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とらドラ・スピンオフ〈2!〉虎、肥ゆる秋 (電撃文庫)
・竹宮 ゆゆこ
【アスキーメディアワークス】
発売日: 2009-01-07
参考価格: 599 円(税込)
販売価格: 599 円(税込)
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・竹宮 ゆゆこ
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カスタマー平均評価: 4.5
短編もおもしろい。とらドラはキャラが秀逸 終盤戦にかけて、本編の竜司がぐちゃぐちゃと鬱陶しい中で、このスピンオフはさらりと笑わせてくれて、楽しめます。ラブコメはこうでなくちゃ。それから、サブキャラの春田やゆり先生の話も秀逸。とらドラファン必読の一冊です。
う?んこれは・・。 ダイエットの話と先生の話はとても良かったのですが、他のお話は・・・。彼女が出来た謎を知れたのは良かったですが、内容・・・(;'∀`)
なるほど。の詰め合わせ。 アニメでは数十秒のシーンだったりBGM化してるシーンが立派な1本の話になっています。そしてそのどれもが本編と遜色ない読み応えで、それでいて干渉しない。見事なスピンオフです。色々と細かいネタが入っていて、その時期に発表された作品なんだなーとストーリーとは別のところでも楽しませていただきました。
竜児と大河の日常をメインにした”笑える”短編集 本編のシリアスな雰囲気をちょっと一休みして楽しめる短編集である。全5編。竜司も大河もメシ食い過ぎ!というくらい食事のシーンが多く、肉まんを頬張る大河の表紙にもある意味納得である。その食べ過ぎの結果ダイエットに励むことになった【虎、肥ゆる秋】ではエアロビクス・HARD教室の面々が繰り広げるハイテンションな弾けっぷりが凄まじい。【THE END OF なつやすみ】も冒頭の壮絶なバーベキューのシーンでまたも食いモノ絡みかと思わせながら、これが原因で意外な方向にいってしまう話だった。続く【秋がきたから畑に行こう!】は竜児が学校の裏庭に造った『高須農園』と台風の話。何気に交流を深める園芸部との「無言のやりとり」が微笑ましい。ここまでは竜児と大河のハチャメチャな日常と2人の普段の仲好し振りが垣間見える作品群である。しかし、本巻の白眉は、実は独身(30)の話【先生のお気に入り】ではなかろうか。独身(22)時代のエピソードなのだが、作者と同じ「働く女性」だけに筆も進むようで、依存する生徒、依存する彼氏、つまり依存する甘ったれ男に対して何気に言いたいことを言っている、というか書きたいことを書いている気がする。要は「おんぶにだっこ」はダメよと、人間関係なら甘えたり甘えられたりするのは当然だが甘えっ放しなのはどーなのよと暗に示した含蓄ある作品である。それでも不登校児を救ったんだから独身(22)は称賛されてしかるべき。ん?春田の話?【春になったら群馬に行こう!】?……うん、春田よくやった、頑張ったよ、ちゃんと男を見せたよ、えらいよ春田、やっぱりクラスの人気者になるよ……アホだけど。おそらくこれは本遍でアホ役を一手に引き受ける春田への作者からのご褒美なのだろう。
ゆりちゃん頑張れ超がんばれ 非常に面白かったです。
本編のほうがあんなことに(笑)なってるので、久しぶりに全開コメディを読むことができ、ほっとしましたw
スピンオフ1は生徒会の話でしたが、こちら2では生徒会組はバッサリリストラ。
北村がちょっと顔を出す程度です。
さくらやすみれ目当てで購入すると、裏切られます。
てっきりスピンオフはすみれ&さくらを軸に展開すると思っていたので意外でした…
1と切り離して、サブエピソード集と考えましょう。
収録内容はどれも質が高いコメディなんですが、哀れ脳の話が凄いです。
9巻で登場したあのひとにまつわるエピソードです。
これ以上は読んで確認してください。
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とらドラ!〈7〉 (電撃文庫)
・竹宮 ゆゆこ
【アスキーメディアワークス】
発売日: 2008-04-10
参考価格: 536 円(税込)
販売価格: 536 円(税込)
