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文学・評論

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箱の中 (Holly Novels) 天空の蜂 (講談社文庫) 交響詩篇エウレカセブン(1) BLUE MONDAY (角川スニーカー文庫) 失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫) 魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫) 思考のレッスン (文春文庫) ライフ・レッスン (角川文庫) あきらめない (集英社文庫) 夜の果てまで (角川文庫) 華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)
箱の中 (Holly Nove.. 天空の蜂 (講談社文庫) 交響詩篇エウレカセブン(1) .. 失踪HOLIDAY (角川スニ.. 魔女の1ダース―正義と常識に冷.. 思考のレッスン (文春文庫) ライフ・レッスン (角川文庫) あきらめない (集英社文庫) 夜の果てまで (角川文庫) 華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫..

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箱の中 (Holly Novels)

[ 新書 ]
箱の中 (Holly Novels)

・木原 音瀬
【蒼竜社】
発売日: 2006-03-23
参考価格: 900 円(税込)
販売価格: 900 円(税込)
箱の中 (Holly Novels)
木原 音瀬
草間 さかえ
カスタマー平均評価:  5
あわせて読んでほしいです。
この作品の、続きと合わせて読んでみてください。ぜひ読んでいただきたい作品です。 特に、攻めがひたすら主人公から、ありがとうという言葉聞きたさにがんばるところが可愛いです。   話は、皆さんが書いていらっしゃるように、冤罪で、自分の無実を主張したがゆえに投獄された主人公(受け)と、 幼いころからだれにも愛されず、愛も、善悪の区別さえもわからない攻めのお話です。 口数が少なく、不器用な攻めが好きでしたらどうぞ。お話もとても深いです。
BLという枠だけでなく
これは次巻「箱の外」の前編として読むべきで、 「箱の中」単独で読むともしかして、 「なーんだ。粘着なだけじゃない」と思う人がいるかもしれない。 だけど100歩譲って「粘着なだけ」にしても、すごい。さすが木原さん。 どこまでもリアルな刑務所内の描写が、読み手を房内に引き込むかのよう。 気づけば私も「仮想・懲役」として堂野と喜多川を見ているのです……。 それくらい、迫力のある描写です。 お話も完璧です。もうなにも言うことはありません。 これはBLですか? BLって枠にはめていいんですかね? 「とにかく、読んで!」ほんと、それだけです。 あと。箱の中には落丁がありましたね<初版。 私は予約して購入したのでもちろん初版の落丁版でした。 それを出版社が回収して取り替えてくれるって言うので、とっくに交換済みです。 木原先生の落丁は2回目でしたっけ? そして昨日、久しぶりに「箱の中」を読み返してみたら…… あれ!? ページがごそっっと抜けてる! え?え?なんで? 確かに交換したのに…( ̄ω ̄;) 奥付を見ると「初版」と書かれていました……。?戻ってきたのか?
切な…
BLではよくある刑務所ものです(少年院ものではないです)。 攻が受に異様に執着するのもBLではありがち。 でも、ありがちの設定を補って余りある程、良いお話です。 攻や受の人生背景がちゃんと作られてて、ストーリーに生かされてるので読んでてすごく引き込まれます。 受はノンケ設定なのですが(一応攻も?)、ちゃんと受の葛藤が書かれていて、微妙に流され・ほだされるんだけどのめり込むまでは行かない。(今作では) …のが、BL慣れしてる私にはすっごくじれったかったですw でもそこが良いんですけどね。 本編の最後は『えぇぇええぇ???っΣ(゚□゚*!そうなの?教えないの?ど、どうするのっ(T△T)?』ってなるので、続編である『檻の外』と併せて購入することを強く勧めます。 書き下ろしでの、攻の受に対する異様ともいえる執着は怖く思える反面、攻の人生背景を考えるととても切なく思いました。 全体的に暗いお話だと思うので、そういうのが苦手な方はご注意ください。 (一応、後編でハッピーエンドなのですが、『ほのぼの』という訳ではありません)
日常の中の狂気…
今夜はまとめて木原作品へのレビューを書き込んでいます。 この作品も妙なタイトルだなぁ??…と思って読み始めたのでした。 読むうちにかなり…ショックな話、内容で…アメリカの犯罪社会かよ?!? しかし、ありうるかもしれない冤罪事件で、人生の全てが狂わされていった男の半生記です。 こんなことアリか!?…実録ではないでしょうが、やりきれない刑務所の日々。 そんな中で全く好まざる関係に陥ってゆく…避けられない綻び。 何とも不幸一途な主人公なのですが…作者は不幸を不幸では終わらせない! 幸不幸で、割り切れない関係を…これを丹念に辿ってゆかせる木原の鬼畜めぃ?!…と、言いたくもなりまっせ! 読みたくもない不幸な男の人生の流転…それを読ませずにはいられなくなる大河の流れの一筋。 そして更に第三幕への…序曲でもあります。
狂気と執着にしか見えない
BL読みでない私にとっては、ホモセクシャルの傾向がない堂野に対して執拗なまでにまとわりつき、最終的に衆人環視の中で強姦にまで及ぶ、出所後も堂野を追い求める喜多川の姿は狂気をはらんだ執着にしか見えませんでした。 また、堂野という主人公も、流されるままになる脆弱な人間にしか見えず、強姦までされても喜多川を拒否しないという(ましてや、連絡先を残そうとまでした)のには理解及びませんでした。 もしかしたら、“BL小説”として読む、あるいはBL小説読みとしてのスキルが高ければ違う感想になったかもしれません。 ただ、普通に考えてみると、喜多川の堂野に対する想いは、例え不幸な生い立ちがそこにあったとしても、やはり狂気のものにしか見えませんでした。 それを“無垢な愛”と思えないところで、私はこの小説を読むスキルはないんだなと理解しましたが。 男と男がそこにいて、必ず愛がそこにあるという前提で読めば、違う見方ができるのかもしれません。

天空の蜂 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
天空の蜂 (講談社文庫)

