|
[ 文庫 ]
|
闇の子供たち (幻冬舎文庫)
・梁 石日
【幻冬舎】
発売日: 2004-04
参考価格: 720 円(税込)
販売価格: 720 円(税込)
|
・梁 石日 ・梁 石日
|
カスタマー平均評価: 4
闇社会の真実だと思う 小さな子供が男女関係なく、売り飛ばされ性のおもちゃにされる。その描写もさることながら、子供を売り買いする人間たちのやり取りや、上下関係、残酷さ、まさかここまで詳細な描写は、想像だけでは書けないだろうと思う。闇社会に詳しい著者ならではの、情報網から得た描写であると確信する。
そして、またこれが小説だと言い切れないのは実際日本に多く存在する売春ツアーのあっせん、臓器移植の提供・・・確かにアジアでは簡単にできると、新聞記事で読んだことがある。
自分の周りには、関係者がいないために、この本でも読まなければ知らずに済んでしまった世界なのかもしれない。しかし、確かに実在するのだ。
梁さんは、こわい。こんなどろどろした社会を書きながらも、平常心で生きていけるなんて。
梁さんは、強い。これが小説ではないと気付いた人間たちから襲われることを恐れないのだろうか。
何もできず、安穏と暮らすだけの自分を恥じてしまった作品だ。
親を教育しろ 何でペドファイルという異常性癖の人達がいるのかな。それも一つの性癖で今後も一定数の人達はそうなってしまうのだとしたら、子供達を守るには、まず親ですよね。大切に育てられない子供を産むんじゃない。避妊を徹底しろと言いたい。もしかしたら貧困のあまり最初から売るつもりで子供を産むのかとも思ったけど売る値段があまりにも安くて育てるのにかかった費用より全然赤字です。食いぶちが減るだけ良いという程度の安易な考えで子供を奈落の底に突き落とすのは全く理解不能。本当に避妊しろ!と思う。
この現実を直視せよ、人間の子どもをどう位置づけ大切にするか 既に映画化された作品を観ているのでわかりやすかった。 医師という職業がらかような話しを聞かされてきた。
辛い厳しい現実を映像で見せられ、平然としているオノレがおかしいのか、否、おかしいとは思わぬ。
原作の文章は逆に映画の解説書に思えた。
この作品では中心は社会福祉センターの中心、タイ女性のナバボーンとそれを支える者たち。さらに、日本から来ている20代半ばの音羽。ジャーナリストとして冷静に対応している南部は、脇役である。
人間の子どもをどう位置づけ、大切にするかという重大なる問いである。
あくまでも、主人公は人間の子どもたちである。
========
★永江朗氏の解説が分かりやすい。
梁石日(ヤン・ソギル)という作家をきわめてわかりやすく伝えてくれる。
解説者ほ最後の結末に感動している。
諸氏はいかがですか。私は考え込んでしまった。
戦慄を覚える タイのスラムの社会福祉センターのナパポーンと音羽恵子たちと、少年少女売春のホテル・プチ・ガトーのソムキャットたちを軸に、貧しい北方出身の二人の姉妹の運命が語られている。
二人とも親のちょっとした贅沢のために(よく見えないテレビや冷蔵庫、中古のバイク)簡単に売られてしまう。その後待っていたのは、絶対恐怖をしみ込ませて客の言うことを何でも聞く性の奴隷だ。姉の方はエイズが感染して、転売され、あげくの果てに黒のゴミ袋につめられて、ゴミとして捨てられてしまう。ゴミ捨て場からかろうじて、ふるさとに戻るが、檻に入れられ、非業の死を遂げる。妹の方も始めは性の奴隷だが、金持ちの日本人の病気のこどものための臓器提供者として殺されてしまう。
梁石日さんは綿密に実態調査の上、小説を練り上げて作られたのだろう。そのリアルさに、その貧しさに、そしてその絶望的状況に子供を持つ親として戦慄を覚えた。
タイの児童売買、小児性愛を暴いた真実の書。先進国も無関係ではない! この小説をフィクションとして読んで欲しくない。現在、世界にはかたく見積もっても27百万人の奴隷がいる。タイでは、今でも『闇の子供たち』のように、子供たちが国境地帯から誘拐されたり、山間部の農民の無知と貧困につけこみから子供たちが売買されている。こうして売買された子供たちは、都市部の売春宿で拷問され、人間性を破壊され、ヨーロッパ・アメリカ・中東・華僑・日本人たちの性の玩具としていたぶられている。ある子供は、薬物の強要で命を失い、ある者はエイズとなり、生きたままゴミ袋に詰め込まれ、ゴミ処理場に放り込まれる。この文明の発達した現代社会で金儲けの手段として子供たちが使い捨ての消耗品のように消費されている。『闇の子供たち』は小説の形態をとっているが、ここに描かれているのは紛れもない事実でこの小説をルポルタージュといっても過言ではない。
