そして、本作最大の魅力は後半に至って、演劇文化論にまで話が昇華される点だと思います。現在の演劇、戯曲というものがどのような地点に存在しているのか、その本質とはどのようなものなのか。こういった点にまで言及した本作は、ただの「演劇入門」である以上に、すでに演劇の世界で生きている人にこそ読んでもらいたい教科書的な名著になっていると思います。そして、私のように演劇をしたこともなく、舞台にもそれほど観にいったことのない人間であれば、演劇の特殊性を理解できる「入門書」に早代わりすることでしょう。
演劇上級者から初心者まで読める、演劇、戯曲に興味ある人すべてに読んでみてもらいたい一冊です。 演劇は滅びかけているわけではなかった。平田 オリザさんは、一幕ものの芝居しか書かないそうです。つまり舞台は一箇所。ここで全ての演劇が行われる。観客にこの舞台がどのような場所なのかを知らせるのには「せりふ」しかないわけです。次ぎに登場人物がどのような人々であるかを観客が知るためには「せりふ」は更に工夫されるわけです。舞台設定、俳優の動作、せりふ、この3つがそろったものが「戯曲」なんですね。この戯曲の書き方が前半述べられますが、これが実に私の先入観を裏切って面白かった。(1) テーマが大事だと思いきや、現代演劇にはもはや伝えるべきテーマは無いのだと筆者はいいます。ただし「表現したいこと」はあふれるほどあるのだと。(2) この「表現」のために、作者はまず舞台を選びます。登場人物を注意深く設定します。登場人物の、動き(出入り、所作等々)を決めます。せりふは、なんと最後にくるのです。
演劇をやっているヒトには当たり前のことなのでしょうが、素人には実に新鮮でした。
劇場で、物を言えない観客が、実はその演劇に参加しているかのような疑似体験を覚えることができる、そのような表現様式である演劇。演劇という表現手段には、現代だからこその注目すべき意味合いがあるのだと作者は主張しますが、説得力があります。
演劇のことなど殆ど知りませんでしたがが、この本の素晴らしさは充分理解できます。実に刺激的な本でした。
読むほどに、宣長が好きになっていきました。前向きな力をもらえます。宣長は「源氏物語」=紫式部に自らを重ね、小林は宣長に自らを重ねながら、それぞれの思想を深めていきます。その確かな足取りが感じられます。
他人がなんと言おうと、自分がこうだと思うことを素直に信じる熱い人。宣長の「源氏」を評する態度が、作者を信じ、深く愛する心に基づいていることを知り、小林は深く共鳴しています。それこそ、小林が「様々なる意匠」を書いた若い頃に獲得し、生涯変わらなかった批評の態度であり、宣長という力強い理解者を得た小林秀雄の静かで深い喜びが聞こえてくるようです。
小林秀雄の講演のカセットテープが新潮社から出ています。「本居宣長」を理解する上で役立つだけでなく、こちらも大変、面白い講演です。あわせて聞くのをお薦めします。 歴史好きには是非お薦めしたい1冊です本著は小林秀雄氏の作品ということで難しいのではないかと感じてしまい遠慮してしまう方が多いのではないでしょうか。
しかしながら、本著は広く歴史に興味がある方なら楽しく夢中で読むことができると思います。
また、言葉一つ一つに深いものがあり、文学という観点からも今さら言うまでもなく大変すぐれた大作であります。
普段小林秀雄氏の作品を読まれない歴史好きに是非お薦めしたい1冊です。
本書の中には猫のイラストや写真が多く掲載されていますが、その中から「うずまき猫」を見つけようとしてる人!!ちょっと待ってください、著者の真意を測りかねていませんか?
質問です☆「うずまき猫」ってどういう状態ですか?猫ってどんな生き物ですか?このレビューのタイトルをみてくださいね☆著者にとっての、日々の生活の中の幸せとは「小確幸」ですよね?
「うずまき猫のみつけかた」人にとって、人生を通してのテーマかもしれないですね☆
(まあ、あくまでも僕の読み方(解釈)ですが) 手軽に、そして3つの楽しみ方『やがて哀しき外国語』の続編。前作よりものんびりとリラックスした彼をおもいうかべる。今回はなんといっても、春樹氏の奥さんによる現地撮影付きである。そしていつもの安西氏の絵がこれまたジンわりとした味わいがある。つまりは、ことばの世界にひたりつつ、クレヨン絵をながめて、写真で親近感をわかせる。
これこそ、1度でいかようにもリラックスした読み方ができるのだ。
今回はソフトカバーなのでお風呂のおともに最適! 好きな本はじめて本書を読んだのは、もう5年以上前のことだったと思う。ふとしたきっかけで、今回再度読み返してみても、なんとなくこの本が好きだ。ちょっと変わった見方かもしれないが、掲載されている大小さまざままなシャープにピントの合った写真と、標準ではない用紙のサイズが醸し出す雰囲気がいい。もちろん、村上文体で綴られる文章もいいのだけれど。「ちょっと贅沢な時間」が過ごせる本。それが本書の「効能」だ。 雰囲気をかもし出している本 はじめて本書を読んだのは、もう5年以上前のことだったと思う。ふとしたきっかけで、今回再度読み返してみても、なんとなくこの本が好きだ。ちょっと変わった見方かもしれないが、掲載されている大小さまざままなシャープにピントの合った写真と、標準ではない用紙のサイズが醸し出す雰囲気がいい。もちろん、村上文体で綴られる文章もいいのだけれど。「ちょっと贅沢な時間」が過ごせる本。それが本書の「効能」だ。