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・竹宮 ゆゆこ ・ヤス
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カスタマー平均評価: 5
クオリティ的にも最高潮。 物語も佳境へ。
作者が物凄く練ったのか、或いは逆に、いわゆる「キャラが歩い」たのかは判らないが、多分いずれかによって完成度の高い巻。
今回は丁寧にキャラの心情が描写されていたからそう感じたのか。
不器用なレヴュアーとしては、不器用な筈の竜児の積極性&巧い立ち回りが、少し言動不一致気味に思えて納得行かないが。
息抜きの隙間無し だんだん読むのが辛くなってきました。いい意味で。それぞれの表面的な魅力から内面的な感情へ変化してきたこの物語はさらに先へ進みます。キャラクタ同士の想いがすれ違いぶつかり盛り上がります。そのため息をつく暇がない、盛り上がりっぱなしという点で辛く、面白く疲れるのでした。
波頭の崩壊、投げ出された大河 前哨戦を経て、次は櫛枝攻め。竜児との距離感がおかしくなった櫛枝を、いかにしてクリスマスパーティーに呼び出すのか、というのがテーマ。前巻での北村の行動と結果を受けて、竜児の考え方も少しずつ変わっていきます。でもこの変化は、それまで水底に落ち着いていて安定していた何かを、かき回し、水を濁らせていきます。
大河の自覚と櫛枝の確信。次巻では、これまで分かりやすかった人間関係の矢印が、絡まっていくことになるのでしょう。
どんどんと重くなっていく うーん、重ったるくなってきました。
第6巻は北村の生徒会長が青春して、ちょっと重くて、切なくて、まあ、それはそななりによかったのですが。
こんどは主人公に重さが飛び火してきました。
気楽に読めるラブコメという印象でとらえていただけに、私的には残念です。
ほかの方のレビューやプログを見ていると、逆にこういう展開になってから、評価を上げているようです。
つまりは好みの問題ということでしょう。
べたな恋愛物が苦手なかたは、そろそろ逃げ出したほうがよいのかもしれません。
ラブコメなんてもんじゃない ラブコメなんて、そんな甘い一言で片付けられるもんじゃない、コレは。
結局、人と人とが分かり合う為には、裸の心でぶつかりあうしかないってこと。
シリアス路線になってから、この物語は普遍的な青春賛歌へと姿を変えた。
そこには心を引きちぎられるような切なさが広辞苑の文字みたいにびっしりと詰まり、
不幸な境遇などどこ吹く風、みんなの幸せを願ってやまない竜児の
心の叫びが延々と綴られ、古典として教科書に出してもいいほどの名作と化している。
手乗りタイガーなんてバカバカしいとか、イラスト絵がイマイチだとか、
どうせしょうもないラブコメだろうとか、先入観を抱いてこれを読んでない人がいたら
思いっっっっっきり人生損してるぜええええええええ!
一つまだ不確定要素なのは、亜美ちゃんかな? 今後の絡みに期待!
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とらドラ〈3!〉 (電撃文庫)
・竹宮 ゆゆこ
【アスキー・メディアワークス】
発売日: 2006-09
参考価格: 536 円(税込)
販売価格: 536 円(税込)
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・竹宮 ゆゆこ ・ヤス
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カスタマー平均評価: 4
誤植誤植誤植! テンポ良く進むラブコメ。
その筆の軽やかさと飽きの来ない巧みな文章は好感触。
だけど、ストーリーは緩やかにペースダウンして来ているか。
キャラ立ちが巧く行っているとはいえ、キャラの絡みがマンネリし始めているかも。
相変わらずの誤植の多さには辟易させられる。
歯の間に何かが引っ掛かっている感じにイライラする。
連続的に続く一本の道筋で 竜児の夏休みを賭けて25m自由形の水泳勝負をすることになった大河と亜美。クラスメイトは勝負を賭けの対象にして盛り上がるし、実はカナヅチの大河に水泳の練習をさせようとしても練習場所がないし、水着を着たがらない大河のために夜なべをするしで、竜児の苦悩は増すばかり。