現代の奴隷制は、明らかに違法ではあるが、警察・財界・政治家も、この奴隷利権の構造に組み込まれ何もしようとしないばかりか現代の奴隷制を維持しようとしている。国際社会、先進国政府もこの問題に対する腰は重い。NGOが奴隷を買い取り子供たちを救済すれば、お金になると更に子供の誘拐が増加し救いがない。これらの児童売買の背景には『貧困』があり、先進国による発展途上国の労働力の『搾取』の構造が背景として横たわっている。
小児性愛と奴隷を描いた作品だけに最初から最後までかなりの激しい描写の連続となるが全ての日本人に読んで知ってもらいたい内容だ。
|
|
[ 文庫 ]
|
狼と香辛料 (電撃文庫)
・支倉 凍砂
【メディアワークス】
発売日: 2006-02
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
|
・支倉 凍砂
|
カスタマー平均評価: 4.5
独特の世界観と「二人芝居」の妙が孤高の作品 今更のレビューでスミマセン…。
アニメ見てからのレビューでスミマセン……。
これまでずっと枕元に積んだままでスミマセン………。
読了しての第一印象は「なるほどねぇ?、こりゃ人気出るわ?」といったもの。中世っぽいファンタジーな舞台、行商人という職業と経済的視点、ロレンスとホロの二人芝居。ライトノベルらしくてライトノベルらしくない独特の世界観が第1巻にして孤高の域にある。前半こそ文章に若干の気負いが感じられるものの、ロレンスとホロの交わす会話が何とも小粋というか、賢狼とはいえ少々物分かりが良過ぎる気もするホロに手玉に取られるロレンスという構図が実にナイスである。商人らしい考えと行動が最後まで続くストーリーに、2人のラヴともライクとも付かない微妙な関係が折り重なるドラマティックな展開に引き込まれる。「香辛料」が意味するものの由来も面白く演出されており、この2人の駆け引きを含んだ今後の道中が大変楽しみになってくる。挿絵に賛否あるようだが、これはこれで作品世界を上手く表現していて悪くないのではなかろうか。
これはラノベというジャンルでよいのだろうか? というのも、私はいままでライトノベルを、その名の通り「軽い読み物」という感覚でしか捕らえていなかった。
しかしこの作品には仰々しく分厚い表紙にして販売してもなお、なるほど納得させられてしまうほどの魅力があると思う。
それは、これより数巻読み進んでいただけたらより納得していただけることだろう。
新しいタイプのラノベ。先が楽しみなシリーズ 狼の化身、ホロと商人ロレンスのお話。まあファンタジーになるのでしょうが、話の主題は経済学という変わり種です。ロレンスの荷馬車に地神であり狼の化身ホロが現れ、二人が行商をしながら、ホロの故郷の北を目指すという筋立てなのですが、単にファンタジーにならず通貨、為替、中世ヨーロッパの教会、商人、農夫の関係などなかなか楽しめます。アニメも原作に忠実に作られており、堅苦しい話が嫌いな方はそちらがおすすめでしょう。作者は物理学専攻の学生らしいですが、相対性理論だ量子力学だというはなしはみじんも出ません。本作は受賞作のようなので、これ以降の作品がどのように展開するかで作者の力量がわかるでしょう。
行商人と豊穣の狼神の旅 会計士の山田真哉さんが“経済の勉強になる”と紹介していたので、手に取りました。
商人の交渉のやり取り、先を見越しての商品の売買など、旅の様子が詳細に描かれています。
何より、おもしろいのでグイグイと話に引き込まれてしまいます。
行商人と賢狼、一見、繋がりがないように感じますが、友達がいないで孤独という接点により、強い絆で結ばれていきます。
道中には、もうけ話が転がっていますが、行商人の経験と賢狼の知恵で、ピンチを乗り越えていきます。
