私は、この本に登場する「伊豆方面」を旅行することがよくある。次回から歴史の部分を見ていったら、もっと旅行が楽しくなるかなあと感じている。そうです。「歴史」と「旅行」が合体した、しかも、筆者がこまめに足でかせいだ読み物である。旅行する前に、ある部分だけを読んでもいいと思う。もちろん、一読を勧める。
特に興味深いのが「外房」と「会津」、それに「世田谷線」沿線だろう。この本を読んで、私自身も旅してみた。つげ義春が旅に選んだ場所はどこも地味で、旅の目利きではないと簡単に見出すことができないようなところだ。漫画の舞台になった当時からは、様相が大分変わってしまっているようだが、かすかに余韻を残す場所もあるらしい。こっそりと一人で読み、ひっそりと一人旅をしてみたくなる。