そんなどこにでも、ありそうな事柄を、河合さんが、どのような心構えで乗り越えて行けばいいか、具体例で説明してくれてます。臨床心理学を自分の問題解決に生かす、河合さんは実に軽々とやっているように見えるけど、これが難しい。誰でも言えそうなことなんだけど、よく考えられた言葉なんです。 悩める子羊、電車の中でどうぞ人生に悩んでいる人、家庭問題で困っている人、すぐ読めてためになるので通勤電車の中でどうぞ。そんなに簡単に解決できる問題ではありませんが、考えるヒントがいっぱいです。自分の姿を見つめ直すのに絶好の機会です。自分のこともわからないのに、他の人のことなど、わかるはずがありません。でも、考えていそうなことを、河合氏は示唆してくれます。
もしあなたが中年ならば、「中年のときから死に思いを致すべきだ」とユングは主張しているそうです。この本の最後を見てから考えてみてください。
アイヌの人たちは老人の言うことがだんだんわかりにくくなると、老人が神の世界に近づいて「神用語」を話すようになり、そのため一般の人間にはわからなくなると考える、とのこと。「ぼけはじめたな」と受け止めるより「とうとう神用語を話すようになった」と思うのとでは老人に接する態度は随分変わるだろう。「神用語」という言葉を考えたアイヌの人たちの知恵の深さに我々も学ぶべきである。(30−「神用語」を話す)
110あるコラムにはグリムの話や臨死体験の話、ヒンドゥー教の知恵の話など多岐に渡り、実に充実した本であります。