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[ 文庫 ]
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逆説の日本史〈12〉近世暁光編 (小学館文庫)
・井沢 元彦
【小学館】
発売日: 2008-06-06
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
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・井沢 元彦
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カスタマー平均評価: 4
家康を大まかに理解するには絶好 いつも楽しみにしているこのシリーズ。
ついに家康まで来た。
面白かったが、正直新味に乏しい印象で物足りない感もある。
しかしそれはよく考えみると、シリーズを通して井沢的歴史の見方になじんできて、
それが僕の中で当たり前になったからかもしれない。
ダイジェスト版「家康」 秀吉に続いて家康。「逆説」を標榜する本シリーズにとっては増々苦しいテーマとなったが、予想以上に凡庸な出来。
"関ヶ原の戦い"から"豊臣滅亡"までは史実の通りで、何の新規性もない。山岡荘八氏の「徳川家康」のダイジェスト版のようである。豊臣vs徳川の闘いで、陰で重要な役割を果たした北政所(おね)をもっと深く掘り下げる等、工夫の仕方があったのでないか。淀の君への嫉妬とか、家康の人物を買っていたとかの通り一編の説明では、納得しかねる行動だったと思うのだが。徳川時代になってからは、浪人問題、宗教問題、差別問題等について語られるが、対象が家康なのか幕藩体制なのか曖昧としていて論点が不明確である。このためか、前半は全く見られなかった現代を舞台にした小話が語られるが、本に書く程の内容とは思えない。特に、朱子学と幕府滅亡の関係については吉田松陰の登場を待つ必要があるので、本編で概論を論じてもピンと来ない。
その生涯と業績、性向が知られた人物を相手に「逆説」を述べる事の難しさを痛感させる一作。
江戸時代の総設計士・徳川家康 このシリーズの前々巻が信長、前巻が秀吉、そして本巻が家康に焦点をあてたものであるから、日本史上のごく短期間に登場した個性的な英雄三人に一巻ずつ割り当てたことになる。しかし、各人の劇的な生涯、その事績、後世に与えた影響を考えると、三人にたっぷり頁を割くのは当然だ。
本作は三章からなり、第二章までがほぼ年代順に出来事を語る。第一章が関が原の合戦の勝利まで、第二章が江戸幕府開府から大阪夏の陣、家康の死までを、豊臣と徳川のどちらに味方するか迷う大名達の動静も交えて一気に書き下す。新しい知見は少なかったが、作者一流の論理的思考による謎解きも交えて、秀吉の死から家康の死までの緊迫の20年弱を手際よくまとめ、歴史の大きな流れを再認識させる。関が原の合戦の負け組が恨みを忘れないために儀式を行っていたことは初めて知った。家康は江戸幕府の創業者となるだけでなく、はからずもその滅亡の遠因を作ったのだから歴史は面白い。第三章は家康が自身の経験、そして信長、秀吉の観察から、徳川の天下が続くように考えつく限りの危機管理対策を行い磐石の体制を築いたことを詳細に述べる。大名だけでなく、朝廷、あるいは宗教勢力といった仮想敵に対して考え抜かれた政策の数々は圧巻で、本作の白眉と言っていいだろう。中でも、信長、秀吉から続く宗教勢力の無力化の総仕上げがどのようなものであったかは読んで確かめて下さい。日本が宗教紛争のない世界でもまれな国に変貌したのは彼ら三人の大きな功績で、その恩恵というか影響は現代の我々にも及んでいるのである。江戸時代の総設計士とでも言うべき家康だが、泰平の世が続く中で思わぬ制度の綻びが生じたことの指摘も見逃せない。最後はなぜ日本人は独裁を嫌うか、といった日本人論で幕を閉じる。広い視野で語られる日本通史、ますます快調だ。
徳川幕府に込められた想い シリーズ12巻は、徳川幕府についてです。徳川家康と言う人は、「卑劣なやり方で豊臣家を滅亡させた人」と言う評価が大半でしょうが、そう言ったイメージを本書ではバッサリと切り捨て、この施策があったからこそ後の、天下太平が200年以上も続いたのだと説きます。
このような見方を裏付けるための論理構築は著者ならではで、今までの歴史学者が誰も出来得なかったものです。
同時に山内一豊が実は無能な政治家であったことや、真田昌幸がとても優秀な武将であった事など、今までの歴史書には描かれていない戦国の人物史も、とても興味深く読めました。
家康がどれほど優秀な戦略家だったのかは、幕府が200年以上も続いた事からも明らかですが、それが幕府設立当初に実施した様々な施策が効果的だった事、そして図らずもそれらの施策が、熟成された結果明治維新と言う倒幕につながった事など、歴史と言うモノがどれほど奥深く連綿と生々流転しているかを知る事ができます。
家康再発見の書 関ヶ原合戦から、江戸幕府を成立させ豊臣家を滅ぼし、家康が世を去るのと前後して幕府のレールを敷き終えるあたりまでが書かれています。
信長などに比べれば家康はどうしても「地味な人」のイメージを抱きがちですが、中身を読んでいくと天下を取るまでにはやはり様々な権謀術数があったことがわかり、読んでいて飽きません。昔は私も家康は「汚い」手段で豊臣家から天下を奪ったと思っていましたが、この巻を読んで「家康にも理由があったのだ」ということがよくわかるようになりました。