ピンチは最大のチャンス、ピンチを楽しむことも人生の醍醐味の一つなのだと感じます。
お好みで 話題に釣られて買うと後悔します。
読みづらいし、ネタの説明もこんがらがってよく解らないです。
文章も読みづらくて、大変です。イライラしてきます。
貨幣流通とか市場がどうのこうのとか経済小説っぽいところがありますけど、
その実、要はタダの強請集りの話なんじゃないのか、と。
イラストがないとホロがどういう女性(大神)なのかわかりづらいし、
ロレンスがスパイスというにはちょっとムリかなぁ、と。
でも、このシリーズについて、ネットとかを見る限りではファンの人は割と作者を突き放しているようでいて、
さりとてこのラノベにケチを付けると、もの凄く反発するんですよね。
そのあたりキレやすい何を考えているかわからない今時の若者、といった風情があります。
なかなかスリリングではあるわけですが、やっぱりこりゃ読む人を選ぶラノベだな、と思い至りました。
(ラノベ自体がそういうものなのかも知れません)
ただ、これだけのメディアミックスを成立させ、それなりの売り上げを果たした舞台設定とキャラクターを着想した、
原作者の想像力とそれを補佐したキャラクターデザインは素晴らしいと思います。
立ち読みしてから買うかどうか決めましょう。
(前回のレビューがあまりにも悪意的だったので謹んで訂正しました)
|
|
[ 文庫 ]
|
三国志〈5〉 (吉川英治歴史時代文庫)
・吉川 英治
【講談社】
発売日: 1989-04
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 798 円(税込)
|
・吉川 英治
|
カスタマー平均評価: 5
喬公の二名花と『レッド・クリフ』 1989年4月11日リリース。『赤壁の巻(後半)』と『望蜀の巻(前半)』からなる。映画『レッド・クリフ』のPart2にあたる部分がこの巻だ。
なんと言っても読み応えがあるのは諸葛孔明が単身呉に乗り込み、三寸不爛の舌で孫権を説き伏せ、魏の曹操と戦わせるシーンだ。実にスゴイ。それ以外にも最終巻ラストで謀反を起こす魏延の謀反を既に予知するなど全編に渡り、諸葛孔明とはいかになる人物であったか、を堪能できる。
また、『レッド・クリフ』では編集変更された感のある『喬公の二名花』も登場。そして三国志史上最大の決戦『赤壁の戦い』の結末シーンと驚くばかりの濃密な内容に圧倒される。
曹操軍粉砕!赤壁の戦い 強大になった魏の曹操軍が呉をうちにゆく赤壁の戦いの巻。
孔明の弁により魏と全面対決することとなった呉の周瑜は火計を用いて魏軍を粉砕するもののその後孔明の才を恐れて多くの策を弄します。
ギリギリまで追いつめられた状況で全力をもってこれを克服した呉ではありますが、大勝ののちは余計なことをして空回りの連続です。
結局空回りする周瑜は孔明に翻弄されるのみで最後はこの世を去るはめに。
実生活に照らし合わせてみると、呉の行動には多く学ぶべきところがあるような気がしました。
吉川三国志のハイライト 世に名高い「赤壁の戦い」が最大の見所。若き二人の知将、孔明と周瑜が、曹操のお株を奪う見事な計略をもって大勝利を飾り、魏一強時代の終焉を高らかに世に示します。ただ、この戦いを見るにあたって、戦術面だけに着眼するのは、もったいない。戦いの裏で進行する「政治的な戦い」もまた、さながら戦場のごとき熱を帯び、注目に値します。
魏と対峙して、がっちり手を結んでいるかに見える劉備と孫権。が、それぞれの看板軍師、孔明と周瑜は、お互いの大義と実利を絡ませあいながら、早くも「赤壁後」まで見据えて、丁々発止の「知の戦い」を水面下に繰り広げます。敵か味方か定かならぬ、なんという外交の奥深さ。多くのビジネスマンが部下に読ませたい本として推すのも、まさにこのあたりの「交渉事の深淵」を体感してほしいからでしょう。
軍師が前面に出た「赤壁」の一方で、猛将の胸躍る見せ場「長坂坡の戦い」もあります。ここでの主役は、関羽の陰に隠れがちであった張飛と趙雲。魏の大軍の中からただ一騎で劉備の子を救出してみせる「趙雲の一騎駆け」。たった一人で、長坂橋の上に立ちふさがり、彼らしからぬ思わせぶりな演出と、実に彼らしい豪胆な一喝で曹操を退けてみせる、「張飛の仁王立ち」。彼らの名声を不動のものとした、あまりに有名なこの大活躍をもって、劉備は滅亡を免れ、形勢逆転の足がかりを掴みます。
