○ 2004年にイチローが破るまで大リーグの年間最多安打記録を持っていた往年の名選手シスラーの息子は、終戦直後日本にいて、日本の野球復興にかかわった。○ 川上時代のジャイアンツは優勝するたびに読売本社内を隈なく優勝旗をもって練り歩かされ、その時、監督選手を冷ややかな目で見ていたのは、誰あろう、あのナベツネであった。 善悪の彼岸 「巨怪伝」とは よくつけたもので 正力は まさしく その異名にふさわしい怪物である。
怪物ともなると 善や悪を超えてしまう部分があることを この本を読みながら 思い知らされる。正力は 自分のやりたいことをただやっただけなのだろうが 後で辿る我々としても なんどかため息をつかざるを得ない。
この正力を読んでいると どこか北大路魯山人を思い出してしまうから不思議である。どちらも とびっきりの我儘で とびきりの俗物であった。但し やった事を振り返って見ると 余人にはまねが出来ないものばかりである。二人共に善悪を超えた感じがあるのも似ている。
まあ しかし あの世の北大路が小生のコメントを聞いたら 怒るだろうな。
個人的なことですが、昔私が読んで好印象を受けた多くの本が現在は品切れ状態になっています。本書も昔、マルクスに興味を持ち出したばかりの頃に読んだことがあり、よくわからないながら、凄い本だ、という印象を記憶していました。その本が今も現役で出版されていることを知り、改めて読み返してみたのですが、正直、予想以上に充実した内容で、改めて、マルクスは凄い、と思い知らされた次第です。ーー多くの名著が消えていく出版界にあって、本書のように必ずしも売れスジではない著作が長く読みつづけられているのには、それだけの理由があるからなのでしょう。
マルクスの思想といっても、その関心は他の天才たちと違っている訳ではありません。人間とは何か、生きるとは何か、私はどう生きていくべきか? マルクスはこれを社会(経済)との係わりで考えます。資本主義体制と、そこで生きる(生きなければならない)人間の状況を、客観的かつ情熱的に分析していきます。
マルクスは本当にもう過去の人なのかどうか、その判断を下す材料のひとつとして、是非お読みください。 身近な例を用いてあり楽しく読める本本書はNHKで放映された講演をもとに書き直されたものである。そのためか例が多く楽しめる。考えてみれば『資本論』も実に例が多彩で、そこで引かれている事例自体が興味深く、色々な面から読むことができるということが『資本論』の魅力を引き立たせているということがあるだろう。そうといっても『資本論』を直接読むのは大変に骨の折れることであるから、内田『資本論の世界』を手にとってみられるのもいいのではないか。若干言葉遣いが古いと感じるところもあるが、全体を通してみればむしろ読みやすい本である。それは口語で語られているということもあるし、例が身近で噛み砕かれて説明してあるので、ああそういうことかと思わされる。読み物としても楽しめるものだという印象を受けた。
ここからは個人的な感想になるが「成功」と創始者自らが明言するのはいかがなものか。現在でも武田の人事評価システムは改良に改良を重ねている試行錯誤の段階ではないのか?「成功」という答が出ているのであれば、毎年のように変更を行う必要はないのではないか?「成功」とはあくまで経営陣が、著者が出した結論であり、末端従業員の声が全く聞こえてこないのが残念である。また武田は「作業の平準化・標準化」を進めているとも聞くが、これで評価に値する成果が生み出せるのであろうか?購読した従業員の感想を聞きたいところである。 人事担当のヒューマンな思い入れ成果主義の議論が賑やかであるが本書で扱われている武田薬品工業は2月に日経が発表した「第17回日経企業イメージ調査」で4位となっており、記事には同社長谷川社長の「成果主義などが評価されたものであろう」とのコメントもあった。因みに1位のトヨタ自動車では自社のウエブサイトで労働条件への成果の反映を人事労務についての基本原則と表明している。これから見る限り武田では成果主義が企業のDNAとして根付き、ビジネスモデルとして世界的に認知されているトヨタでも成果を重視していることがわかる。そこで文庫本になった本書をあらためて読んでみると米国駐在から帰国し、武田の企業風土に危機感を感じていた武田国男社長(当時)から成果主義の導入を命ぜられた人事担当役員の著者がある時は社長との前向きな葛藤や、ある時は現場に成果主義を理解させるための人事担当としてのヒューマンな思い入れが成果主義の説明と共に語られている。残念ながらコンピテンシー(行動特性)の明確化が重要といいながらその部分はノウハウとして隠されてしまっているが、およそ人事に従事している方々には一読して頂きたいと思う一書である。 本当にうまくまわっているのだろうか私は武田薬品工業の方々とはある程度面識がある。本書にあるように何度かの改善により不満を吸収し、話合いもかなり徹底して行われていると聞いている。ただしそれはかなり地位の高い知的生産性の高い人たちのことだ。本当に市場価格賃金(同じ仕事なら同じ賃金)が成り立つのかはやはり疑問。それは、城繁幸の「内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊」、高橋伸夫の「虚妄の成果主義 日本型年功制復活のススメ」などを読むと、人事に所属した筆者の「成果主義」が本当に成功したと評価してよいのか。人事サイドからの親馬鹿評価なのではないかという気がしないでもない。実際、私の会社では「成果主義」「MBOS」は破綻している。MBOSのために余計な仕事を作ったり、特発的な仕事に消極的になり、隣りで困っている同僚を助けなくなっているのだ。それでも読んだ限りではとても素晴らしく運営されているように思う。私の会社とはレベルが違うのかなと思った次第。