関ヶ原合戦の帰趨や、豊臣家の滅亡、幕府成立後の大名や公家そして寺社勢力の統制まで、著者もよく言うように現代に生きる私達は歴史の解答を知っているので、そうなるのが当然のように考えてしまいがちですが、長く続いた戦乱の世が終わり戦のない新たな世の中へと180度の転換をしていくスタートラインで、こうした盤石の体制をすでに完璧に整備していたというのは物凄いことだと思います。これによって徳川の世が200年以上続くわけですから、家康の深謀遠慮たるや本当に驚嘆に値すると言えるでしょう。
それでも、考えに考え抜いた完璧な方策が最後には裏目に作用してしまうというのも皮肉と言うかわからないと言うか、そこがまた歴史の面白さなのでしょう。
こういうのを学校の教科書ではほんの僅かなページでスルーしてしまっているのが、止むを得ないとはいえ全く勿体ないと感じますが、でもだからこそこのシリーズが読めるのは本当に有難いことだと思います。
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[ 新書 ]
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江戸の性の不祥事 (学研新書)
・永井 義男
【学習研究社】
発売日: 2009-05
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 798 円(税込)
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・永井 義男
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カスタマー平均評価: 4
男と女の最も基本的な性欲のあらわれ方が江戸の社会体制ではどうだったのか?女性が読んでも表現はドギックなく、易しく、軽く、面白い! 江戸時代性文化の記録は現代文ではありませんから読みにくいのですが、色々あります。人類が出現してから、食欲、性欲は生物人間にとっては非常に重要なことですから、特に男女ともに性の悦楽を極めようとしてきた人類学は興味あることです。世界の性典の存在、性具等のあくことなき追求の歴史は・・・人間にとって性が如何に不可欠必須なものであるかの証拠でしょう。この新書はサラット江戸時代の各階級の性行動、それに付随する諸問題を面白く記述しています。社会人類学江戸編です・・・根底に流れる性欲は現在でも不変です(表面的には社会体制の変化とともに変わったように見えますが)。興味ある人のために、目次を載せておきます。目次;初めに。第1章、将軍の筆おろし、好色な大名。第2章、正室の嫉妬、大奥の淫行。第3章、武士の離婚、妻の不貞。第4章、不品行な文人、野放図な僧侶。第5章、娘を売る親、奔放な若者。第6章、遊里の男女、その悲喜劇。参考・引用文献一覧。以上です。これは、人間学とお思いになり、若者?壮年?老年のそれぞれ深さの違う読み方があると思います。男女を問わず性を嫌悪することは自分を否定することと同じです。著者の記述は面白く読んで悔いはないと思います。女性の皆さんもコーヒーでも飲みながらお読みになることをおすすめします。現代の男性の魅力の無さ、頼りなさ!江戸の性の不祥事を起こした男女のエネルギー位は取り戻してほしいものです。
男と女の江戸人間歴史は面白かった。
江戸の社会体制では、男と女の最も基本的な性欲のあらわれ方がどうだったのか?面白い!世界各国男女の不祥事は、程度の差はあれ変わらない。性の情動なくして人間は語れない。 世界の人類学なんてかしこまらなくても、それを語るにはそれぞれの各国文化に起因する、男女の性事情の歴史を知る必要がある。習慣、宗教なども絡んでくる。性慣習では、いまだに女性を性の玩具にするための人為的改造を行っているところさえある。それはさておき、世界中、宗教があろうと、なかろうと男女は睦愛、不祥事は絶えることがない。しかし、不祥事の程度は、西欧に比せば可愛らしいものです。日本の江戸時代は、開国前ですから、仏教、儒教等の教えがあろうとも男女ともに、現代の様な歪んだ性意識を持つ者は少なく、元気なものです。食欲、性欲は生物人間にとっては基本、特に男女ともに性の悦楽を極めようとしてきた人類学は興味あることです。江戸時代とて性典(インドから中国を経て日本流に改編)もどきもの、性具等はちゃんとあり、人間にとって性が如何に不可欠必須なものであるかの証拠でしょう。この新書はサラット江戸時代の各階級の性行動、それに付随する諸問題を面白く記述しています。ある種の社会人類学江戸編ですが・・・根底に流れる性欲は現在でも不変です(表面的には社会体制の変化とともに変わったように見えますが)。興味ある人のために、目次を載せておきます。目次;初めに。第1章、将軍の筆おろし、好色な大名。第2章、正室の嫉妬、大奥の淫行。第3章、武士の離婚、妻の不貞。第4章、不品行な文人、野放図な僧侶。第5章、娘を売る親、奔放な若者。第6章、遊里の男女、その悲喜劇。参考・引用文献一覧。以上です。これは、人間学とお思いになり、それぞれの年代に応じた読み方をなさればいいのです。男女を問わず性を極度に嫌悪することは自分自身を否定することと同じです。私は日本の戦前以前の性文化の本、あまた読みましたが、面白いのは江戸期までだと思います。ここで、戦後の西洋文化の影響を述べても野暮でアホでしょう。軽く、通勤途中で読んで、読み捨ててもいい、ちゃんと読者の偏桃体に保存されます。しかし、江戸時代でも性の不祥事を起こせたのは、一般庶民ではなかったことに気付かねばね。心ある性行動の喪失は人間をどの様に変えていくのでしょうか?。面白く、気軽に読めます。
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[ 文庫 ]
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一日江戸人 (新潮文庫)
・杉浦 日向子
【新潮社】
発売日: 2005-03
参考価格: 460 円(税込)