超人的な知略と武勇、そして、盛者必衰のダイナミズム。戦国の世を彩るあらゆる要素が凝縮されて、読者を飲み込む、恐らくシリーズ八巻中で最も華やかな一冊です。
描かれる赤壁の戦い 赤壁の戦いが描かれる。三国志最大の戦いとあって、その様は凄まじい。単なる兵力より、兵法や戦の流れ、環境の正確な分析が大きくものを言うことがよくわかる。栄華を気づいた魏が傾いていく。これにより、三国志の行く末が面白くなる。
落ちつつある曹操、孔明との攻防 いよいよ赤壁の戦いが始まります。しかし、こう裏ばかりかかれるとなんだか曹操が気の毒に。孔明ファンですが曹操も好きなので、ここまで自信満々にされると何だか憎たらしくなります。
一時とはいえ世話になった曹操を討つに忍びなく、見逃してしまう関羽の真情を読んでいながら、関羽の訴えを受け入れて一網打尽にできる場所へ関羽を派遣する孔明。関羽・曹操・孔明3人の立場と心情が見もの。
周瑜がとうとう消えてしまうのも、何だか寂しい。
赤壁の戦い自体はあれよあれよという間に曹操方が追い詰められ、結末を知っているせいか思ったよりも臨場感がない感じがしてしまいました。両陣営の登場人物の描写の方が面白いです。
|
|
[ 文庫 ]
|
流星ワゴン (講談社文庫)
・重松 清
【講談社】
発売日: 2005-02
参考価格: 730 円(税込)
販売価格: 730 円(税込)
|
・重松 清
|
カスタマー平均評価: 4.5
父と子が38才で遭遇 この世から消えてなくなりたい疲れた男と今まさに終焉を迎えようとしているその父が同じ38歳に戻って、ともに生きる不思議な物語。舞台となる息子のタイムスリップの範囲は、1年程度、その1年間にさまざまな不幸が家族を襲い、どん底の状態で物語りが始まる。息子と同じ38歳に若返った親父チュウさんが、昔のようにガンガン主張する。それがイヤで親子関係がうまくいなくなったはずなのに、なぜか38歳の息子は、親父を理解し、思いのほか、強くなかった父を知る。そして、親が子を思う気持ちは、いくつになっても変わらないことも。
たぶん、中年の世代は、共感の涙が止まらないだろう。
合わない・・・ 冒頭数ページで読むのを止めた、だから評価出来ないが、自分には合わなかっただけだ・・・。
そんなにいい作品とは自分は思いませんが・・・ 彼の作品を読むのは本作が初めてですが,
自分には合いませんでした.
(これはセンスの問題なのでどうしようもないですが・・・)
性的描写を否定する気はありませんが,
いまいちリアリティに欠けるんですよねぇ.
嫌悪感しか抱きませんでした.
ストーリーテリングも凡庸な印象を受けます.
一般の評価が高いだけに残念です.
おそらくこのレビューを見る人はこの作品に興味があって
見るのでしょうが,好みは人それぞれということで
許してやってください.
心にしんみりと響く一冊 緊迫感のある作品ではなく、心にしんみりと響く作品である。読み終えたときに、色々と感じることが多い作品だと思う。
さて、本作品の内容である。
物語は、主人公・永田一雄(通称カズ)が「死んじゃってもいいかな…」と思うところから始める。カズには、妻と息子がいるが、妻は浮気で、息子は登校拒否&家庭内暴力という状況。さらに、カズ本人は、リストラにあって無職。まさしく、サイテーで最悪の状況。
そんな折に、現われたのが、“流星ワゴン”に乗る橋本さん親子。
カズは、流星ワゴンに乗って、過去を振り返る旅に出る。
果たして、カズは現在のサイテーでサイアクの状況を変えることができるのか?…というのが本作品だ。
物語は、常に主人公・カズの視点で語られる。カズは、父であり、夫でもあり、さらに息子でもある。そういった様々な立場のカズが、何を思い、何を考え、どう行動するか?これが本作品の見どころである。
どちらかという男性向けの作品なのかもしれないが、女性にも読んで頂きたい一冊である。
自分の生活を見つめなおす。 妻との離婚、息子の登校拒否、暴力、失職など積み重ねてきたことが
崩れていき、追い詰められた主人公カズ。
彼の前に5年前に交通事故で死んだ初対面の親子が現れた。
