この本を読んで参考になるのは、外湯の存在と飲泉が可能かどうかという点か。どこの温泉が良いのかなといった点では一応参考になるし、実際温泉に入ったときの見方も変わるかも。
ただし、どこの宿がといった点は他にも良いところがあるんじゃないのかなと思います。そこが2点減点かな。 温泉にブランドを持ち込んだ張本人?温泉にかける情熱が温泉以上に熱く伝わってくる。でもそこから実は温泉より乖離していると言える。同じ温泉フリークでも野口氏とは一線を画するが、冷静、学問的のようで、実は単なる随想に終わっているところが限界であるように思う。鄙びた温泉に入っている地元の人が、御託を述べて湯につかっている訳ではないし、命をかけたものでもない。温泉の循環を言うのであれば、じゃあ毎日入る家庭の風呂はどうなんだ、となる。パンドラの箱をあけてしまった教授の次の手は?実は楽しみにしているんですが。科学的には温泉の効能は期待薄。海との違いがあるはずもないから。
太宰の「津軽」を読まれた方にはお勧めの1冊です。
英文科の学生などの教科書や参考書・副読本としても便利ですし、一方で小説のように読むこともでき、「文学史」へのアプローチをしやすくしてくれる一冊です。
ともあれ、通勤途中の電車に揺られながら、憧れの欧州鉄道旅行に思いをはせるのもいいものです。