ともかく、「外国礼賛本」ばやりの状況を脱して、「海外での本当の生活とそこから見えてくる日本」を語る本がこれからも多く現れてくることを願う。 今まで知らなかったパリと日本が見えてきたパリ本というと、パリの華やかさにあこがれ、ひたすら片思いのエッセイや、OL御用達の美味しい店とお買い物マップと相場がきまっているが、この本はちょっと違う。筆者が長年ビジネスを通して見つめてきたフランスの本質、家族とパリに暮らしてその一部となった人だけが知り得る本当の姿が見えてくる。「衣」「食」「住」「バカンス」「|教育」など様々な側面を、筆者自身や友人,知人のエピソードを交えて生活者の立場から、エスプリの効いた文章で生き生きと描いている。筆者はパリをこよなく愛しているが、所謂パリかぶれではない。外国にいて日本を振り返ると、見えなかった素晴らしさに気が付くことがある。この本はそんな忘れていた日本の誇るべきところをも思い出させてくれる。パリに行ったことのある!人も行きたいと思っている人も必読の書である。