・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 1998-11
参考価格: 880 円(税込)
販売価格: 880 円(税込)
天空の蜂 (講談社文庫)
東野 圭吾
カスタマー平均評価:  4
東野圭吾の本でダントツに面白い
東野圭吾の書籍は文庫化されたものは全て読了しているが、 その中で、最もおすすめできる書籍。 本書は東野のミステリー物に顕著な、主人公及びその周辺の人物のみを 深く厚く描くという手法ではなく、 様々な登場人物がそれぞれの立場で生きる中、いろいろな悩みや思いを 持っていることを巧みに描いている。 そのため、物語が一面的ではなく多層構造となっており、 いろいろな立場で物を考えることができる、非常に完成度の高い小説である。 また、テーマが原発という日本でも関心の深いエネルギー問題なだけに、 その問題の持つ意味合いも、我々が生きていく中で有効なサジェスチョンとなるものである。 諸手を挙げておすすめしたい。
読みごたえのある力作
本作は、原発を標的としたテロ事件を巡る半日を緊迫感を伴って描き出す力作です。 自衛隊に納入予定であった最新鋭ヘリコプターが奪取され、敦賀の高速増殖炉へと向かう。 「天空の蜂」を名乗るテロリストの素性は?目的は?背景は? また、あまりに大胆かつ緻密な本計画は、どのようにして実現したのか? 刻々と高速増殖炉破壊の危機が増す中、 著者は綿密な取材に基づき、諸機関の対応から日本の原子力政策まで、 リアルかつ詳細に描き出していきます。 この点は、確かに物語のスピーディな展開を妨げているものの、 情報小説や問題提起という観点からは、誠実かつ信頼感にあふれています。 また、中盤の救出作戦などは、純粋にエンターテイメントとして、 ページをめくる手が止まらない見事な筆致です。 我々「沈黙する群衆」を一刺しするという、耳の痛い問題提起を伴っているものの、 じっくりと腰を据えて楽しめる娯楽大作としてお薦めです。映画化は無理なのでしょうか?
映像化はされないだろうなぁ
執筆されたから12年たって読んでも、違和感のない作品でした。それだけ国の姿勢などが変わっていないということですね。 賛成派、反対派がそれぞれどのように意見を出しているのか、その矛盾点、原発の仕事をしている人たちの現状など単純な問題ではないということを記述してあるので、興味がない人、知らなかった人も意見を偏らされることなく読めると思います。 登場人物が多すぎる点、原発やヘリに関する説明やラストで犯人が投げかけた言葉の意味が、万人に理解できるか疑問が残る点で☆1つマイナス。 それは小説の限界なので仕方ないのでここは映像化といきたいところですが、政治的問題と絡んでくるので実際難しいでしょうね。
男性向き?
東野作品にしては読破するのに時間がかかった1冊。 原因は、科学的、専門的描写の多さと、登場人物の多さでしょうか? 「原発」というテーマに沿って、東野氏お得意の工学系要素をふんだんに盛り込んでドラマは進んでいきますが、その分心理描写が少なく、感情移入しにくいです。 ヘリに残された子供を救出する場面は、息を呑みましたが、そのあとは緊迫感も薄れました。 好き嫌いのはっきり分かれる本だと思います。
便利な生活は二酸化炭素という毒を持つ
「ある朝、航空機工場より1機の新型ヘリが飛び立ち消えた。そしてそのヘリを見に来てた子供もいなくなった。事件発生後、暫くして航空関係者、その子の親のところに犯人から脅迫状が届いた。日本全ての原子力発電所を停止せよ。そうしなければ新陽原子力発電所の真上で待機させているヘリを落とす。同時にヘリの中にいる子供も死ぬことになる。」  序盤は、悪くないのですが、話が面白くなりませんでした。理由を箇条書きにする。@話が単純だったこと。上記のあらすじでほぼ網羅しております。A犯人の動機が薄い。話が長すぎて覚えてないし、存在感がない。B登場人物が多すぎる。  この小説では、犯人の要求に応じるため、一部の原子力発電所を停止させ、その為に政府は国民に対し電気の使用を控えるように呼びかける。工場等も止めるほどの徹底振りだった。これは、世界各国が今行っている地球温暖化防止対策の京都議定書みたいだ。日本は2008から2012年までに1990年比で、CO2を6%削減することになっている。しかし実態は、2005年度で7.8%増加し、2010年の見通しとして、2%オーバーとなっている。便利な生活は二酸化炭素という毒を持っている。それがわかっていながらやめられないのは、我々大人が痛い目にあわないからだ。今の子供たちに住みにくい地球、エネルギー資源の枯渇という負の遺産をもたらしていいのだろうか。ヘリの中の子供を救うために、各々出来ることをやろうじゃないか。

交響詩篇エウレカセブン(1) BLUE MONDAY (角川スニーカー文庫)

[ 文庫 ]
交響詩篇エウレカセブン(1) BLUE MONDAY (角川スニーカー文庫)