販売価格: 460 円(税込)
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・杉浦 日向子
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カスタマー平均評価: 4.5
一見の価値はある タイトルに惹かれて読んだ者としては、必ずしも期待に応えてくれたとは言い難い印象が残った。
というのも、この”一日江戸人”というフレーズはあまりにも魅力を孕みすぎている。
事実、タイトルを払拭して考えれば、江戸の風俗、江戸人の気立て等々、決してその内容は希薄でない。さらにいえば、着眼点であろう”江戸の世界に浸かる”という方向に対し、ブレの無い記事がテーマ別に続いており、読者の探究心は満たしてくれる代物だろうと思う。
ともかくも、やはり掲げた旗が煌びやかでありすぎたのだろう。
出版側からすれば勲であろうが、読者の中には、本を手にとる前と比べて、読後感に多少気落ちする思いを禁じえなかった方も少なくないのではなかろうか。
おもしろい! 年配の男性に薦められて読みました。
この一冊でこの密度、本3冊は出せる内容ではないでしょうか。
文庫だからの手軽さはありますが、実際のところもっと大判で再販されたとしたら
さらにお買い得ですよ。
早世されたのを残念に思います。
江戸はいい! 著者の本は今回初めてでした。時代ものって結構言葉も難しいから、読んでいて眠くなってしまう。でもこの本は挿絵も適度に入っていてしかも可愛く、文章も分かりやすい!江戸時代の人がどのように暮らしていたのか、時代劇に出てくる人達ってどんな人だったのか。非常に分かりやすい。江戸時代ってアイデアがいっぱいでステキ。不都合はあるかもしれないけど、こんな時代にも生きてみたかったなぁ?と思わせる本でした。
お江戸は楽しい 講釈師は見てきたように、なんとやら、と申します。
まさにこの本の著者、杉浦さんは見てきたように江戸について教えてくれます。
その着眼点が日常的でかつ詳細、ついこの間行って来た、旅行の話を読んでいるようです。
話題も「江戸ではどんな男がカッコイイと言われてるか」とか「どんな賃貸があって、幾らぐらいで生活できそうか」とか「流行の趣味」とかアッチへコッチへ話題が飛びながらもそれがまた面白い。
膨大な量の資料と時代考証の為の勉強をなされているのでしょうが、それがクドクド出てこない事が、むしろ読み物としての完成度を高めていると言えるでしょう。
この方の著書は、そんな引用元など書かなくても非常に高いレベルで信頼の置ける情報だと言われていますから安心して楽しんでください。
読み終わるころには、ちょっと行って見るか、って感じになっています。
どこにって・・ 江戸だよ、江戸!
江戸に対する筆者の愛情を感じる 初級編では定番の大奥や義賊、美人・色男の基準、髪型などを取り上げ、その後(混浴)風呂、結婚、食べ物・お酒、相撲など、果てはおまじないや傾奇者の衣装、予言書の話まであり、
取り上げてないものは無いのではないかと思うぐらい中身が詰まっています。
筆者の手書きの絵やメモ書きの部分はかなり小さい文字でちょっと読みにくいところはありますが、おそらくそうしないと収まりきらないのでしょう。
よく、小説家でその場に居合わせたかのような文体で文章を書く作家だ、などと言われる方がいらっしゃいますが、
杉浦さんはその通り実際に江戸に行った、いえ住んでいたんだ!・・・
と錯覚を起こすほどに詳しい描写がされています。
最近よく江戸時代の事も取り上げられていますし、色んな方に読んで頂きたいです。
時代劇を見る時などに参考になる良い作品だと思います。
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[ 新書 ]
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対論・異色昭和史 (PHP新書)
・鶴見 俊輔 上坂 冬子
【PHP研究所】
発売日: 2009-04-15
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 798 円(税込)
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・鶴見 俊輔 上坂 冬子
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カスタマー平均評価: 4.5
昭和史に自分史を重ねて ご両名ともお歳にもかかわらず、テンポと歯切れのよい会話でまずは読ませる。1930年の「煙突男」が田辺寿里の弟であったり(20頁)、尾崎秀実の奥さんが実兄の配偶者であった(67頁)など、当方の好きな歴史ゴシップネタも多い。
鶴見氏の発言を幾つか。「私は樹木のように成長する思想を信用するんだ。大学出の知識人はだいたいケミカルコンビネーション。そういう人は人間力に支えられていないから駄目という考えです」(152頁)。「死はふっと終わりがくるという形で訪れるような気がしています。生きていることとほとんど変わりなくやってくるんだろうなぁ」(231頁)。
それにしても、「教育勅語」と「軍人に賜りたる勅諭」を比較して、前者における臣下としての「諫争」義務の不在を指摘する鶴見氏の思考の瑞々しさには改めて一目おかされる(228?9頁)。
異色の対談から醸し出される言葉 先日お亡くなりになった作家・上坂氏と哲学者の鶴見氏、
立場の違うふたりの対談はテンポよく進む。
考え方は異なっても同じ時代を生きたふたりだからこそ醸し出された言葉の数々。
「死」についてのところでは涙が溢れた。
すばらしい
まず第一に、対談の組み合わせが面白い。
多少なりともお二方の出自を知っているものならば、うーんとうなってしまう組み合わせだ。