この作品に出てくる大人は子供から切り離された存在じゃなくて、確実に子供の延長線上にいると思う。冒頭に出てくる医者も、担任の恋ヶ窪ゆりも、母の泰子も、それぞれが思うままに、自分のやりたいように生きている感じがする。いま抱えている悩みは大人になっても消えるものじゃないし、いま面白いと思えることは大人になってもきっと面白い。
そんな泰子の言葉で、ちょっと自分の内面を見つめ直した竜児、そして大河。次巻は夏休み。いつもと違う場所で、いつもと違う彼らの姿が見られるかもしれません。
巻頭イラストであらすじとは考えたね キャラクタ出揃っての3巻目。大きな事件が起きるわけでもなく、日常を淡々とトレースする物語ですが、小出ししてくるキャラクタの掛け合いがとてもよく噛み合っていて目が離せません。3巻で1学期終了という時間の流れが速いことも手伝って最初から最後までテンションが変化することなく、自然に続巻を期待してしまいます。
確かにおもしろいが とらドラ!確かに面白い一応ラブコメものらしいがまだラブと感じる部分が少ない気が…割合的に8対2くらいでコメが勝ってる感じかな、で☆3しかし、最後の大河の爆弾発言には「おぅ」てなっちまったんで☆4
期待したのですが・・ 田村くんがとても良かったので、
期待して読んだのですが、
私の好みではあまりなかったです。
田村くんの方はみんな応援したくなる感じだったんですが、
とらドラの場合は、あまりそういうのもなく、
亜美も毒舌だし、大河の性格も酷くなる一方・・・な感じで。
あまり可愛さとか、萌え要素が感じられなかったです。
ちょっと残念。
軽く馬鹿ラブコメを読みたい人にはいいかも。
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とらドラ〈2!〉 (電撃文庫)
・竹宮 ゆゆこ
【アスキー・メディアワークス】
発売日: 2006-05-25
参考価格: 578 円(税込)
販売価格: 578 円(税込)
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・竹宮 ゆゆこ ・ヤス
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カスタマー平均評価: 5
加速する疾走文章。 ラノベにありがちな、1巻だけ疾走していて後は慣性で続けるといったことのない、素敵な2巻。
但し、連載だからといって、ストーリーが一冊完結になっていないのは残念。
単行本として出すからには、「つづく」の終わり方は少し気に食わない(「引き」というより、「途中」感が強かったため)。
完結話の連続で巻を重ねて行って欲しかった。
だけど、それを引いても巧い文章とテンポの良いストーリーなので、評価はこれで。
落ち着かないうちにまたかき混ぜる 櫛枝実野梨のバイト先に入り浸っていた逢坂大河と高須竜児が偶然遭遇した、北村祐作の幼なじみ川嶋亜美。顔良しスタイル良しのモデルさんという見た目とは裏腹に、とっても素晴らしい人格をした彼女は、わずか数十分の邂逅で、大河と敵対関係になる。所詮は偶然の出会い、忘れてしまえばそれまでと思ったのも束の間、翌日の学校で転校生として相対することに。
固まったような、固まっていないような、良く分からない大河と竜児の関係に落とされた、一滴のしずく。見た目はクリスタルなミネラルウォーター、でも実は硫酸の亜美がもたらす波紋。大河が抱くコンプレックス、亜美が抱える問題。いろんなものが混ざり合って、崩壊する寸前で次の巻に続きます。連続して読まないとストレスが溜まりそう…。
直球勝負な展開が面白い キャラクタが動物的直感で動き回る、とでも言いましょうか。話の伏線と言うものがあまりなく、淡々と日常を描いているだけなのですが、面白い。キャラクタの性格が一人一人ハッキリしていて、動きが読みやすいのですが、その分余計なことを考えずに読める。スピンオフも本編では物足りなかった生徒会という場がよく分かり、得した気分です。
亜美と大河の対象性に注目 この亜美のせいで前3分の1くらいはかなりイライラさせられるものの、話の落とし処が良かったので後味は結構いい感じです。
亜美は大河のライバルキャラですが、彼女とはスタイルも性格も正反対の「豊満、長身。外面が良くて実は超腹黒、傲慢」な女です。二人は幾度となく衝突を繰り返すものの何だかんだで、いがみあいつつも友人関係を築いて行きます。