・BONES ・杉原 智則
【角川書店】
発売日: 2005-10-29
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
交響詩篇エウレカセブン(1) BLUE MONDAY (角川スニーカー文庫)
BONES
杉原 智則
カスタマー平均評価:  4.5
これもなかなか。
テレビ放送が終わったんで読んでみたら、これもまた面白いですね。 主人公が人を殺すことについて考えるのが序盤で抵抗がないし、 ストーリーも早すぎず、遅すぎず、いい感じの進行速度です。 あとギャグセンスも個人的には小説が一番だと思いました。 今のところテレビ放送の内容とそう違いはありませんが、これから出てくるようですね。 小説ではエウレカが漫画やアニメに比べて普通っぽくてこれも良いです。
小説版エウレカ一巻
あとがきで監督も仰っていますがこの作品は「もう一つのエウレカの形」を言葉通りに現した作品です。 自分はアニメやゲームやドラマの小説は原作をそのままにというスタイルがあまり好きじゃありません、その点この小説版エウレカはオリジナルストーリーで自分のまったく知らないエウレカの世界が見れます。 小説のレントンは少し大人かな?でも思春期の少年らしさもありで好感が持てますね。 内容は根本的なものはアニメ版と変わらないのですが話の内容自体はまったく異なるものです。
少し違ったエウレカセブン
漫画、アニメとは別に書かれたこの本。 内容は完全、とは言わないが別物です。 しかし、夢中になれる本といえるでしょう。 人と人との関係が、かなりリアルに描かれています。 ただ、ひとつ惜しいと思ったのが、 「2巻は買わなくてもいいや」 「何度も読み返すほどのものではない」 と、思わされてしまったところです
これは「交響詩篇エウレカセブン」ではない
 「交響詩篇エウレカセブン」のアニメを途中から見始めた私は、その重厚なストーリーがよく分かりませんでした。そんな中で私は「解説書」としてこの本を手に取りました。それが無意味な行為とも知らずに。  というのも、アニメの方の監督が巻末の解説で書かれている通り、この本はアニメで描かれている世界の違う可能性の一つなのです。アニメの忠実なるコピーではありません。まあこの手の小説は原作に完全に忠実であるということはほとんどないのですが、この本は特に「差別化」が意識されているようです。「小説としての面白さ」と「アニメ(映像)としての面白さ」が完全には合致しないという考えの作者ですので、「じゃあどんな『エウレカセブン』が面白いというのか」ということを念頭に置きつつ、批判的な目で原作と読み比べていただくと面白いと思います。登場人物の名称や土地の名前など基本的なものはリンクしていますので、アニメを見ている方ならとても読みやすいでしょう。 上にも書きましたが、アニメの「エウレカセブン」を追及したい方は、あえてこの本に目を通すことはありません。しかし、レントンやゲッコーステイトの仲間たちとともにパラレルワールドを旅して回るのも一興だと思います。人間臭いストーリーがたまらない、お薦めの一冊です。
更に『もうひとつのエウレカセブン』
『TVの完全ノベライズを期待しているなら買わなくても良い』的な内容が書かれている後書き+解説は初めて見ました(笑)
確かに大まかな流れは同じですが、それ以外はTVシリーズとは全く別です。
『小説のみのオリジナルキャラ』というのはよく聞きますが、『小説では存在すらなかったり設定がまるで違うキャラが多い』というのはなかなかありません。チビ三人に至っては辛うじてメーテル(幼児)がいるだけだし。
確かに、この本は『TV本編の小説版』を望んでいた人にとっては期待外れです。
ただし『TVとは別物』として読むなら、結構楽しめる内容ではないでしょうか。
文字数の割に改行が少ないのはご愛嬌ということで。

失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)

[ 文庫 ]
失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)

・乙一
【角川書店】
発売日: 2000-12
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)
乙一
カスタマー平均評価:  4.5
“胎内回帰願望と子宮からの脱出”の物語
◆「失踪HOLIDAY」  ▼あらすじ   母親の再婚により、代々続く名家・菅原家の娘となったナオ。   しかし後年、母が死に、父が再婚したことで、   自分の居場所がないという強迫観念に駆られる。   そこでナオは使用人のクニコを抱きこみ、   自分を被害者にした狂言誘拐を企てるのだが…。  ▼感想   無垢で壊れやすい存在であると同時に、残忍でしたたかでもあるという   少女の二面性が見事に形象化され、そんな彼女の抱える不安や焦燥の   幼さが、等身大であるゆえに切実に胸に迫ってきます。   少女が外側から家族をみることで、初めて家族の優しさや暖かさを実感するという   成長物語でありつつ、終盤で物語の構図が反転するといったミステリ的趣向も、   抜かりなく凝らされているのがじつに心憎いです。   単線的な「いい話」では終わらせない、   乙一のストーリーテリングの妙を堪能してください。
惹かれることは惹かれる
乙一さんの作品は正直若い方向けという感じが拭えない。 ある程度年を重ねた者が読むには少し物足りない。 ただ体温を感じさせる文章は上手い。 いや、これはもう断じてそうなのである。
挿絵がかわいい
乙一さんの本は、これで2冊目なんだけど、 ホラーっぽくなくって、私的にはよいと思います。 前に読んだ「君にしか聞こえない」が、おもしろくて他のも読んでみたいと思いつつ、 ホラー作家とかグロとか、そんな紹介がされていたので、読むのをためらってたし。 個人的には「しあわせは子猫のかたち」がすきです。 寂しいけど、暖かな気持ちになれるから。 人見知りが激しく内々にこもりがちな男の人が、 殺された女の人の霊と出会いって外に目を向けていくというはなし。 失踪ホリデイは対象年齢がちょっと若い子向けなのかな?っていう気がしました。 楽しいお話です。
心に染みいる物話です。
ほのぼのとした、心に染み入る物語を集めた1冊。 個人的にはタイトルにもなっている「失踪HOLIDAY」よりも 「しあわせは猫のかたち」の話のほうが好きかなぁ。 「しあわせは猫のかたち」では、姿なき人が心の寂しい人間に優しい気持ちを捧げる。 猫が追いかける目線の先には姿の見えない女の魂と優しいぬくもり・・・ なかなか哀愁ただよう素敵な作品でした。 「失踪HOLIDAY」では、少女が家族に本当に愛されているのかを計るために立てられた失踪計画。 意外な結末が待っていますよ!! 乙一さんは、あらゆる方面から物事を捉えることが出来る人だと分かりました。
イマイチ・・・
乙一さんのファンですが、この作品はそんなに面白くなかったです。 あらすじでは、「事態は思わぬ方向に転がって・・・!?」って書いてますけど、期待するほどの内容ではありませんでした。 別にハラハラドキドキするわけでもなし、胸がキュンとするわけでもなし、ぐだぐだしてる感じがして読むのが面倒になりました。 でも、オチはまぁまぁ良かったので星3つになりました。

魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)