さらには、内容がほんとうに刺激的で興味深い。
鶴見氏の深淵かつ興味深い歴史の見方、さらには新しく明らかにされたいくつもの歴史的事実はまさに、
異色昭和史、といって差し支えない。歴史好きの人なら必ず読むべき、好著である。
個人的には歴史に興味ある年配層のみならず、ぜひ若い人に手にとってほしい本だ。
右や左が意味をなくした時代に、歴史や思想がどのような意味をもちうるか。ぜひそれを体感してほしい。
鶴見俊輔と上坂冬子の関係 トヨタのOLをやりながら、「職場の群像」で世に出た上坂さん。一方、鶴見俊輔氏は後藤新平の孫。面白い本。知らなかったことが次々出てくる。若槻禮次郎は出雲松江藩の足軽の捨てごであるとか。また、鶴見氏の父親のこと(百科事典にのっている鶴見祐輔)。
父親が息子に俊輔と名付けた理由が、総理大臣になりたいのになれなかった親が伊藤博文の幼名を息子に名づけ、その意思を託したという。それが息子にはどんなに迷惑な話だったかということが、綿々とでてくる。父親へのルサンチマンめいた感情がつたわってくる。
なんにんもの著名文化人(おもに物故者)が鶴見氏の身近な人物だったらしい。へぇ?の世界と、筆者にとっても共感できる世界とが混在しているという意味で、一読の価値あり。
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[ 文庫 ]
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新選組全隊士徹底ガイド (河出文庫)
・前田 政記
【河出書房新社】
発売日: 2004-01-07
参考価格: 714 円(税込)
販売価格: 714 円(税込)
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・前田 政記
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カスタマー平均評価: 4.5
有名無名に関係なく 新選組に所属していたであろう人物について、ここまで沢山の人数分を調べるのは大変な作業であっただろうと思われます。ガイドとして紐解くのもよいが、他の新選組の小説を読む時の参考にそばにあると、もっと新選組隊士を深く理解できるかもしれません。
いつもそばに、新選組 なんと400名以上の隊士が紹介されています。名前(別名も)、生年月日、没年、役職、出身、剣術流派まで一人ひとり調べられるだけ調べられたデータが載っています。
もちろん、平隊士の方々などはデータが少なく2行くらいしか記載のない方もいます。また、有名隊士のデータは本のサイズの都合上他の本と比べれば物足りない感は否めません。しかし、それを補って余るだけの「量」がありますし、それはすなわち「質」があることを指しています。
私はこの本を一生大切にしていきたいと思っています。
頭が下がる逸品 薄い文庫本である。「へ?」っていう感じでぺらぺらめくる。ふと思う。これはどのようにして作ったのであろうか?これは大変な作業がなされた結果であるまいか?このデータベースはちょっとやそっとではできまへん。頭が下がります。それと、本題に入ると、近藤、土方だけでなくちょっと加わり、そして静かに去っていった隊員も結構いたということが分かる。それぞれが時代の変化に対して自分なりの道を模索していた若者がいたということも分からせてくれる。
以外と... 私は分厚いB4サイズ位の本を想像していたので、届いた時は多少驚きました。薄い文庫本サイズで、他の本の資料感覚で鞄に入れる事ができます。又、驚いた理由はそれだけではなく、薄い本の中に凝縮して隊士のことが書いてある事です。近藤局長や土方副長に至っては顔写真まであります。結成時のメンバーから函館時のメンバーまでかいてあるので、知らない隊士をちょっと調べるのに便利です。
新撰組の人達 何百人といた隊士の人達の事を詳しく書いた本は数少ない。本当に名を馳せた人は小説、映画、舞台など有名な役者の方々が演じて私たちも耳に残っているが、その中にいた名も知らない彼らのことはこの本を読んで勉強になった感じです。もしかするとその人達の活動一つで彼らの運命が少し違ったかもしれないと、少し夢のような事を考えてしまいました。彼らの空気を少しでも感じて見たい方は、読んで見る価値は十分あります。
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[ 文庫 ]
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逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)
・井沢 元彦
【小学館】
発売日: 1997-12
参考価格: 650 円(税込)
販売価格: 650 円(税込)
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・井沢 元彦
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カスタマー平均評価: 4
内容が不正確 筆者の言霊論は大変興味深いし、左翼史観・戦後民主主義批判には共感するところがある。しかし、歴史の専門領域に入ると、知識不足や議論の粗雑さが目立ってくるようだ。
たとえば筆者は、歴史の専門家を史料至上主義と批判しているが、筆者が言うように史料にないから「そういう事実はなかった・・・間違いである」(35頁?安土の地名の由来について)などと主張している専門家が本当に存在するのであろうか。それは、様々に考えられるが、史料がないから確定できない、言及できないということではないだろうか。逆に、安土が旧来の「あづち」に由来するものではないという確証を、筆者は示せるのであろうか。それに信長以前に、旧来の地名を変えた人間はいなかったと、なぜいえるのか?史料にないから?それじゃ自己矛盾でしょ。