彼らの車オデッセイに乗せられ、時間軸を超えて彼は自分の過去と向き合っていく。
自分とはまったく境遇が違い、性別も違うけれど
得るものはありました。
自分が先が見えている状態で、まだ完全に心が離れていない過去の家族たちと向き合う。
未来が崩れていくことを知りながらどう接するのか
未来は変えられるのか
涙を流すほどの感動はなかったけれど、自分のこれからの生活、
家族との付き合い方を見直すきっかけとなると思います。
精神的に弱いカズは自分のことしか見えないようなところがあって、
過去の妻と息子の行動を知ることによりショックを受ける。
このときから始まっていたのかという自分が見抜けなかった悔む思いと、
いまからでもどうにか変えることができるのではと必死になる。
でも進んだ未来は変えられない
悩んでいた妻と息子を知ることで二人のことを考えてあげる気持ちが強くなっています。
現実は変わらないけど、自分自身の心掛けがかわることで、
まだこれからの未来は修復できる、という考え方を伝えてくれました。
若い父チュウさんとのやりとりも橋本さん親子とのやりとりも息子との距離を縮めてくれました。
生きることを見つめなおしたいときにおススメしたい本です
|
|
[ 文庫 ]
|
大聖堂 (下) (SB文庫)
・ケン・フォレット
【ソフトバンク クリエイティブ】
発売日: 2005-12-17
参考価格: 900 円(税込)
販売価格: 900 円(税込)
|
・ケン・フォレット
|
カスタマー平均評価: 5
いっきに下巻まで 約600ページある文庫が上、中、下と三巻つづくのですが、どんどん読んでしまいます。
物語はどんどん壮大になっていって、ちゃんと満足感たっぷりのラストへ導いてくれます☆ 単なるエンタテイメントとしてだけでなく、12世紀の香りたっぷりに、人間たちの生きる姿を生き生きと感じさせてくれる小説。おすすめです
|
|
[ 文庫 ]
|
人生の教科書 よのなかのルール (ちくま文庫)
・藤原 和博 ・宮台 真司
【筑摩書房】
発売日: 2005-05
参考価格: 998 円(税込)
販売価格: 998 円(税込)
|
・藤原 和博 ・宮台 真司
|
カスタマー平均評価: 4.5
宮台氏以外の文章は・・・ 本の著者が藤原氏、宮台氏だけでなく
他にも色々な方が書いてあること。
対称が中高生や、思考することに対して
不慣れな大人(?)であること。
それを知らずに読んだので、少々物足りなかった。
その他の部分で提示されていた「常識」は
既知の者が多く、楽しめたのは
宮台氏の文章のみだったのが残念。
しかしながら、宮台氏が書いている
「よのなか」は興味深く、発見もあったので
星2つ。
そこそこ楽しければいい・・・すか? A)人生はそこそこ楽しい、でも世界は無意味
B)世界は無意味、でも人生はそこそこ楽しい
AとBの違いわかりますか?
CやDという答えは無いのでしょうか?
生きる意味云々の話が好きだけど今までピンとくる本が無かった人へ。
すっきりするかもしれません。
教育を見直す一歩 現代の教育にはさまざまな問題があるが、結局は実生活や実人生に活かせないことが問題になっている。
記憶力をメインにした高度経済成長時代の人材育成の仕組みが時代遅れになったにもかかわらず、それ以降の想像力や創造力を培うシステムになっていない。
そこで、藤原先生のような人がメインになっているのだろう。とにかく、このやり方であと30年続けないと、日本は本当にダメになってしまう。
「あたりまえ」のコトはなんで「あたりまえ」なのかがわかる本 個人的に作者の藤原さんは尊敬する人なのですが、
その点差し引いても、すばらしい内容だと思う。
僕がこの本を中学生の時に読んでいたら。
なんていう後悔さえも覚えるほどに。
世の中、「あたりまえだから」で済まされることは多くて、
僕は子供のころ、たくさんのことを納得できずに過ごした。
今では自分なりの答えを発見できているのだけれど、
この本があったのなら、上手に今の答えにたどり着く道しるべになったと思う。
子供に本気で読ませたい本の一冊だ。
「なんで人を殺してはいけないの?」
この答えを持っていますか。子供に答えられますか?