・米原 万里
【新潮社】
発売日: 1999-12
参考価格: 500 円(税込)
販売価格: 500 円(税込)
魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)
米原 万里
カスタマー平均評価:  4
脳を刺激する珠玉のエッセイ集
講談社エッセイ賞を受賞した1冊。いつも思うことだが、米原さんの文章は、典型的に頭がいい人の文章。ずば抜けた記憶力で、過去の体験(実体験や読書体験)を掘り起こし、それを適切に配置して読ませる文章力で1つのテーマに収斂させる。 本書の基本的なテーマは「文化」。共産党幹部を父にもち、冷戦時代にチェコスロバキアのプラハで少女時代を送ったという思想的、体験的な裏付けがあるためか、考え方がぶれない。といっても堅苦しくなく、お得意の下ネタ系の話も面白い。 ベトナム語では、鳩はポコ、その冠詞はチム。30人のベトナム美女が平安神宮前の広場で鳩の群れに向かって口々に言う。「オーッ、チム・ポコ、チム・ポコ、チム・ポコ」。 魔女の世界では1ダースは13本だという。まさしくこの本は13章からなっている。米原万里という魔女からの1ダースの刺激的な贈り物。
常識が壊され、文化の壁を崩す破壊力
 米原万里の様々な媒体での原稿をまとめた書籍も中々楽しめるが、本書は書籍としての完成度が高い。編集者と著者の意気込みと計画性が感じられる完成度である。単行本となることを見据えて、活字作品を作り上げる、活字媒体に対する尊敬と愛を感じる。全編の記述とスピードに統一感のあるものとなっている。  本書によって、米原万里の学識と見聞の深さと広さを、今文庫本で手に出来る幸せを噛み締めた。  米原万里の手により正義と常識の儚さと薄っぺらさが、次々と暴かれる。お見事である。
「絶対」はなく、必要なのは歩み寄り
自分が常識と思っていることはけっして「絶対」ではない。文化が違えば常識も変わる。 頭では分かっている事実だが、庶民である我々はなかなか実体験する機会がない。そこで、この本。幼少の頃から異文化と交流する環境に身を置いてきた米原さんが、異文化交流の中で育まれたユーモアもタップリ交えて、実体験を基にした「えっ!」というエピソードの数々を語ってくれる。 こんなにアカデミックな人なのに、下ネタ多めなのも好感が持てます。
作者の魅力が満載
この作者の魅力が満載されたエッセ?集です。 下ネタを含んだ小咄を含んでおり、思わずニヤッとしてしまう部分もあるのですが、13編からなる話は一つ一つ考えさせられるものばかりです。 その語り口は、常識を裏返したものであったり、思いもかけない第三の見方であったり様々ですが、その洒脱な文章は心地よい読みがたえをもたらします。 ロシア語通訳ということで、ロシアを中心とした知られざる裏話も楽しいし、映画や本の紹介も楽しく読むことが出来ます。 ちょっとショックを受けたのは、大好きな「カサブランカ」のカザフスタン共和国での上映の話です。何と、失笑嘲笑が絶えなかったというのです。理由は、「ナチス・ドイツからのヨーロッパの解放をしきりに叫ぶ主人公たちが、フランスの植民地であるモロッコに平気で支配者面しているおめでたさにあった。」というものです。いろいろな見方が出来るものです。
おもしろかった。
 著者は、ロシア語通訳者で、かつてTBSの「ブロードキャスター」のコメンテーターであったことでも有名。その著者による講談社エッセイ賞受賞のエッセイ。  著者の通訳者としての経験から得られえた言語や外国に関する知識、幅広い交友関係から得られたエピソードなどがふんだんに書かれ、内容が濃い。「魔女の1ダース」のタイトルのとおり、全部で13章から成っているが、それぞれのテーマごとになかなか読ませる。しかも、堅苦しいテーマばかりでなく、シモネタも含めジョークが多く、結構おもしろい。  毒にも薬にもならない軽い本が多い中で、久しぶりにおもしろい本を読んだとの読後感。お勧めの本です。

思考のレッスン (文春文庫)

[ 文庫 ]
思考のレッスン (文春文庫)