筆者は、論理的に考えれば答えは一意的に定まると考えているようであるが、もしそうなら学説の対立ということが起こるはずがない。学説の正否=論理の正否ではなく(そもそも論理が間違っていたら学説といえない)、観測事実をどちらがより整合的に説明できるかである。したがって、常に説と事実の突き合わせが必要であるが、歴史では事実を確認するのが困難な場合が多い。そのため、結論が明確でなく欲求不満を感じることが多いが、だからといって検証なしに断定してはならない。
このレベルの本の評価が高いのは困ったことだと思う。
さてさて、諸説紛々。 司馬遼太郎・吉川英治・山岡荘八・子母澤寛
など日本の歴史に取材した小説を専ら愛読してきました。
当然ながら、これらの巨匠たちは物故しているので、
新作の上梓は望むべくもありません。
それで、たどりついたのが、本作のシリーズでした。
従来の資料重視の《マルクス史観》を井沢氏の
怨霊&言霊理論を軸に旧説に鋭くオブジェクションを
加え、《井沢史観》を縦横に展開する・・・といった
構成になっています。
週刊誌の連載ということもあってか、時に
閑話休題が長くなってしまい本筋から結構
それてしまい肝心のテーマがぼやけるのも本書の特徴です(笑)
しかし秀吉の多指症の紹介など、興味深いトピックスも
鏤められて飽きさせません。
少し気になるのは、“批判”の手法というか
姿勢ですね。もう少し“ため”があってもいいと思います。
人間の歴史はある意味“あやまち”の歴史でもあると
私は思うからです。
今のところ、出版ベースでは『享保の改革』までですが、
それこそ、近現代のくだりは今から楽しみですね。
日本歴史の通史という点では、いいテキストでしょう。
但し、使用上の注意をよく守ってお使い下さい・・・と
いう感じでしょうね。
権威の批判は結構だが・・・ とにかくこの作者は学会や偉い学者先生のハナを明かしてやろう、という気持ちが強い。 そのために確証のない自分の推論を主張する事に執心しているように見える。 史料絶対主義の批判は結構だが、それに対する反説が独自の強引な推論だったりして、まあどっちの説も似たり寄ったりの説得力のなさかなと・・・ 違う視点から日本史を見る楽しさはある。 良くも悪くも雑誌のコラムのような軽い風味。 素人の世間話程度のニュアンスで読むなら楽しいかも。
「逆説」という言葉に魅かれました 日本史は受験科目でもなかったので、お恥ずかしいですが全くの素人ですが「逆説」という言葉とお安い値段に魅かれて衝動買いでした。読み始めても中々、本論へ進まず井沢さんの講義でも拝聴している気分でした。もう止めようと思いましたが、目次には面白そうな事が書かれていたので、最後まで読めました。日本史の正説も知らない私が井沢ワールドに引き込まれたのは、真面目に面白い内容と学会に対する異論の数々です。歴史は勝者の都合で作られるという言葉は新鮮でした。これで2も手にすることになりました。
日本史研究にに革新的な分析的切り口を提示するシリーズ第一弾 すぐれた研究者は研究対象の分析のための独自の優れた切り口・分析手法を持つと言われる。
一般に科学の世界では、
新しい公式が従来の手法を駆逐して、学会、一般に通説→定説として認知されるためには、その新公式によって、従来の公式では上手く説明できなかったより多くの事実を、それによってよって、矛盾なく、自然に説明できる、ということが決め手になると聞く。
コペルニクスの地動説は、カトリック教会の激しい批判・弾圧にあいながら、結局、従来の天動説よりも無理なく天体の動きを説明できるということが他の科学者によっても認識されることにより、定説となるに至っている。ニュートンの運動方程式しかり、アインシュタインの相対性理論しかり・・・。
そして森羅万象を矛盾なく説明できる公式は、往々にしてシンプルであると聞く。
本書は、井沢氏が自己のライフワークと位置付けた日本通史研究の第一弾である。
その中で、著者は梅原毅氏などの研究成果を発展させた形で、「怨霊信仰」というシンプルな新公式を、過去そして現在を通じて日本人の歴史、日本人の行動様式を分析する手法として提示する。
この点に関する井沢氏の基本的姿勢については、本巻序論の「日本の歴史学の三大欠陥」を熟読、味読していただきたい。
シリーズを順番通り読むのが常道であろうが、諸兄の興味のあるところから読み始めてはいけないということはないだろう。
小生はつまみ食い的に興味をそそる個所から読み進んでいる。
例えばであるが、序論の後、第二章の「大国主命編」に飛んでいただくのも一つのお勧めの読み方である。
氏の序論で紹介された公式が、出雲の国譲り神話の研究でクレティカルに炸裂している。
余談だが、昨年、小生は出雲大社に赴き、隣接する資料館(けっこう新しく、カフェテリアや民芸品店もあり、案内係の女性スタッフがとても親切!!結構イケてます。お勧めです!!)に立ち寄った。
その時、資料館に展示されていた、平安時代の出雲大社本殿の20/1スケールのリアル模型を見た。
正直、仰天した。高さ数十メートルはあろうかという四本支柱の頂上部分に、巨大な本殿が設けられている。その本殿の正面口に向って、全長100メートルに及ぼうかという鬼長い階段が、地上から伸びているのである。
例えるなら、巨大なスキージャンプ台だろう。周囲を圧倒する威容とはこのことである。
当時の日本国のGDPがどの程度だったかは皆目わからない(というか、GDPという概念事態当然なかっただろうが)。
しかし、これだけの巨大建造物を建築するのみならず、長く維持・管理しつづけるのに、当時の朝廷は国力の何パーセントがつぎ込んだのだろうか?