そのヒントはこの本にあります。
ただし答えではない。そういうこともこの本は教えてくれる。
人生の教科書 知っているようで、知らない大人のルールが書かれています。普段当たり前と思っているが、複雑化した社会では、自分の常識を問い直す必要があるでしょう。そのためには、最適な本だと思います。意外な発見があると思います。犯罪、お金、仕事。結婚など、普通にしていると感じませんが、少しでも道をはずれると、複雑なルールが待っていて不条理かもしれません。そんなことを考えさせてくれる大人の教科書です。
|
|
[ 文庫 ]
|
大聖堂 (上) (SB文庫)
・ケン・フォレット
【ソフトバンク クリエイティブ】
発売日: 2005-12-17
参考価格: 895 円(税込)
販売価格: 895 円(税込)
|
・ケン・フォレット
|
カスタマー平均評価: 5
傑作 ファンタジー小説やゲームにはヨーロッパ中世風の世界観を持つ物が多い。日本人はこれらを通して膨大な量の「ヨーロッパ中世」を消費しており、親しみを感じてさえいる。
だが、実際のヨーロッパ中世とはどのような時代だったか、と問われると、その知識の乏しさに愕然とするほか無い。
ヨーロッパの歴史のうち、実に1000年ほどが中世に分類されるにもかかわらず、この長さに見合った知識をすらすらと喚起できる方はごくわずかだろう。遠い昔に世界史の授業で覚えた固有名詞や、何かの映画かテレビで見た情景を断片的に思い出せる位だという方が多いのではないだろうか。
その意味で、我々日本人にとってもヨーロッパ中世は「暗黒時代」なわけだが、この原因の1つに、この時代を案内してくれるような面白い本が手に入りにくい事が挙げられるのではないかと思う。(中世到来以前のローマ帝国時代を一気に身近にした塩野七海氏の著作のような)
しかし、12世紀の英国を舞台に、人々が大聖堂にかける夢を描いたこの「大聖堂」は、幸運な例外と言えるだろう。我々にはなじみの薄い時代を舞台に、政治・信仰・愛・歴史といった多様なテーマを同時に扱いながらも、これを大聖堂建立という一本の主題を中心に置いてまとめ上げる手腕は見事と言うほか無い。そして、娯楽性の高いストーリーを読み進めながら、同時に舞台となった中世イギリスの時代(特に、大衆の生活や、政治と宗教の緊張関係)を垣間見られるのは、現実を下敷きにした時代小説の醍醐味である。
本作のように、ファンタジーが生み出す幻影に優る説得力を持つ中世歴史小説には、なかなかお目にかかれない。小説として極めて面白い上に、中世の一端に触れることが出来る。お勧めである。
中世ヨーロッパが舞台の大抒情詩です! 私がはじめてケン・フォレットの作品と出会ったのは、「自由の土地を求めて」でしたが
そのときの興奮と感動があまりに大きかったため、逆に裏切られるのが怖くて
「大聖堂」にはなかなか手を出せないでいました。
しかしさらに大きな興奮と感動そしてスケールのでかさに度肝を抜かれてしまいました。
・・・最高でした。
小説って偉大だなあ、とあらためて感心させられました。
この本に出会えて、最高によかったです。
お薦めです。
それぞれの大聖堂 大聖堂を作る話と、それにまつわる人々の長い長い物語り。トムビルダーや修道院長が失敗しても、焼き討ちされても、それでも負けずにくじけずに知恵をしぼって大聖堂建設を目指していく様が心地よかった。その周辺人物のエリンとジャックの親子、トムビルダーの子供達、などなどキャラクターが本当に面白い。敵役もなかなか見事に敵役で、本当に、手に汗握って一気よみしました。
訳文もわざと?すこし古くさい言葉を使って中世らしさを出している。訳者にとってもこの本は、大聖堂だったのかもしれません。こういう名訳が読めなくなったのが残念です。
これは映画になる 大聖堂を建てたいと思う気持が実現していく。12世紀のイングランドは混乱の中で天を目指そうとする。映像にしたら鳥の視点から描かれる場面、人の視点から描かれる場面が交錯すると迫力のあるシーンが続くと思う。人は高みに登ることで救済を求めたかったのだと思う。トムの思いはどんどん高見に向かっていく。
大聖堂建設のドラマが目に浮かぶようです 私は趣味でローマ・カトリックの研究をしているのですが、とある本屋でこの作品を見つけて、初めの方を見てみたら面白そうだったので買いました。
物語は12世紀のイングランドを舞台に、大聖堂を建てることを夢見る建築職人のトムが放浪の末にキングズブリッジという土地に落ち着いて大聖堂建築に着手するというのが大筋なのですが、先程書いた建築職人のトムを始め、修道院と大聖堂の再建に情熱を燃やす修道院長、立身出世のための権謀術数を張り巡らす司教とそれに荷担する領主、その犠牲で親を殺され、必死で家名の再興を図る姉弟など、様々な立場の登場人物の夢や欲望が大聖堂を巡って入り交じります。