・丸谷 才一
【文藝春秋】
発売日: 2002-10
参考価格: 500 円(税込)
販売価格: 500 円(税込)
思考のレッスン (文春文庫)
丸谷 才一
カスタマー平均評価:  4.5
考えること=「謎」を育て「仮設」を立てること
「考えること」「読むこと」「書くこと」 あたりまえのことだが、それぞれ相互に関連しているということ。 中でも大切なのは、自らの頭で「考えること」。 この本の主張は、ずばりこれだ。 本のタイトルである「思考のレッスン」の最初の一歩は、 「不思議だなあ」と感じること。すなわち「良い問い」を発すること。 そしてその「謎」(=疑問)を育てること。  その際、自分の中に他者を作って、 そのもう一人の自分に謎を突きつけていくことの重要性を指摘している。  ⇒<謎の明確化・意識化> まずは、自分の心の中を眺める。見渡す。調べる。 あわてて本を読んではならないともいう。 そして、その謎に対して、直感と想像力を使って大胆不敵に、 かつ大局観を持って仮説を立てること。 まさしく「良い問いは良い答えにまさる」なのである。
自由闊達に考える
近頃、論理的思考というものがはやりである。書店に行くと、論理的思考力を身につけると称したトレーニング本が並んでいる。しかし、2,3読んでみたが一様に面白くない。ハウツー本を読んだり、ある型にはめ込めば考え方や話し方が論理的になると期待するのが無理だろう。そもそもそういうやり方自体が非論理的ではないのか。それらの本に対して、この「思考のレッスン」は対談をもとにしているということもあるが、読んでいて実に面白い。それは丸谷氏の考えが自由闊達で、飛躍があり、いろいろな事柄について考えたことが具体的に紹介されているからである。話題が多方面に及んで、それでいて支離滅裂にならないのは、言うべきことがぶれず、自分が言っていることを検証するシステムが頭の中に確立しているからであろう。氏は言う。「(論理的なつながり、論理的必然性は大事だが、)大事なのは論理といっても、バカ正直、几帳面、しかつめらしい、堅苦しい、くそまじめなものでは困る。・・論理的必然性といっても、遊び心を忘れてはいけない」。キーワードは「遊び心」である。  最初に述べたことと矛盾するようであるが、本書はハウツー本としても価値がある。たとえば「ものを書くときには、頭の中でセンテンスの最初から最後のマルのところまでつくれ。つくり終わってから、それを一気に書け。」、「(書くことに行き詰まったとき)一番手っ取り早くて、役に立つのは、今まで書いた部分を初めから読み返すこと。」などヒントになることが多い。ともかくこれだけ自由にものを考えられる人はうらやましい。
ひらめきをモノにする為に
かつて司馬遼太郎氏は、自身の小説を、力ずくのエネルギーで何もない空気をかき回しひねりにひねって出来てくる結晶のようなもの、と言っていたそうな。アイディアをかたちにすることの困難がよく伝わってくるし、レビュアー自身の学生時代を思い起こすと冷や汗が出る。その点で本書は効果的で実際的なヒントに富んでいる。特に、『レトリックの大切さ』が良い。レトリックとロジックの関係、文章を書くときには対話的に考える等など、読む・考える・書くの各作業で陥りやすい罠から自由になるコツがよく分かる。さあ、あとは実践あるのみ!
考えるよろこび
本を読むコツという章があって、自分で索引をつくる、登場人物表や年表をつくって読むと良い。 これはミステリー小説のようで面白そうだと思いました。 本を選ぶコツも、ちょっと考えてみる、それから本を探す。最初に読書ありきではなく考えが元 にある。書き方もそう。そしてその考えるコツが書かれている本です。 書き方のコツの章では、頭の中でワンセンテンス作り終わってから一気に書け、書き出しに挨 拶を書くな。書き始めたら、前へ進むこと。逆戻りしないこと。休まないこと。中身が足りなかっ たら、考え直せ。そして、パッと終れ。とあるのがなるほどなと思いました。 面白そうだからやってみようと思わされる本です。 しかも対談方式なので読みやすい。お勧めです。
本書の知の構成法は「知の遠近画法」と要約出来そう
本書は「地頭力を鍛える 問題解決に活かす『フェルミ推定』」(細谷功)の参考文献の一つだったので手に取りました。私のような理系人間には(文学的知識が乏しいため)フォローし難い処も少しありましたが、「思考の準備」「本を読むコツ」「考えるコツ」「書き方のコツ」の章は面白く読めました。そして考えるという行為は(メタな視点では)文系も理系も関係ないよなぁと再認識した訳です。(「決断力」(羽生善治)、「本質を見抜く『考え方』」(中西輝政)、「思考の整理学」(外山滋比古)にも同様な感想を持ちましたが) モノを考えるためには、対象に興味を持ち、何故面白いのかよく考えた上で仮説を持ち、「比較←→分析」の繰り返しで考えを深め、大局観で仮説を検証する― この過程は科学において観測事実から法則を導き出す時の研究者の行為と同じでしょう。名付けるなら「知の遠近画法」。つまり、面白いアングル(仮説)を決め、比較対象物の配置構成を考えて主役(メッセージ)を際立たせ、全体の構図を見直しては細部を詰める(or ダメなら最初からやり直す)、そして最終的には俯瞰的な"絵(イメージ)"として浮かび上がらせる訳です。 更に「考えることには詩がある」の言に触れた時、「現実の根底にある自然法則に気付くのは達人で、現実の根底にある自然の調和に気付くのは詩人である」(湯川秀樹)を思い出し、愉快でした。モノを深く考えるためには、左脳(言語)と右脳(イメージ)の間のキャッチボールが必須です。(例:C60がサッカーボール状だと閃く為には、芸術(Buckminster Fullerのドーム建築)に親しんでいたことが決め手でした) そう言えば、湯川先生は漢詩に通じていたとか、寺田寅彦先生は連句の名手だったいう話は有名です。文章力とイメージ力(+ 好奇心、審美眼、論理力...)が「考えるプロ」には必須ですね。 (追記)"index reading"は参考になる技ですね。その発展形が"citation search"と言えるでしょう。

ライフ・レッスン (角川文庫)

[ 文庫 ]
ライフ・レッスン (角川文庫)