すくなくとも、国譲りをしてくれた大国主への感謝の気持を示す、などという表向きのきれい事的な理屈だけでは説明できないと思う。
当時の朝廷にとって、死活問題となるような“何か”が広く認識され、それがこの巨大プロジェクトを推進する強い動機になっていたに違いない。
いずれにせよ、一読をお勧めする。わかりやすく読者の向学意欲を巧みにそそる書き方をされており、その意味でもお勧めである。
ついでに、時間が許せば、本書で提示される出雲大社にまつわる様々な謎を見るため、直接現地に赴かれるのも是非お進めである。
全く本書に関係ないが、宍道湖の夕日は天気が良ければ絶景である。
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[ 新書 ]
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教養としての歴史 日本の近代〈上〉 (新潮新書)
・福田 和也
【新潮社】
発売日: 2008-04
参考価格: 735 円(税込)
販売価格: 735 円(税込)
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・福田 和也
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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朝鮮紀行―英国婦人の見た李朝末期 (講談社学術文庫)
・イザベラ・L. バード
【講談社】
発売日: 1998-08
参考価格: 1,733 円(税込)
販売価格: 1,733 円(税込)
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・イザベラ・L. バード ・Isabella L. Bird
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カスタマー平均評価: 5
植民地以前の独立国家朝鮮がわかる一冊 日本に併合させられる直前の朝鮮を記録した本としては第一級のものです。
第三者のイギリス人夫人が経済も産業も破綻し
人心も離れた国家を見たままに描写していまして
冷静かつ緻密な文章はいながらに当時の朝鮮を実感できます。
完全に男尊女卑の社会は著者に嫌悪感を持たれたらしく
微妙に感情的に描かれている感じを持ちました。
そしてその感想も最もだと思えるほどの当時の韓国人女性の無残な状況です。
海峡を隔てただけでまったく日本と異なる社会となっている異国の社会。
日本が併合して同化政策を取ったとしても最初から無理だったことでしょう。
関東大震災のデマがどうして信じられたのかわかるような気がしました。
ただ、完全に経済も産業も壊滅的な状態の国家では
他国の植民地にならざるを得なかったのではないかと・・・
それを痛感する一冊でもあります。
李氏朝鮮の貴重な写真、イラストが掲載されています。
現在のソウルの写真と比較してみると興味深いです。
日韓問題を考えるにあたり絶対に外せない一冊。
まず、これを読めという感じです。
一気読みしました 1894年から1897年に英国女性が実際に目で見て書かれたもの。
私がこの本を読みたく思ったのは、昨今よく出されている、いわゆる反韓モノの存在を知り、いろいろその手のものを読んでいくうちに、当時の様子を知りたいと思ったから。583ページを一気読み。
風俗、町並み、生活。その時代の朝鮮のことを何も知らなかったので、興味深かった。
そして、日本軍の様子,政策。列強国の受け止め方。興味深々。もともと朝鮮人は清国大好き、日本人大嫌いだったのね。。秀吉のせいで。。
「「搾取」はなくなって朝鮮人は自発的に働いていた」『朝鮮に独立というプレゼントを贈った日本」『日本人に対し…激しい反感を示していたが、…日本兵の品のよさと兵站部に物資をおさめればきちんと支払いがあることなついてはしぶしぶながらも認めていた」「わたしは日本が徹頭徹尾誠意をもって奮闘したと信じる」
歴史に対する知識が何もなかった、今も貧弱な知識しか持ち合わせていない私には理解できない部分も少なからずあったが、一人の英国人の視点として、興味深く読んだ。
日本の歴史教育は、古代からはじまり、時間が足りないせいで、近代は学ばないと言われて久しいが、わたしは古代さえも勉強しなかった。。今になって歴史がおもしろい。
最後に。。図書館でかりたこの本にされていた落書き。「日本のせいだ、謝罪しろ」。。。落書きはいけませんね。。
日本人を嫌悪していた朝鮮 この書を読むと、当時の朝鮮が日本人を嫌悪していたことがよく分かります。
文化的に優れていると思いこむことで、日本を倭国と卑下しつつも、
事実として日本が優れた国力を保持していることを否定できなかったということでしょう。
イザベラ・バードは、当時の行幸の様子を客観的な目で語り、評価しています。
行幸では、古風な現実的でないいでたちで高級官僚が行列をつくり、これに対して