もちろんそういう愛憎劇だけでなく、ちゃんと大聖堂建設の現場もきめ細かく描写されておりまして、文章を読むだけで棟梁が図面を引き、作業を指図し、職人や人夫たちが働いている様子が生き生きと頭に浮かんできます。専門的な用語についても素人にも分かるように説明がされていますが、それでも大聖堂について説明している本を読んで多少の知識を付けてから読んだ方がより内容を楽しむことができるでしょう。
|
|
[ 文庫 ]
|
沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)
・山崎 豊子
【新潮社】
発売日: 2001-12
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
|
・山崎 豊子
|
カスタマー平均評価: 4.5
ノンフィクションとして読むのは間違いだと思います。 他の方もレビューで書かれていますが、
筆者も言っているようにこの小説は新しいタイプの小説だと思います。
事実を基にしているが、ノンフィクションではないという。
主人公や国見会長が絶対的な正義として書かれていますが
このような清廉潔白な人間はまずいないので、
これを実在の人物と≒で結び付けてしまわないように注意が必要と思います。
(主人公に関しては、自分のエゴの為に家族をまったく省みないので清廉潔白とは言いがたいですが)
ただし、筆者がこのような描写をしたのは、おそらく国と天下り企業の癒着や
裏工作など社会の闇をわかりやすく表現したかったからではないかと思います。
読んでいて公務員体質という点では非常に納得できる部分が多かったです。
官公庁と仕事をする機会があるのでわかるのですが
民間では考えられないほどに非効率的に組織が運営されていますし
小説内で「親方日の丸」の国民航空経営陣の発想も「さもあらん」という感じで
大変納得が出来ました。
正直言うと、半公務員として運営されていた企業が
いわゆる民間企業になっただけで、公務員体質から抜け出せたとは思えませんし、
この本を読むとモデルとなった航空会社には怖くて乗れないと思います。
今まで何度か映画化の話が流れてきたのも理解できます。
反面、今年公開される映画の内容がどの程度小説に忠実に再現されているかで
航空会社や国がどの程度圧力をかけているのかわかりますし、
その内容如何では、どの程度「公務員」から脱却できてきたのか
ある意味バロメータになるのではないでしょうか。
いよいよ大団円(?) これだけ大部な小説を読み切ってもさほどの「達成感」は無かったのが不思議。
それだけ楽しんで、一気に読んだからなんでしょうね。全編にわたってこれでもか
と描かれるJ○Lの腐敗しきった体質。本当に救いようがない。
取材の厚みが違うので半端でないのでそこがまた救いようの無さを増幅させている
わけですが。ラスト・・・ちょっとだけ救われた感じがします。
超一級品のビジネス・娯楽小説。
あまりの面白さに、5巻一気に読んでしまいました 事実に基づくフィクションとの名目。
一部、 実名も登場。臨場感、溢れる作品に仕上がっている。
主人公、恩地の生き様には、
壱サラリーマンとして、熱い勇気を与えられる。
全5巻と中篇作品ではあるが、
どうなってしまうのか、気にさせられる
秀逸なストーリーで、一気に読破をしてしまった。
映画化も決定。
一つ一つの場面が、
どのようにスクリーンへと映し出されるのか、非常に楽しみである。
国民航空は今日も飛ぶ 組合の元委員長、恩地元を主人公とする物語は、事実上アフリカ篇
で終わる。 御巣鷹山篇では悲惨な航空機墜落事故そのものが中心と
なり、会長室篇では新生国民航空に会長として就任した国見が主役と
なる。
この作品は、「取材した事実に基づき、小説的に再構築した作品である」
と作者自ら言っている。作品のモデルとなった人物が、御巣鷹山の墜落
事故に直接関わっていなかった等の批判もあるが、あくまでもこの作品は
小説であり、作者の創作であると判断したい。だって、こんな航空会社が
実際にあったら嫌だもんね。
ただ、御巣鷹山編では墜落事故の状況や、その後の補償交渉まで、非常
に生々しく綴られている。作者の緻密な取材が伺われるが、リアリティーが
豊かな分だけ、この作品がノンフィクションではないかと誤解されるのでは
ないだろうか。
会長室編のラストは、唐突に終わってしまった印象がある。
恩地や国見が聖人君子として描かれているのに対して、作品上の悪役
である行天四郎の方が妙に人間臭く、親しみをもてたりしてしまう。
魑魅魍魎にまみれた国民航空。しかし、国民航空は今日も飛ぶ。
国民の夢を乗せて。
会長編は... 沈まぬ太陽、御巣鷹山編までは面白かったのですが、会長編からはどうも恩地の迂闊さ無能さ融通の利かなさが感じられ、これじゃー行天達には到底勝てないだろうと納得してしまいました。