まぁそれでもこの亜美には、私は後の巻でも幾度となく不快にさせられましたが、彼女のポジションは特に5巻以降でかなり重要になってくるうえ、彼女の真意はとらドラの登場人物の中でも最も掴みづらくもあり、注目の人物ではあります。
まったく萌えない萌えラノベ 女性作家が女性視点で描いているからでしょうが、美少女たちの内面や行動の表現がある意味「リアル」で男の考える「理想」とは離れていていわゆる萌えキャラとは一線を記すキャラばかり登場します。
男らしくて強い女の子しか出てきません。
守ってあげたいような子はいません。
きゃいーんとか?にゃんとかいうような萌えっこは出てきません。
男キャラが逆に女っぽくて繊細で、ある意味女性の考えるやさしい理想な男像みたいな感じです。
女性作家が男性向けラノベを書くとこんな感じになるのかなと興味深い。
しかし、どのキャラも本当に魅力的でかわいらしい。
特に竜児がかわいい。
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プシュケの涙 (電撃文庫)
・柴村 仁
【アスキーメディアワークス】
発売日: 2009-01-07
参考価格: 599 円(税込)
販売価格: 599 円(税込)
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・柴村 仁
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カスタマー平均評価: 5
切なくて温かい恋の物語 高校生の少女「吉野彼方」の飛び降り自殺で物語が始まります。
前半は自殺の謎解きが、自殺を目撃した同級生の少年「榎木戸」視点で
展開されます。やや、推理小説風。
報われない恋がサイドストーリとして描かれてもいます。
この後半は自殺した少女「吉野彼方」視点で自殺までの1年間の物語が
展開されます。この後半が心にしみます。
魔法や超科学は無いので、死んだ「吉野彼方」が生き返るような展開はなく、
最後は吉野の死に至るのは確定しているのですが、グイグイ引き込まれて
しまいます。
死が確定しているからこそ、フワフワと浮ついた感じなく、
透明で純粋な思いがくっきりと浮き上がってきます。
素敵な物語です。軽い気持ちで読み始めた本が忘れられない本になりました。
微笑ましくも、儚い 「人の死」をテーマにした作品なのですが、読み終わって振り返ってみると
そんなに暗いと言った感じでもありませんでした。
そう感じた理由としては、高校生の青春を楽しむ描写や恋愛に関する感情など
青春の出来事が散りばめられていたからだと思います。
なのでスーッと作品の世界に入り込め、読むのが億劫になる事もなく一気に読
んでしまいました。
この作品の世界観は独特であり素晴らしくもあるので、お勧めです。
感慨深い作品。 ちょうど今読み終わりました私はアマゾンのレビューを見て購入しました人のさりげない愛情が伝わってくる作品でしたしかしあまりにも残酷な…最後まで耐え抜いた人と最後までそれを支えた人の心情がとてもわかります是非読んでほしいです
こんなにも辛い幸せ 傑作です。
吉野と由良が幸せそうにしていればいるほど
胸が締め付けられた。
この作品の構成、本当に素晴らしい。
私の中でこの物語はハッピーエンド。
ハードカバーかソフトカバーで
刊行していてもおかしくない内容でした。
ラノベ読者以外にもぜひ読んで欲しいです。
いいおはなし。 久しぶりに購入した電撃文庫。
もうすぐ高校も終わるので今のうちに高校生ものを読んでおこう
と思い、学生物だという単純な理由でこの本を選びました。
そして決め手は表紙でした。手に取るとわかります。
藍く撫子の様な蝶、そして少し覗く二人の表情。つないだ腕。
いつまでもずっと見つめてたくなるような表紙です。
そして表紙をめくれば止まらない。
どんどん物語に引き込まれていくのが分かりました。
小説の中でも特殊だと思います。
一番は由良という人物の描き方。私的にはこれで正解です。
彼を主人公にしても問題ない物語なのですが、両方とも彼と接する
形でどんどん話が進みます。
一部ではミステリアスでつかみ所のない、近くなるほど遠くなる
ような存在。騙し騙され上辺の友情。
ただなぜか憧れる頼れる彼が来ると安心する。
でもはらはらしてしょうがない。そして最初は気持ち悪い。