朝鮮の官僚は行幸のいでたちのままで国を守ることを使命とされていると嘲笑します。
また、日清戦争を挟んで、清国兵が蛮行に及んだことに比較して日本兵がいかに紳士的であったのか、
それでも清国兵以上に日本兵に嫌悪感を憶える朝鮮民衆の姿を第三者の目から冷静に語っています。
韓国における反日という感情を正確に理解するためには、
日本が韓国を併合した以前の朝鮮そのものを外国人の目を通して眺めることが必要です。
本書は、その模範解答といえるものでしょう。
近代アジアの最高の旅行記の一つ どうも政治的というか日本統治前後の朝鮮についてのネタ本的な扱いを受けている
本書ですが、そのような扱いは不当というべきでしょう。
著者は執筆時60を過ぎたおばあちゃんとも言える方ですが、その好奇心、理性、
分析力、鉄の意志を兼ね備えた姿は、我々一般の読者を圧倒する迫力を持っています。
著者の価値観は、キリスト教的、帝国主義的な点で若干の違和感はあるものの、
ほぼ現代日本の人間と一致します。これに加えて、非常に細部にまでいたる観察眼に
よって、当時の朝鮮の状況を生き生きと思い浮かべることができるという点で、
本書の価値は極めて高いといえるでしょう。
さらに加えて、一般の歴史書では知りようも無い、朝鮮の民衆の日常生活、信仰、
さらには朝鮮王宮内の様子を、必要な場合はデータも示して描写しています。
これらの光景は同時代人にとっては、取るに足りない情報として切り捨てられて
しまうために、残念ながら後世に残らないものが多いのですが、著者によって忘却を
免れたことは、(「日本奥地紀行」などともあわせて)後世に生きる我々は素直に
喜ぶべきことでしょう。
この本を見て何を考えるかは、読者それぞれの自由だと思いますが、私個人としては
歴史というのは、非難の武器としてではなく、自戒の為に学ぶものだと考えています。
両班や朝鮮政府、ロシアの朝鮮族の描写は、その点で考えさせられるものがありました。
ともあれ、一級の知的擬似体験のできる書籍です。買って損はありません。
先進国イギリスの目 先進国イギリス人による優れた旅行記である。
日本の行為を正当化するような政治的文脈で読むと、むしろ価値が下がる。
淡々と読むべきだろう。
「こんなに不潔で貧しい国を日本が近代化してやった」という読み方では、
100年前の日本人と同じ発想になってしまう。
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[ 文庫 ]
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ベトナム戦記 (朝日文庫)
・開高 健
【朝日新聞社】
発売日: 1990-10
参考価格: 546 円(税込)
販売価格: 546 円(税込)
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・開高 健
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カスタマー平均評価: 4.5
生と死の記録 実際に開高氏が部隊に飛び込み、回避することも出来た作戦行動にズルズルと参加していく
くだりは印象深った。そして死が濃厚に漂う戦場のありさまは恐ろしく臨場感があった。
そしてそれ以上心に残ったのことは、氏が何気なく書いてある、
「結局、この戦争において得するは誰なのか?」という疑問である。
ムッとにおうような従軍記 これは、開高健の従軍記である。
開高の行動範囲において、美談でなく誇張でもない見たままが書かれている、と信じたくなる内容である。ベトコン(と疑われた少年)の公開処刑や、自ら巻き込まれ、逃げに逃げた戦闘などは、当人にしか書けない。
ベトナム戦争(またはインドシナ戦争)の顛末を歴史的に記述したものではないから、その目的においては得るものは薄い。
しかし、なぜ戦争が泥沼化したまま収束しないのか、寧ろ悪化していくのか、それを教科書的に国家レベルで俯瞰するのではなく、戦争が戦争を創り出している悲惨を、現地の人や米軍兵士の言葉を借りて表現することは、このような記録において、初めて可能なのだと思う。
「ベトナム戦争に、前線はない」これは衝撃的であった。
40年も前の話なのに・・・ 私が小学生の頃、自宅の白黒テレビでは連日のようにベトナム戦争に関する報道が流れていました。ニクソンとかキッシンジャーとかマクナマラとかウェストモーランド(以上敬称略)などと言う名前を聞かない日は皆無で、ニュースの画面に出る破壊された車両や燃え上がる家屋、逃げ惑う人々を見る事も多かったと記憶しています。
(現在の恐怖映画みたいに死体が大映しになるようなことは少なかったのですが、ベトコンらしき人物の頭に向けて至近距離から回転式拳銃を発射して、その場に崩れ落ちた人の頭から血が噴水のように吹き上がる映像や、米軍機がナパーム弾を投下し、炸裂した直後に全裸の女の子が走って逃げてくる画像などは今でも脳裏に焼き付いています)
