どんどんどんどん人間が「利」ばかりを追い求めて来て現在に至るわけだ。 明治になってからは一市井人として暮らしていた人に限って話を聞いており、生活が感じられるのがいい 無名の証言者たちによる歴史の側面ここに収められた聞き書きは、ほぼ100人の無名の人々による幕末明治の回顧談です。これは明治35年ごろに行われたというから、まさに幕末維新の動乱期を見聞きし、かつ生き延びた市井の人々による歴史証言と言えるでしょう。百話シリーズがまず復活したのが昭和7年、後版を重ねてまた昭和43年に復刻され、今また文庫として出ているのは、このような幕末・明治の側面史が如何に求められているかが反映されていると思います。いわゆる正史として取り上げられない裏話、それがまたノンフィクションとして面白いというのが、百話シリーズの魅力です。かつて明治期に新聞に連載されていた折は、かの森鴎外が参考にしたという話もあり、現在に至るまで歴史小説・時代小説家たちのタネ本として、大いに用いられてきた聞き書きです。平成の世、21世紀に復活した実話集として、一読の価値があります。
「”鈍いのが本当じゃねぇか。何だ。何だ。そのざまは。”と沖田が大口をあいて笑った」などというくだりを読むと、彼らがどんな言葉遣いで、どんな会話をしていたのかなどが想像できるからです。本当にいつも笑っていたのね。沖田さん。 勇の屍を掘る 当事者に聞いて書き留めたものなので、静かな迫力があります。 私には、「勇の屍を掘る」が印象的でした。 映画やドラマではとりあげられない場面ですが肉親達の愛情に涙しました。 小説とはちがう、淡々とした描写が「事実はこうだったのか」と思わせます。
特に、ガンジーとの丁々発止の対決は必見。ガンジーを見る目ががらりと変わる。
本書は伝記でありながら、筆致は非常にドラマチックで、ぐんぐん引き込まれる。インド近代史を知るのに欠かせない一冊だと思う。