・エリザベス・キューブラー・ロス ・デヴィッド・ケスラー
【角川書店】
発売日: 2005-08-25
参考価格: 740 円(税込)
販売価格: 740 円(税込)
ライフ・レッスン (角川文庫)
エリザベス・キューブラー・ロス
デヴィッド・ケスラー
カスタマー平均評価:  4
最初から最後まで、人生は学校である。死のまぎわにこそ人生の本質がある。
「死ぬ瞬間」で有名なキューブラー・ロスによる「人生と生きかた」についての本。 ・わたしたちは自分にあたえられたレッスンを学ぶために地上に生まれてきた。しかし。「あなたのレッスンはこれだ」と教えることのできる人はだれもいない。(中略)その人の手にあまるほどのものがあたえられることはけっしてない。 ・内なる否定性の存在をみとめることは人間に必須の条件である。その存在をみとめさえすれば、そこにはたらきかけ、それを手放すことも可能になる。 ・死が目前にせまっているという診断を告げられたとき、人ははじめて自分の内奥を真剣にみつめるようになる。 ・愛において、人生において、臨終において、そばにいることはすべてである。 ・われわれのほとんどは、人生が喪失であり、喪失が人生であることを理解せずに、喪失に抵抗し、それと格闘しようとする。(中略)人は喪失なくしては成長できず、喪失なくして人生を変えることはできない。 ・中年になると人生のなんたるかも多少はわかり、ばかげたことをしている時間もなくなる。自分がほんとうはどういう人間なのか、なにが幸福をもたらすのかがみえてくる。 ・恐れをつうじて自己の道をみいだし、恐れが提供している数々の機会を活用することができたら、人間は他人の反対や非難を恐れず、自己を過剰に抑圧しない、自由な人生を送ることができるようになる。 ・死の床にある人たちが学んでいるのは、じつはそのことなのだ。差しせまる死は、人を最大の恐怖に直面させる。そしてその人に、あったかもしれないべつの人生についてかんがえさせる。その結果、死の恐怖以外のすべての恐怖心が薄れていく。 ・人生は経験の連続だ。たとえそのときの自分にはわからなくても、すべての経験には理由がある。なんらかのメッセージがある。生起した事態のなかには、かならず必要なレッスンがふくまれている。 ・死のまぎわこそ人生の本質があるという事実は否定できない。
許しのレッスン
何項目かに分かれた生きていくうえでのレッスン内容が分かりやすい言葉で書かれています。 どの項目を読んでも含蓄のある暖かなアドバイスに心を動かされます。 中でも私が感銘を受けたのが『許しのレッスン』です。 「許しは自愛的な行為」であり「許すことで多くのものを得ることができる」と書きながらも「でも私はまだ準備ができていない」と正直にご自分の体験を話されています。 こんな立派な方でも私たちと同じく悩んだり苦しんだりされているんだな、と人間味を感じました。 生と死を見つめ続けたエリザベス・キューブラー・ロス博士が、晩年自らの人生を振り返りながら私たちに話して下さったアドバイス。 迷ったとき、苦しくて堪らない時、是非手にとってほしい1冊です。
情報に翻弄されずに読みたい本
著者の一人エリザベス・キュブラー・ロス女史の晩年を扱った衝撃的なNHKの特集番組でを受けて以来、女史の本は読み控えていたが、本書を読んでよかった。 むしろ今は、番組の恣意的とも見える露悪的な構成に、いささか憤りを感じる。 番組中、脳卒中に倒れた後の自分の境遇に怒りをあらわにした女史は、実は元気だったころの彼女が説いていた「病に陥った人が喪失感から反応する5段階」のプロセスを辿っていたことが本書を読んでよく分かった。 「怒り」はその2段階目にあたるが、女史は、まさに自身で赤裸々に2段階目を自覚していたわけだ。そんな彼女が、(後遺症で不自由な体になり)「ただ存在しているというだけの状態にあっても、ささやかな幸福を感じる瞬間がある」と言うようになったプロセスには、どれだけの魂のレッスンがあったのか。 本書を通して、心の持ち方次第で幸福や不幸が分かれ、人は霊性を向上させるために生きている存在であるというシンプルな真理が、改めて深く胸に迫った。
情報に翻弄されずに読みたい本
著者の一人エリザベス・キュブラー・ロス女史の晩年を扱った衝撃的なNHKの特集番組でを受けて以来、女史の本は読み控えていたが、本書を読んでよかった。 むしろ今は、番組の恣意的とも見える露悪的な構成に、いささか憤りを感じる。 番組中、脳卒中に倒れた後の自分の境遇に怒りをあらわにした女史は、実は元気だったころの彼女が説いていた「病に陥った人が喪失感から反応する5段階」のプロセスを辿っていたことが本書を読んでよく分かった。 「怒り」はその2段階目にあたるが、女史は、まさに自身で赤裸々に2段階目を自覚していたわけだ。そんな彼女が、(後遺症で不自由な体になり)「ただ存在しているというだけの状態にあっても、ささやかな幸福を感じる瞬間がある」と言うようになったプロセスには、どれだけの魂のレッスンがあったのか。 本書を通して、心の持ち方次第で幸福や不幸が分かれ、人は霊性を向上させるために生きている存在であるというシンプルな真理が、改めて深く胸に迫った。
自分に素直に生きたいと願う人に… 
以前、キューブラー・ロスはオカルティーな人だ、ぐらいの印象だったが、昨年ETVで放映された 最晩年の彼女の切に生きている姿を見たのをきっかけに1年ほど前に購入した。 最近改めて読み直してみた。 何はともあれ、彼女の活動があって現在のホスピス等は生まれてきた面も大きい。 彼女が人生の最後に書いた、生きるための本。 (中の目次が閲覧できるようなので、目次を見ていただけたら本文が想像しやすいと思います。) 彼女自身まだ学びの途中、という謙虚で真摯な姿勢に触れることができる。 自分に素直に生きたいと願う人には自分自身に出会うきっかけがあると思います。

あきらめない (集英社文庫)

[ 文庫 ]
あきらめない (集英社文庫)

・鎌田 實
【集英社】
発売日: 2006-05
参考価格: 560 円(税込)
販売価格: 560 円(税込)
あきらめない (集英社文庫)
鎌田 實
カスタマー平均評価:  4.5
がんばらない。でも【あきらめない】
乳がんで入院した友人を励ましたくて、病院の図書コーナーで偶然 手に取った前著「がんばらない」。 ぜひ その続きが読みたくなり、購入した本著「あきらめない」。 友人も私も励まされ、深く癒され、ツライ手術もその後の放射線治療も乗り越え退院の日を迎えました(^_^)
納得!
がんばり過ぎないでも人間って生きているだけですばらしいんだなあと納得させられた一冊です。
今井澄の葬儀と山本義隆
 鎌田實氏が今井澄氏の葬儀の話しを書いていると知り手に取った。  元東大全共闘議長今井澄氏が亡くなった、現役の参議院議員だったから、葬儀には各界の著名人も列席していた。その中で、友人代表として登場したのが、前東大全共闘議長の山本義隆氏であった。彼の発言で「ぼくは東大全共闘の今井澄を忘れない」とあった。このとき会場から「異議なし」「そうだ」と声がかかったそうだ。なんとも深い友情なのだろう、そして、あの全共闘運動を一身に背負う山本議長を思うと、重い気持ちになるが、その誠実な人生に救われる、そういう人も多いだろう。いつか今井澄氏が「時計台解放放送は中止する」と言った、あの言葉どおり放送が再会するのだろうか。感慨深い話しであった。そして、鎌田實氏もともにたたかった同志なのである。
あたりまえって何だろう
病気になった時に「生」に対してあきらめない気持ちを持つという意味はもちろん、日常生活でもあきらめないで「生きていく」ことの大切さがうたわれています。この「あきらめない」の中では53歳の看護学生、与志子さんが担当した、22歳のシングルマザーの出産と、生まれた子供にどう愛情を感じさせるかという実習看護体験を通して、人と人の繋がり合いがどんなに生きていく上で大切な事かということを感じさせます。特に後半の「母の最後のおむすび」は当たり前の事が当たり前の事ではなく、何よりも尊いということを教えてくれるはずです。