ところで肝心なこの「ベトナム戦記」ですが、著者が実際に戦場に赴き、米軍の広報官に「ようこそいらっしゃいました!!」とにこにこ顔で迎えられて軍用ヘリに乗り、最前線のキャンプに移動し、そこで苦悩しながら戦う兵士達と生活を共にして書いただけあって、とても読み応えがあります。戦闘中は阿修羅の如く全身弾薬庫みたいな兵士達も、普段はエッチな写真や映画を見て笑い転げたりヤジを飛ばしたりする普通の「人間」であること等、微に入り細に渡って描写されているところなどは圧巻であろうと思います。
私にとっても少年の銃殺場面の写真は確かにきついですが、それよりも道ばたに転がっているベトコン(か、どうか定かではない)少年の死体を冷ややかに眺めながら、自転車の向う側で薄ら笑いを浮かべて通り過ぎようとする黒服の男性に戦争の狂気を痛感しました。
太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争・・・・そして世界中の方方で戦禍は今現在も絶えることはありませんが、ほんの70年前は、日本も似たようなものではなかったろうかと思います。近隣に核開発に血道を上げる物騒な国が存在している事を思えば、臨戦国家の狂乱振りを詳細に伝えるこの作品には一読の価値は充分あると思います。
冒険心が掻き立てられる ベトナムへ行ってから読むとかなり面白いです。
戦時のことがよくわかるし、彼の文章を読んでいると冒険心が掻き立てられます。
40年以上経った今でも著者の鼓動と衝撃が伝わって来る従軍ルポ 本作品は文句なしに面白い。40年以上経った現在でも、その場のにおい、作者の鼓動が伝わって来る直截的な力を持つ従軍ルポルタージュである。長いベトナム戦争の中でアメリカの本格的介入が始まった1965年当初をカバー、その当時世界のメディアを驚愕させた僧侶の焼身自殺、日常化したクーデター、前線なき戦争といわれた戦闘の様相を、独特のユーモアを交え、第一人称による写実で表現された作品である。ベトナム戦争の終末期をやはり見事な文才で記述した近藤紘一の「サイゴンのいちばん長い日」とともに、日本人作家によるベトナム戦争関連著作の代表作であろう。
本書を読むにつけ、紛争が多発するにもかかわらず殆どの報道が外電の翻訳でしかなくなった今日の報道現場で、本質的な取材能力や精神がどれだけ欠如しているか深く考えさせられてしまう。
ただベトナム戦争が歴史的過去となった現在、この戦争がどのようなものであったか、どのように展開したのかを改めて紐解こうとした時、極く限られた時期と局面を一人称で書かれたという上記の特徴が逆に限界となって現れてくることも感じざるを得ない。
その意味で、報道記録という枠に囚われることなく、本書の背景となった経験を小説として昇華させた「輝ける闇」にこそ作者のベトナム戦争が最も見事な形で語られているのではなかろうか。
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[ 文庫 ]
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漫画版 日本の歴史〈2〉古墳時代2・飛鳥時代・奈良時代 (集英社文庫)
・吉村 武彦 ・岩井 渓
【集英社】
発売日: 2007-07
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
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・吉村 武彦 ・岩井 渓
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カスタマー平均評価: 5
國の出現 第2巻の漢字は國。國ができあがる時代を指しているのだろうか。
何年に何があったかを記憶することが歴史の勉強だと思っている人がいるために、歴史が面白くなくなってしまったような気がします。特に、学校の先生や、学校の試験が、何年になにがあったかを問うのは止めて欲しい気がします。
大切なのは、過去にどういうことがあって、人間が何を解決してきたかというような、人間の生き方の宝庫だということではないでしょうか。
同じ過ちを繰り返さないための、教訓をこそ、歴史から学べると思う。
本書は、歴史を勉強するきっかけになってもらえると嬉しい。
日本史の知識を手っ取り早く身につけたい人へ 内容的に細か過ぎず、大雑把過ぎず、手っ取り早く日本史の知識を身につけたいと思っている人にお薦めです。漫画のクオリティも結構高いのではないかと思います。このシリーズは全10巻ですが、それぞれの巻を漢字1字で表現しているのもセンスがいいと思います。第2巻は「國」。以下目次です。
第1章 継体天皇と渡来文化
第2章 揺れ動く大和政権
第3章 聖徳太子と憲法十七条
第4章 大化の改新起こる
第5章 天武天皇と壬申の乱
第6章 持統天皇と藤原京
第7章 聖武天皇と奈良の都
第8章 奈良の都の暮らし
第9章 行基と奈良の大仏
第10章 鑑真と遣唐使船
第11章 苦しかった庶民の暮らし
第12章 藤原仲麻呂の乱
第13章 『古事記』と『万葉集』
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