二部ではそれまでの印象が一転、とても愛しく人間味溢れる存在に。
期待を裏切らない、むしろそれ以上の出来事を起こしてくれる。
でもやっぱり最初は気持ち悪い。笑
それなのに彼を好きになれるのは客観的な視点を持ちつつも、彼の
奥の気持ちをちょっと気づけるような人間が主人公だからかと。
この物語が何の物語かと問われれば由良と吉野の物語と言えるだろう
けど、そうであるからこそこれは由良の物語なんだと思います。
吉野との出会いから2年の文化祭、
ほぼ二人だけの美術部の部活の毎日、
3年の夏のこと、
そして吉野がいなくなった後、彼女の痕跡を追いかける。
そう見ると特に1部では面白い描き方だったと思います。
ただ少し残念だったのが人と人がぶつぶつと切れてしまうような最後。
でもそれも由良と吉野の二人を浮き上がらせるような印象も受け、
これでよかったのかなとも。
そして二部では読み進めていけば読み進めていくほど暖かい気持ちに
なって、同時に悲しくなってくる。
今がずっと続けばいいのにと願ってしまう。
何気ない日常が一番愛おしいような感覚。
それでもこてこてな恋愛ドラマじゃない所が丁度いい。
胸に刺さる感覚と心温まる感覚、ふたつが絶妙に混ざりあった
繊細な物語。私の読後の印象はこれでした。
そして一度読んでしまえばもう一度読んでみたくなる。
そうしたら謎が暴かれるのに恐怖を覚える感覚や
あのときの淡い友情の裏側、吉野という人物、由良の行動など。
きっと真の意味で物語にのめりこめるようで楽しみだからです。
あと冒頭は結構騙されましたね!信じてたのにっ笑
でもこのお話ではいくつかの犠牲があるからこそ、より由良と
吉野を愛しく思わせられたのかも知れません。
久々に何回でも読みかえしたい大切な一冊に出会えました。
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サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫)
・河野 裕
【角川書店(角川グループパブリッシング)】
発売日: 2009-05-30
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
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・河野 裕
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カスタマー平均評価: 4
表紙のイメージ程オタク感はない 一言で表現すると”村上春樹風文体のSFミステリー”。
こう言ったジュブナイル物はうっかりするとエンドレスになりがちだけど上手い具合に物語りを纏めています。
表紙がイメージする程オタクな内容ではなく、どちらかと言えば筒井康隆の書いたSFを指向したんだろーなーと思われるので、この表紙はある意味失敗かも。
普段この手の小説を読まない人を取り込むにはいい材料だけど、通常のSFミステーリー好きを遠ざける結果になったかも。
■読んで欲しい人
・普通のSF好きの人
批判は覚悟のうえデス… 良作なようですが私にはあわなかったようデス。乙一絶賛とあったから、きっと気に入るだろうと思ったんですが…一度違和感を憶えてしまうともうダメみたいです。 今まで読んだ小説は、ほとんどなんの疑問も抱かずにその世界観に浸れたのですが、この作品は唯一しっくりきませんでした。 感情の希薄な主人公たちが"ハッピーエンド"に辿り着くまで何度もリセットしよう!みたいな感じの内容に思えます。会話内容も人間関係も薄っぺらなものばかり… あー、椎名優さんの素敵なイラスト以外に良いところが見つけられない…。 これは本当にやさしさなのでしょうか?主人公 浅井ケイ のエゴにすぎないのではないでしょうか? 現にクラスメイトが死んでしまっても、"そんなことは問題ではない。リセットすれば済む事だ"とあります。これは現実に言い換えれば "死んでしまったの?じゃあお葬式あげましょ♪"みたいな感じなんじゃ?これが優しさだと言うなら私の認識を改めなければいけないですね。 春埼がケイに(もしくは逆)依存しすぎな処も少々気味が悪い。完全に2人だけの世界と化している気がします。 "生きているということは、いつでも死ぬということだ。" この言葉だけは共感できます。 そして最後だけ綺麗に締めて終わってる感じが否めない。 長々と批判をしましたが、こんなに引っ掛かった作品は初めてなので、続編が出ればもう一度読んでみようと思います。再び同じような疑問を抱くのか違う意味で楽しみデス。 そしてたくさんの人にこの作品を読んでもらい、色々な意見を聞きたくなりました。どうか 「サクラダリセット」を読んだ、と言う方、レビューを…。