夜の果てまで (角川文庫)

[ 文庫 ]
夜の果てまで (角川文庫)

・盛田 隆二
【角川書店】
発売日: 2004-02
参考価格: 780 円(税込)
販売価格: 780 円(税込)
夜の果てまで (角川文庫)
盛田 隆二
カスタマー平均評価:  4
共感はできない
一回りも年上の女性との恋愛。しかも女性には家庭がある。お互いいけないとは 分かっていても、突き進まずにはいられない・・・。 もし裕里子と同じ年代のときに読んだのなら、共感する部分もあったかもしれない。 だが、俊介と同じ年頃の息子を持つ立場で読んだ今は、もう少し裕里子に自制心が あったのなら・・・と思ってしまう。そういう意味では微妙な内容だった。先妻との 縁が切れない夫や、嫌味な姑、反抗を続ける義理の息子・・・。そういう家庭の中、 自分の居場所がないと感じる裕里子に同情できる部分もあるのだが、卒業間近で 就職先も決まっていた若者の人生を狂わせてしまったという思いは否めない。二人の 恋愛にはどうしても共感はできなかった。
こんなテーマを今更選ぶ作者に…
本を読む上での定義なんてものはありません。感情移入して読む人、ストーリー重視の人、独自性や意外性が好きな人、それぞれの読み方があるもので、私は感覚で文体を楽しみながら読むタイプです。勿論文体がつまらなくともストーリーが秀でているものも好きですが。そしてそんな私にはこの本はどうしても昼ドラにしか思えませんでした。12歳年上の人妻と不倫する大学生。その二人の愛と逃避行の話。まずこんな今更なメロドラマ的テーマを選ぶ作者の勇気がスゴイ…。でもストーリーだけが小説の命ではないしと思って読み始めると、意外に繊細で丁寧な描写。しっかりした構成を持っているし、確かに読み易い。けれど、ある意味で陳腐にも取れるストーリーを、報告書の様な真面目な文章でしっかり書かれると、ユーモアもないので何一つ"味"がなく、心に迫ってくるものもありません。会話においてもそうです。主人公二人の会話は、濃い恋愛した事がある人なら誰しも覚えのある恥ずかしい台詞ばかり。ある意味リアリティはあるけど、そのまま文にするとやたらと臭い。これをリアリズムと評する佐藤正午もどうなのか。別に性描写が多かろうがストーリーや設定がいくら陳腐だろうが構わないけど、隙のない真面目くさい文が新聞記事読んでるみたいできつかった。丁寧と退屈の間。ですね。散々とけなしてしまいましたが非常に緻密に書かれた小説なので、登場人物の心情に自分の心情がぴったりとはまると、それなりにおもしろいものなのでしょう。ちなみに私は、主人公とほぼ同じような状況下の恋愛をした事がありますが、まったく共感できませんでした。
怠惰な生き方でした
年上の人妻と恋愛に夢中になり、将来への希望を捨てて二人での新しい生活。話としては、熱烈な愛が人生を台無しにすることもありえるということだと解釈しました。 全体として時代背景に矛盾点が多々あったり、家庭内の愚かな父親像、主人公の頭の悪さ、幼稚さ、決断力のなさなど、自立していない人間が描写されて、いらいらする所が多々ありました。解説では、リアリズムを感じたと言っていましたが、こんな愚かな人間が蔓延っているのが世の中であり、リアリズムの追求すると愚かさの描写が不可欠なのかな?などと思ったりしました。しかし、全部読み返してみて気分の良い小説ではなかったです。主人公はもっと自分を大事にすべきだし、相手への依存が強くてうざったく感じてしまいました。
身に覚えのない恋愛
「一九九八年九月一日、札幌家庭裁判所に一通の「失踪宣告申立書」が提出された。」 人妻と学生のひたむきな恋愛を描く物語。 本書の解説の中で、佐藤正午氏は、本作品のリアリズムについて語っていたが、僕は本書にそうしたリアリズムを感じとることはできなかった。 90年代の事象をいろいろとちりばめて、ディテールを細かく描写することで「それらしく」見せてはいるが、内容は若奥様と書生さんの不倫逃避行で、伝統的なテーマの焼き直し。今ひとつピンと来ない。共感できない。 恋を選ぶか、夢や安定した生活を選ぶか、という主人公の葛藤については、うまく描かれていると思うが、結局恋を選んだ理由はよく伝わってこない。また、工藤さんの存在や元恋人の賀恵などは、本書のテーマに堂関係するのかも分からない。消化不良の印象。 結局「恋愛万歳!」の小説。ただ、裕里子の義理の息子・正太くんの物語は楽しめた。彼を主人公にした小説の方が面白そうだ。
えぇ!?
この本のレビューには、「ただひたむきに互いの人生に向き合う二人を描いた」とあるけれど、この二人(俊介と裕里子)、全くそんなことはしていない。 そもそも、裕里子、どうしてチョコレートを盗む必要があったんだ?そんなにヘルプ信号を発するほど病んでいるのだったら、人間なんてどうせみんなわがままなものなんだから、家庭が気にかかろうがなんだろうがさっさと離婚してしまえばよかったじゃないか。「別れよう」なんて言っておきながら、潔く実行もできない。格好悪い女の典型。俊介も、駆け落ちするくらいの度胸があるのだったら、その度胸を活かして男らしいところを見せろよ、もっと。どんどんカスになっていくだけ。この二人、結局は恋をしている状況に甘えているだけ。お互いの人生に向き合う姿勢では、毛頭ない。 ラストの一文、「今度こそ目を見開いて、飛びこもうと思った。」。なんだ、話が終わった後からじゃん、「互いの人生に向き合う」のは。嘘八百の作品紹介。 この作品、「はい、終わりました。答えは、読んだ後でそれぞれ考えて下さい」って感じで、放ったらかし状態。そんな無責任な話ってありますかー? 全く学ぶものも、楽しみも悲しみもなかった作品。のんべんだらり。 どうして著者は、「夜の果てまで」なんてタイトルをつけたのか疑問。わかる人、教えてほしいです。