会長も当事者意識に欠けてるような印象を受けました。
大なり小なりサラリーマン社会ではこのような現象は有りますが、「正義の為に時には妥協してでも貫く」という強さも必要だと思います。
|
|
[ 新書 ]
|
今日よりよい明日はない (集英社新書)
・玉村 豊男
【集英社】
発売日: 2009-06
参考価格: 714 円(税込)
販売価格: 714 円(税込)
|
・玉村 豊男
|
カスタマー平均評価: 3.5
今日を楽しむという人生観 新書より文庫本にした方がよいエッセイです。
ポルトガル人の青年から教わった「今日よりよい明日はない」という表題を中心に、前期高齢者の生き方について、著者の経験と実践を紹介しています。
健康に気をつけて長生きしようと考えるより、いつ死ぬかわからないのだから今日を楽しむという人生観を、時に日本人の文化論や食生活などに寄り道しながら、伝えてくれます。
私ももう若くはないので、定年を迎え、それでも平均して残り20年の人生があるのだから、そこで生き方をうまく切り替えることができれば幸せかもしれないと感じています。
今日を味わって生きる 放っておけば無秩序になってしまう日々の生活に、部分的な秩序を打ち立てるための絶望的な営み。それが、人生だ。
だからこそ、結果にではなくプロセスに充実と幸福を求めよう。
そこそこの材料で、そこそこにおいしく作る料理や、一杯のワイン。労働そのものと、終わったときの開放感。そんな日々の営みを五感のすべてを、身体性を以て愛おしみ、病気や老いすらも、適切な距離感をもって味わう。
成熟社会の幸福は、そこにこそある。
まったくそのとおりだ。
|
|
[ 文庫 ]
|
アスラクライン (電撃文庫)
・三雲 岳斗
【メディアワークス】
発売日: 2005-07
参考価格: 599 円(税込)
販売価格: 599 円(税込)
|
・三雲 岳斗 ・和狸 ナオ
|
カスタマー平均評価: 3.5
原作は優良 アニメが放送中ですが、かなり省略されてて酷いです。原作はかなり面白いので読んで見るのをオススメします。
魅力に欠ける キャラクター、設定などひとつひとつはとても良いと思う。しかし、「早く次か見たい!」っといった魅力に欠ける気がする。もう少し読者を引き付ける魅力を持って欲しい
秘めた面白さはあれど、離陸に失敗。 文章技術が水準以上なので何とかストレス無く読めるが、
正直、従来の三雲作品のクォリティと比較すると、やや落ちると
言わざるを得ない。
後半?終盤に差し掛かるまで、「先を知りたい感」が沸いてこない。
冒頭のフックはそれなりに強いのに、以降、150ページ近くも
平坦なキャラ紹介ばかりが続く。しかもその間、多数の
超現実ファクターが次々投下されるため、「どういう話なのか」
という世界観概要が後半にならないと掴めない。
分かってくれば中々面白そうで期待できる世界観なだけに、何とも残念。
ドツボ…… 僕のツボにはまりました。操緒可愛いですねぇ。いや、みんないいキャラですよ。個人的な趣味の暴露はこの辺にして……三雲先生の新シリーズです。とりあえず出だしで吹きました。この巻はまだ始まっていない感じですが、この巻読まないと絶対に分からなくなります。単語がややこしいのですよ。しかし、その難しさから読むのをやめるのはもったいないです。ふつーにいい作品ですよ?絵も素晴らしいですし、テンポもよし、キャラもかなり濃いです。セブンアークスさんによるアニメ化も決定しましたし、この際購入なさってはどうでしょうか?損はしないと思います。
え…。 ぜんぜん毛色の違う作品なんですか? 実を言うと、初めて買った電撃文庫の作品もとい、自分から買った小説ではアスラクラインが二作目のものでした。それから「想刻のペンデュラム」です。
ちなみに、はじめて買ったのはカオスレギオン。
「アスラクライン」の一巻を読んだ時は、主人公の一人視点の作品でも書きようによってはこんな表現が出来るんだと、読み終わって数十分程してから驚かされたものです。
読んでる途中だと物語りに引きずり込まれて、先を想像する以外は他の事を考えてる余裕なんて無いです。
何よりも、物語の行く先を示唆するような一文も、注意深く読んでみるとちらほらみえて、物語の先の想像が楽しくなる。(例えば、主人公が苑宮の娘さんを完全に怯えさせてしまったワンシーンの、ホントの事実。もっとも、ここはあくまで『ボクの予想』です)
それでいて読む側には、全然ストレスを感じさせない。
このことにも読み終わってから気付いた。読んでる間はほかの事が耳に入らないです。
国語キライだし、難しくって面倒っちい小説なんて教科書だけでたくさんだ!って人。この面白さは間違い無い。
この人の他の作品も読んでみたくなりました。
アスラクラインは三巻までしか読んでないので、積読した四巻と最新の五巻をこれから読もうと思ってます。
|
|