変わったタイプの小説 「能力者」と聞くだけで「バトル物」の作品というイメージを持っている人が多いと思います。
本作にも一応バトルのようなシーンはありますが、作品全般としてはほとんどバトルはありません。ちょっと変わったタイプの能力者物の小説ですね。
ミステリー要素が多く、序盤から伏線がいくつもありますが、この1巻で全ての伏線を回収し、完結しているので、しっかりまとまっていて完成度が高いと思います。
また、本作に登場するキャラ達は暴力的な言葉をほとんど使わないため、読後感もすっきりさわやかで良い作品です。
先入観なしで読むのがオススメ 「甲子園を目指す野球部だと思って入部したら、実は静かに読書をする文芸部でした。」
読んでいるときの私の気持ちを無理やり例えるとこんな感じでした。
能力者の集う街、強力な力を持つ主人公とヒロイン、という紹介文を見てから読み始めたために「なんか違うぞ?」と感じることとなった本書ですが、そういうものだとわかって見てみるとこれはこれで面白いもので。
淡々と書かれた言葉は巧みであり、文章にも話の内容にも、この手のテーマを扱った作品にありがちな青臭さとも言い換えられる稚拙さはありません。
その書き方から「さあここが盛り上がるところです!」という場面はないものの、話としてキレイにまとまっており、読後感も良いです。
設定だけ見るとそれこそ中学生が思いつきそうなものですが、中身はしっかりとした文章の書ける大人が書いたものになっています。
‐‐‐こうして甲子園を目指すつもりが文芸部に入ってしまったワタクシですが、やがてあることに気づきます。
思いがけず入った文芸部ですが、よくよく見てみるととてもレベルの高い部活動であり、これはこれでアリかな、と思うにいたるわけです。
人の優しさには、無条件で肯定されるだけの価値がある。(本文より) 『能力者が集う町』『リセット』『管理局』『Aランク』
こうやってキーワードだけ並べてみると「はいはい今時の中二病セカイ系ノベルですね」って感じ。
だけどこの作品はとても繊細な「優しさ」や「いたわり」で満たされている。
基本的な意味での「真面目さ」と言っても良いかもしれない。
「世界中の人が幸せになりますように」と密かに祈るような。
「セカイ系」は平凡な日常をそのまま世界の命運に接続してしまう。
そのダイナミックさが「セカイ系」の大きな魅力だけれど、本作の主人公である浅井ケイはその平凡な日常の方をとても愛して、大切にしようとする。
そして平凡な日常を幸せに生きていくために必要なのは、「超能力」や「超科学」ではなく「優しさ」や「いたわり」だ。
この新人作家のデビュー作となった「セカイ系」小説は、日常を舞台にしつつも実は日常をないがしろにしつづける「セカイ系」ムーブメントへの、静かなカウンターなのかも知れない。
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とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)
・竹宮 ゆゆこ
【アスキーメディアワークス】
発売日: 2008-08-10
参考価格: 578 円(税込)
販売価格: 578 円(税込)
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・竹宮 ゆゆこ
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カスタマー平均評価: 5
冬だし、ね。 冬場を舞台に、暗いストーリー展開。
そろそろ終盤で、いよいよおちゃらけムードもどこへやら。
シリアスに混ぜられた、あざとい笑い用要素が寒々しい。
文章は巧いし、魅せ方も巧いのだが、どうしても落ち込んだキャラのトーンの低さが、面白おかしくは読ませてくれない。
担任は大変だ ファンタジーじゃないので悪役が存在しません。キャラクタの思いや性格がガチで物語になっています。今回はセリフ少なめ説明多め。その説明も心理描写が多く、物語はなかなか先に進まないのですが、作者の小粋な細かいネタがキャラクタごとにちりばめられていて、シリアスシーンでも目を反らせることなく次へ次へと誘います。どこでも起きそうなドラマをエンタテイメント豊かに。流石ですね。
雪山の修学旅行、衝突する想い 大きな変化はいつだって非日常の世界で起きる。夏休みに亜美の別荘で起きたことも、そう。そして今回は、修学旅行の雪山に転換点が訪れる。今日と変わらない明日を望む心を日常と呼ぶのならば、いつもと違う場所で変化が起きるのは当然なのかもしれない。
クリスマス・イブに竜児と実乃梨の間に起きたことは自分のせいだと考えた大河は、竜児との慣れ合い生活をすっぱりと断ち切り、竜児と実乃梨の関係が上手くいくように努力し始める。そんな時に実施される修学旅行。一見、仲良しメンバーを集めたかに見えるグループの中では、それぞれの感情が渦巻き、一触即発の状態。ほんのちょっとしたきっかけでそれは崩壊し、むき出しの感情がぶつけ合わせられる。これまで丁寧に丁寧に、壊れないように大事に覆い隠していたものを吹き飛ばすように。
一番の核心にいる人物でありながら、これまでまるで傍観者のようにしていた竜児が、渦の中心に放り込まれるとき、ストーリーは収束に向かって動き始めるだろう。
ここからが! なんとなくショートエピソード風につながってきた今までのストーリー展開から、ここにきて一気に佳境に入って行きます。
TVアニメも進行してますが、どう見ても25話予定で残り数話の尺では厳しい印象です。
逢坂大河のツンデレには好き嫌いもあるでしょうが、ストーリーは全体的にいいテンポで展開され非常に好感が持てる秀逸な作品だと思います。
高校生の「まだ成りきれてないらしさ」が登場人物を通して随所に垣間見られ、オイラの胸を熱くしました。
その中でも特にここから完結までは絶対に目が離せません。
ここを逃して「とらドラ」は語れません。
本当に長かった ようやく、竜児が竜児として歩き出した本巻。
本人に自覚はまだないようだが、駄犬、エロ犬などと罵られ続けた彼は、もういない。
電柱、文化祭の福男、魔界転生、クマと見せ場は今まで数あれど、私は本巻ほど自分に悩み、苦しむ竜児が格好いいと感じる巻はなかった。
そして、多くの方々同様、大河の行動に胸を打たれました。
これから待つのは、受験、社会、別れ。
過酷な選択を、果たして竜児たちは如何に下すのか。
もう、見逃せません。
幸せの量は常に一定。
増えも、減りすらもしない。
ただ選ぶだけ。
『ラブコメ』とらドラ!の先を占う一冊!
必読です!
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[ 新書 ]
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帝都たこ焼き娘。―大正野球娘。〈3〉 (トクマ・ノベルズEdge)
・神楽坂 淳
【徳間書店】
発売日: 2009-06
参考価格: 900 円(税込)
販売価格: 900 円(税込)
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・神楽坂 淳
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カスタマー平均評価: 5
「閑話休題」。野球は全くしません。というか野球の「や」の字も忘れたかのような料理バトルに突入。 前巻で善戦しながらも野球の勝負に敗北した大正ガールズの面々。
その後はどうなった・・・?と考える間もなく、元のようで元のままではない
「学園生活」に戻っていた。
が、野球の試合に協力して臨んだことで新たな人間関係が構築された模様。
巴→小梅激ラブ。
乃枝⇔巴(小梅を巡って対抗関係)
静→小梅嫌い!。(お姉さまに近づくな!)
環⇔雪(相思相愛)
胡蝶→小梅激ラブ。
庶民派お嬢様の小梅を取り合う構図が確立されていく。
そんな中、乃枝の関西にいる従姉妹が上京する。
乃枝と仲が悪い従姉妹の紅葉が仕掛ける屋台での料理勝負!
受けて立つ面々は・・・「料理勝負」ということなら
洋食屋が実家の小梅が中心になることに。
だが、例によって誰も屋台というものを知らない(汗)。
関西チームが出す料理「一銭洋食」に対抗するべく新しい料理を開発する!
野球の「や」の字も出てこない展開で「前巻までの展開」は嘘だったのかと
思ってしまうことだろう。
これは「前哨戦」です。実はこの後に迎える「嵐の前の静けさ」。
各キャラの「誰誰と仲良くなりたい!」という思惑も運んでの
複雑奇怪な「小梅争奪戦」の様相。
とりあえず、料理勝負とは別に「巴が一歩リード」である。
野球はしてないけど(笑)、たこ焼きを巡るドタバタが楽しい タイトルに思わずのけぞった。
これは・・・番外編? スピンオフ? ・・・いずれにせよ、野球は“まったくやらない”。小梅やお嬢たち、馴染みの面々のとある日常を描いた、みたいなものか。
発端は、大阪に住む乃枝の従姉妹が仕掛けてきた“洋食勝負”。これに洋食屋の娘・小梅が巻き込まれ、なんやかんやの成り行きで、野球部のみならず学園のメンツまでもを懸けたドタバタ大騒動になってしまう。
本巻では“影の主役”である「たこ焼き」の呼び名の起源(?)が説明されるくだりがある。シリーズ第1作『大正野球娘。 (トクマ・ノベルズedge)』で時代考証の確かさを高評価した手前、さすがにここでは思わず「ホンマかいな!?」とツッコンでしまった。でもまあ、第2作『大正野球娘。―土と埃にまみれます (トクマ・ノベルズEdge)』の“目隠しホームラン”よりはよっぽどマシなエピソード、こんな説があっても面白い。
でもあるいは、第1巻から巻末に記されている参考文献には食通の内田百間(←正しくはもちろん「門がまえに月」である、念のため)や北大路魯山人の名前がずっと出ているくらいだし、案外真実なのかも・・・?
しかし・・・前巻の終わり方は、最初の目的だった野球の試合もしたし(負けちゃったけど)、まさにこれで完結、という雰囲気だった。だから、形はどうあれ、続きが読めるのは嬉しい。
そしてさらに嬉しいことに(?)、シリーズはまだ続くらしい。そしてそこではまた野球をするらしいのだ!
それでなくとも、あんまり書きすぎて完全に“ネタバレ”気味(申し訳ない)。だから、とにかくここでは、どうしてそういう話になったか、の期待を込めつつ、かしましいお嬢さんたちの悪戦苦闘ぶりや百合っぽい(?)友情を微笑ましく見守ることにしよう。
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[ 新書 ]
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ヤングガン・カルナバル・スペシャル―ファイトバック・ホンコン (トクマ・ノベルズEdge)
・深見 真
【徳間書店】
発売日: 2009-06
参考価格: 900 円(税込)
販売価格: 900 円(税込)
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・深見 真
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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嘘つきは姫君のはじまり―姫盗賊と黄金の七人〈前編〉平安ロマンティック・ミステリー (コバルト文庫)
・松田 志乃ぶ
【集英社】
発売日: 2009-07-01
参考価格: 560 円(税込)
販売価格: 560 円(税込)
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・松田 志乃ぶ
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カスタマー平均評価: 4
盗賊の屋敷の殺人事件。。そして東宮とのどきどき!? 乳姉妹の身代りで、「名門九条家の馨子姫」として
女官として後宮につとめる宮古。
そのため幼馴染の婚約者・真幸との結婚はおあずけ中だけど
東宮・次郎の君と親しくなり、告白されて。。。
平安ミステリ風ロマンス、初の前後編(の、前編)。
行方不明の大姫を探し、市を歩いていた宮古たち。
だが姫盗賊・竜田と出会い、もめごとから助けてもらったものの
彼女に連れられていった屋敷で、盗賊の頭が殺されるという大事件が。
穏便に次の頭を決めるため、後宮での「宝探し」でその結果を争うことになったが
竜田の代理人として宮古はひとり、後宮へ戻るが。。。
一方、竜田たち屋敷に残った者たちにも、次なる事件が襲いかかっていた。
なかなか本格派のミステリー風なこのシリーズの中でも
前後編のこのお話は、特に本格派になりそうです。
その詳細は読んでのお楽しみですが、いつもは華麗な推理を見せる馨子が不在で
宮古は後宮でひとり……。
とはいえ、ここに東宮や東宮の異母兄・蛍の宮がからんできたりするのですが☆
あとがきによると宮古が誰と結ばれるかはもう決まっているそうですが
相思相愛のはずの真幸か、追い上げの激しい東宮か、はたまたまさかの蛍の宮か。
謎とともに、すっごく気になって、はやく知りたいのですが
シリーズが終わってしまうのは残念なので、まだまだ知りたくないような。
とりあえず後編が楽しみです☆
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