華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

・山崎 豊子
【新潮社】
発売日: 1970-05
参考価格: 860 円(税込)
販売価格: 860 円(税込)
華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)
山崎 豊子
カスタマー平均評価:  4.5
面白い。
面白いです。 週なかばで読み始めてしまったので、夜しか読む時間がとれず、けれど続きが気になって3日間睡眠時間を削りに削りました。 一人一人の人物の行動に凄く説得力があり、どんな脇役も命が吹き込まれていると感じました。 大介・鉄平という事業のトップとしての、人間としての対立はいうにおよばず、 愛人である相子や、母である寧子の対立。 万俵家を発展させるための結婚をした一子や万樹子とあくまでそれに反発する二子。 銀平・三雲頭取・永田大臣など、それぞれの思惑や行動の対立が物語を引き立てています。 「華麗なる一族」というタイトルもすばらしい。 物語の、主要人物はほとんどが、生まれもっての御曹司や令嬢であって、一般人のそれとはやはり感覚がどこが違う。 その庶民から見た感覚の違いを「華麗なる」という言葉は実に鮮やかにあらわしていると思う。
華麗な一族の残忍な物語
2007年、TBSドラマ「華麗なる一族」の原作になった一冊です。 ドラマにおける主人公は、阪神特殊鋼専務である万俵鉄平でした。しかし、原作の主人公は、万俵コンツェルン総帥にして阪神現行(業界ランク10位)頭取である万俵大介。 主人公の万俵大介は、都市銀行再編の波が押し寄せる中、自行の存続を図るため、自行よりも上位の銀行と合併する「小が大を飲み込む合併」を画策します。子息子女の閨閥結婚、周到な政治的駆け引き、果ては自身のグループ会社である阪神特殊製鋼を倒産に追いやり、また同企業専務であり、長男である鉄平を自殺に追いやってまで、自己の飽くなき野望を成就させる華麗かつ残忍な物語です。 銀行家として冷厳かつ冷徹な表の顔を持つ反面、邸内では妻妾同衾の生活を営むという徹底した悪役を演じる主人公を背景に、金融界の聖域である銀行を徹底取材しメスを入れた山崎豊子の力作です。
名作です!
重厚なストーリーで、とても楽しめました。 『沈まぬ太陽』もおもしろかったんですが、 『華麗なる一族』のおもしろさはそれ以上でした。 ボリュームがあり、 普段小説などを読まない人にとっては、 なかなか手を出しにくいかも知れませんが、 ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思える内容です。 読んでいくとどんどん引き込まれます。 ただ、話の展開は早い方ではないので、 途中で投げ出す人もいるでしょうけど…。 まぁ、腰を据えてじっくり読んでください☆ 個人的な評価としては、星5つです☆
ドラマを見た人も原作の重厚な文章を味わって欲しい
 山崎豊子は、「不毛地帯」、「沈まぬ太陽」と読んではいたが、ドラマをちらっと見て、そういえば「華麗なる一族」の原作って読んでいないなぁと気づいて読み始めた。  読み終えるのが近くなるにつれて、もう終わってしまうのか。もっと続いて欲しいという気持ちが募る。  彼女らしい、重厚な分厚い文章でしつこいほどの隠喩を繰り返すことしで自然に読者に心証形成する手法は同じだなぁと思った(ご承知のようにどんでん返しも来るが)。  本書のテーマは、実は「万俵大介と父である敬介との確執」で、あくまで鉄平は、その確執の投影であるに過ぎないという印象である(ちなみに万俵家は、旧神戸銀行のオーナー家、つまり岡崎財閥がモデルのようだ)。  また、原作では、オーナー頭取の大介の権謀術数に長けた有能ぶりに対し鉄平の無能ぶりが際だたせてあるが、これもちょっとドラマの印象とは異なるかなぁと思う。   しかし、時代背景はこの40年弱の間に大きく変わったのだなぁと印象づけられる。  つまり閨閥を使ってのビジネス戦略(オーナー社長が減少したせいか?)、政府の法治主義ならぬ人治主義ぶり、下半身接待まで含んだお茶屋での過剰接待、  箸の上げ下ろしまで指図する銀行に対する大蔵省の護送船団方式なんかは今は絶滅したのではないだろうか。  ただ、本書は人間ドラマであるので、背景の変化を超えて訴えかけるドラマ性があるので、読む価値が減るとは全く言えない。    ドラマを先に見ると、万俵大作は北大路欣也、鉄平は木村拓哉、相子は鈴木京香のイメージが焼き付きすぎて自由にイメージできない。やはり原作を先に読んでおくべきであったと反省。    なお、各巻のポイントを簡単に書くと、  上巻は、大介の、大を食う銀行の選定と実現のための情報収集と人脈を使った戦略構想  中巻は、上巻に比べると、大介と鉄平との確執が表に出てくる。阪神特殊鋼の苦境を逆に梃子にした大介の戦略は見事。不況の暗い影が中巻を覆っている。  下巻は、ドラマティックな結末に向けた整理が随所で始まる。三雲頭取は苦境に陥り、詰め将棋のように詰められてしまう。結末は悲惨であるが、それは新たな始まりであり、決して生きているものの物語は終わらない。
読み始めたら止まらない
銀行という世界の裏側が見えて非常に面白いです。 人間の持つ欲、情熱、誠実さが織り交ざり、絶妙なストーリー展開です。 「沈まぬ太陽」、「白い巨塔」、「大地の子」にも、はまって読みましたが、 山崎豊子の取材力とその表現力に改めて驚かされる一冊。

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 更新日 2009年7月8日(水)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク