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謎の豪族 蘇我氏 (文春新書) 昭和史発掘 (4) [新装版] (文春文庫) ガリア戦記 (講談社学術文庫) 昭和天皇独白録 (文春文庫) 呉子 (中公文庫BIBLIO) イスタンブール―世界の都市の物語 (文春文庫) オリエンタリズム〈下〉 (平凡社ライブラリー) 琉球王国 (岩波新書) 謀殺 下山事件 (祥伝社文庫) 太平洋戦争 日本の敗因〈4〉責任なき戦場 インパール (角川文庫)
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謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)

[ 新書 ]
謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)

・水谷 千秋
【文藝春秋】
発売日: 2006-03
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)
水谷 千秋
カスタマー平均評価:  4.5
まだまだ未解明な部分が多い日本古代史
高校までの歴史の授業における古代史が、いかに日本書紀史観に貫かれていたか、と今ごろになって強く感じはじめ、本書も手にした次第である。 日本書紀は何らかの意図をもって編纂されていた訳だから、その意図を読み取り、当時なりの国際情勢や、現在とは違っていたであろう天皇制も考慮に入れて日本古代史をひも解いていかなければならないと思うが、本書はそのことに成功していると思う。ただし、どこまで成功したのかは判断しかねる。
どういう過程で発展を遂げたのかが詳細に
●前作は史料の引用も多くまた私にとってあまり馴染みのない茫洋としたイメージの時代でしたのでかなり難しかったですがこれはかなり読みやすいです。史料の引用もそれほど多くなくまたそのほとんどが原文に書き下し文を添えています。●蘇我氏の研究は少ないようですがその理由は何でしょう。ただなんとなくではないと思いますが。●一部には古代史なんてまったくく興味ない、暗黒時代のような印象しか抱いてない方もおられます。そういう人に一読をお勧めします。この頃の日本の統治者は国際色豊かで外国人を登用するのに今よりかなりくだけて進取の気概があったようです。最高位は難しいですが大陸から来た人々がそれぞれの能力に見合った重要な地位に登っています。また鑑真和上や遣唐使のイメージで大陸への渡航は数年に一度あるかないかのような勘違いをしていましたがこの本を読むとそれも揺らぎます。かなり頻繁な文物の往来が行われていたようです。勿論人も。それから幕末並みの緊迫感に包まれていた傍から見ると非常に動きのある面白い時代だったようです。かなり疾風怒濤です。●蘇我氏というのはガッハッハ系の親方棟梁タイプというイメージでした。というか豪族というのはそういうものだと疑っておりませんでした。がこの本を読むとそれは違うみたいです。能吏というか秀才官僚的な出世の仕方で上り詰めたようです。藤原氏のような政略も姻戚関係以外はあまり使わなかったようです。純粋にテクノクラートとしての貢献で一目二目置かれる存在になったみたいで泥臭い謀略ではなく比較手クリーンな方法で栄達を遂げた一族なのです。●ヤマトノアヤ氏の表記が数種類で使われていてちょっと混乱しました。統一していただきたい。また蘇我氏の与力として自己も発展してきたヤマトノアヤ氏を一族一体で取り上げるだけでなくもう少し首領や主要人物の紹介も欲しいですね。またもう一本の柱石カワチノアヤ氏はさらに影が薄いです。もう少し説明が欲しい。加えてこの二族の改新後の消息も。ともあれ蘇我氏躍進の両翼を担ったこの二氏(正確には三氏か?)を取り上げたことは著者の特筆すべき慧眼でしょう。●蘇我氏と曽我氏の関係も教えていただけると思っていたのですがありませんでした。●崇仏論争について著者はもっと実利的な観点から読み解いております。蘇我氏が物部氏からもぎ取った果実を鑑みれば十分納得の行く見解であると思います。●後半のところどころで中臣鎌足が政敵として蠢動する様は他の本を読んだ私としては彼を過大評価しすぎて違和感ありました。●上の内容説明に なぜ一夜で滅んだのか という記述がありますが蘇我氏自体は改新後も息災です。傍流家はきちんと政権中枢に残留しています。本格的没落はもっと後です。
蘇我氏についての良質な入門書
この新書を読んで驚かされたのは、日本古代の政治史において非常に大きな存在であったはずの蘇我氏について、真正面から取り組んだ研究は少ないということだった。確かに調べてみると、厩戸皇子や大化の改新と絡めて蘇我氏をそれらの添え物的に扱う著作は多いのだが、蘇我氏そのものを中心に据えたものは案外に少なく、研究レベルのものは数えるほどしか見つからない。そんな中で、できる限り中立に蘇我氏四代の事績を検証しようとした跡が、本書のそこかしこに窺われる。 特に目から鱗なのは、蘇我氏の持つ「官僚としての貌」。蘇我氏は、その圧倒的な権勢下においてもけっして経済的・軍事的に突出した存在ではなく、朝廷と不可分な存在となったのにも関わらず、大化の改新のクーデタの一閃であっけなく滅亡してしまうに至るという分析は、非常に明晰で説得力がある。この大化の改新のクーデタを正当化するために必要以上に「逆賊」扱いされたために、後世の歴史研究においても「逆賊」のレッテルが貼り続けられ、蘇我氏に対するいらぬ先入観を生んでしまっているとの指摘が随所になされ、新たな蘇我氏像を描き直す必要性を著者は訴える。 そして、天皇の外戚として成り上がったのではなく、継体天皇以後の朝廷において渡来人系豪族を巧みに使いこなす官僚として蘇我氏が興隆し、継体以後の天皇と外戚関係を結び、物部氏との抗争に勝利するに至って強大な(とは言っても根無し草のような)「豪族としての貌」を持つに至ったとする著者の主張はとても新鮮だ。他にも、蘇我氏の仏教に対する信仰の厚さ、崇仏を通じてアジア文明圏に日本を組み入れたとする彼らの進取性、驕慢とされる入鹿の豊かな才能、蘇我氏傍系との対立などにも触れられ、面白い議論の材料に事欠かない。 手軽さ、網羅性、ロジックの組み立てなど蘇我氏四代の「入門書」として良質である上、非常に論争的でもあるため、好感が持てる著作だ。
魅力ある蘇我氏論
著者は学生時代から古代史を研究していたようで、既に読んだ「謎の大王 継体天皇」を見ても私心に捉われず文献を丹念に調査し、自説の考証を積み重ねて行く誠実な姿勢には好感が持てた。本書のテーマである蘇我氏は古代史ファンにとっては魅力あるものである。馬子の墳墓と言われる石舞台を私も観た事があるが、その周辺の空間はまさしく古代へ繋がっているようだった。 常に問題となる蘇我氏の出自だが、著者は考察の上、朝鮮半島系だと結論づけているようである。また、蘇我馬子は既に天皇だったという説があるが、著者はこれを否定している。そして、蘇我氏の東アジアに対する視野の広さを高く評価している。仏教の導入もその一つである。また、大化の改新に触れ、必ずしも入鹿の専横だけが原因ではなく、実は蘇我氏が考えていた律令政治への移行を、中大兄皇子、藤原鎌足が"横どり"したという大胆な説を述べている(元々は松本清張氏の発案らしいが)。 良く鎌足は馬子の手法を踏襲したと言われる。古代史のある時期に政治の中心的な立場にいた蘇我氏。滅びの美しさも手伝って古代史ファンの心を惹きつけて止まない蘇我氏の姿を映し出した良心的学究本。
古代史の空白を埋める誠実な努力
天皇をも凌駕するほどの勢力を誇った最有力豪族の蘇我氏がなぜ、あっけなく滅んでしまったのか。そもそも蘇我氏とは何だったのか。 古代日本最大の空白に挑む著者は大向こうを意識したりせず、丹念に文献に当たり、諸説を吟味しながら考察を進める。その姿勢はきわめて誠実で好感がもてる。文章も素直で読みやすい。 文献研究が著者の立場なので仕方ないのかもしれないが、読み進んでも具体的なイメージがなかなか浮かばないのが残念なところ。同時代を扱ったものとして武澤秀一『法隆寺の謎を解く』があるが、そこにおけるように遺跡から具体的イメージを立ち上げ(蘇我氏であれば飛鳥寺の復元や馬子の墓など)、それと文献の両方からアプローチしてゆけば、読者の理解もよりリアルになったかと思われる。 ナイモノねだりでごめんなさい…おススメの1冊であることにはかわりません。

昭和史発掘 (4) [新装版] (文春文庫)

[ 文庫 ]
昭和史発掘 (4) [新装版] (文春文庫)

・松本 清張
【文藝春秋】
発売日: 2005-06-10
参考価格: 870 円(税込)
販売価格: 870 円(税込)
昭和史発掘 (4) [新装版] (文春文庫)
松本 清張
カスタマー平均評価:  5
特に、滝川事件。
軍国主義の大日本帝国の学問に対する圧力がどう行なわれたか。
よくかけています。
滝川事件は弾圧事件でカタズけられていますが実は彼は昭和20年に京都大学に復学しています。
そうして、その条件に、文部省の誤りを認めることでした。
当時の前田多門文相は、謝罪したのです。
ここまで書かれている本は珍しい。国の犯罪を実質的に認め、
同時に戦前右翼の否定と謝罪があったのです。皇国史観でゆがめられた
学問を、国も認めた画期的な事件です。
天皇の名で成されたことは、戦争以外に学問文化さまざまであります。
しかもその圧力に学者文化人がいかに無力かも、十分描かれてました。
彼は推理小説よりも歴史のほうが作品として残ると思います。
基本中の基本本
この方面の著作のまさに「スタンダード」本、その後の同傾向本のすべてがここから始まっている文字通りのスタンダードです、とりわけ2・26事件を題材にした本とすれば現在でも多くの類書を押しのけて最初に読むべき作品であろう、

最近の松本清張リバイバル・ブームでめでたく復刊、大きな文字で読みやすくなりました、清張のもう一つの代表作「日本の黒い霧」に比べて、充分以上の資料を駆使しており、文章自体も充実した作品です、(日本の黒い霧は資料不足が第一の原因と思うのだが同じ内容の反復描写が多く、文体も少々荒れた感じがする)

取り上げられている事件の殆どは直接には左翼関係ではないにもかかわらず、大正から昭和前期にかけての「左翼運動」の広がりに当時の政治的人間たちの多くががどれほどの脅威を感じたかが分かります(特に2・26以前の各章の描写において)、ちなみに松本清張は共闘とか連帯などといった左翼的価値観を一切もちあわせていない作家である、同じく昭和の大作家である司馬遼太郎がことあるごとに左翼的体質を露呈していたことと好対照の人物、

現在でも日本人の心の在り様の基本のひとつである「狭隘で僻み・妬みに満ち満ちた価値観」はちょっとしたきっかけさえあれば容易に階級打破・平等社会の実現という社会主義思想に取り込まれてしまう危険があることに本書で描かれた多くの人物達が脅威と恐怖さえ覚えながら行動していたこともわかります、

20世紀最大の負け犬でもある社会主義がその後、政権を取った自国でどれほどの悪逆を行ったかを冷静に観察できる現在から見れば、本書で描かれた彼ら政治的人間たちの政治的感性の鋭敏さのようなものには一種の感嘆を感じざるをえないし、2・26事件を即座に「反乱である、鎮圧せよ」と断を下した昭和天皇の優秀さにも感服できます、そんな英邁な昭和天皇の治世でさえ大戦争に巻きこまれざるを得なかった昭和10年代について是非とも松本清張の筆で描いて欲しかったとも思います、


ガリア戦記 (講談社学術文庫)

[ 文庫 ]
ガリア戦記 (講談社学術文庫)

・G.J. カエサル
【講談社】
発売日: 1994-05
参考価格: 1,313 円(税込)
販売価格: 1,313 円(税込)
ガリア戦記 (講談社学術文庫)
G.J. カエサル
Gaius Julius Caesar
カスタマー平均評価:  4.5
とにかく面白い
ヨーロッパとアメリカの成り立ちを考えるときにははずせない一冊です。地図や人名等の注釈が詳しくちょっとした辞典代わりになります。内容そのものは情勢、戦闘、戦後処理、本国との調整について簡潔に三人称で記してあるだけといってもいいのですが、それが逆にカエサルの隠された政治意思を浮き彫りにしているようです。 腐敗した共和制を大手術でよみがえらせようとした気迫が行間ににじみ出る快作と言えるでしょう。そしてその後のカエサルを歴史書で知ることのできる後世の人類全てへの警告の書でもあります。 この本にはなぜヒットラーが政権をとれたのか、ムッソリーニはあれほど敬愛されながら最後は惨たらしく死なねばならなかったのかのヒントが隠されています。 ただ、私はカエサルという人物が好きです。
昔も今も人間は同じ
カエサルがガリア地方(フランスなど)に遠征した記録である。全巻にわたり戦いの記録が 延々と記されている。読み物として楽しめる。一つは紀元前後の出来事だがすでに人間は 現代人と同じような考え方や行動をすることに感心する。二つは現代のフランスなどの 地域が野蛮な送れた地域であることに驚く。カエサルの文章は名文らしい。翻訳なので それはわからないが、是非読んで欲しい古典的名著である。
登場人物が覚えにくい...
登場する人名(特に民族名!)・地名にはまるで馴染みがなく、 末尾に掲載されている地図と民族名を何度も確認しました。 カエサル以下、司令官たちがガリア中を動き回るのを追うことで精一杯。 散文の名著といわれていますが、日本語訳なので充分に感じることができませんでした。 その辺りのことは、他の方におまかせしたいと思います。 客観的で簡潔、リズムがよく、ぐいぐい引き込まれることは確かです。 行軍のスピードや隊列を変更したこと、戦死した百人隊長のことまで ものすごく詳細に書かれているため、読み込むほどに楽しめる著作です。 兵器や小屋などの挿絵もありがたいですね。
ちょっとカエサル風に
他からの出版もあるが、この講談社学術文庫版を推薦するのは、第一に、カエサルの部下であったヒルティウスの筆による第八巻までもが収められている点である。文学的な評価はカエサルに劣るというのが大方の意見ではあるが、貴重な記録である事には変わりなく、また、これによって続編とも言うべき"内乱記"へ滞りなく移行できるのである。第二には、同じ訳者による"内乱記"も出版されている点、第三に、巻末に日本語表記の地図が掲載されている点である。
カエサルの戦争術を学ぶ
カエサルの戦争術を学べる本。

ガリア地方(南北約965km、東西約935km)を、3万前後の軍で征服したカエサルの戦争術を学べる。迅速な機動・兵力集中・各個撃破・政治力の活用・補給線の確保によって広大な地域をいかに征服するかの事実の総合的記録であり、地図上で地名・日時を押さえながら、軍をどのくらいの速度で移動させ、その意図は何だったか、そのためには何が必要だったか、技術的な限界はどこまであったかなどを知ることができる。

カエサルは、軍を迅速に移動させ兵力集中を実現し、各部族を各個撃破した。各個撃破するためには、敵部族の兵力集中を防止しなければならないが、カエサルは、それを1つには副官ラビエヌス軍による牽制、1つにはナポレオンが言うところの自軍の評判すなわち政治力による牽制によって実現した。

そうして、戦役初期には、カエサルが淡々と各部族を征服していく様が記録されている。そして、戦役中期には、ゲルマン地方・ブリタニア地方へも遠征し戦線を拡大していく様が記録されている。そして、戦役後期には、ガリア側にウェリキンゲトリクスという指導者が現れ、ガリア部族の意志統一・ローマ軍の補給線への攻撃・焦土作戦によって、カエサルを苦しめるのであるが、アレシアの戦いでカエサルが勝利する様が記録されている。

戦闘レベル・戦術レベルの知識は、近山金次氏の(注)・国原吉之助氏の(注)・塩野七生氏の著作によって知ることができる。カエサルが、ガリア戦役と同時に遂行した政治的野心の実現は、長谷川博隆氏、塩野七生氏の著作によって知ることができる。これらによって、カエサルが下した個々の決断の前提条件・背景がより立体的に把握できる。


昭和天皇独白録 (文春文庫)

[ 文庫 ]
昭和天皇独白録 (文春文庫)

・寺崎 英成 ・マリコ・テラサキ・ミラー
【文芸春秋】
発売日: 1995-07
参考価格: 490 円(税込)
販売価格: 490 円(税込)
昭和天皇独白録 (文春文庫)
寺崎 英成
マリコ・テラサキ・ミラー
カスタマー平均評価:  4
史料として最高級に面白い
大日本帝国にとって昭和は戦争の時代だった。 その戦争の時代を、終戦間もない頃の昭和天皇が語った第一級の史料である。 年代などはあまり明示されていないが、昭和の歴史と重ね合わせてみると 最高指導者の一人であった昭和天皇が何を考え、感じていたのか、 その一端をかいま見ることができ、きわめて興味深い。 これがこれほど遅れて出てきた理由も、本書に収められている。 ただ、これはあくまで史料。巻末の対論で出てくるように、どのような時期に 何のために書かれた草稿であったかという点は用心深く評価せねばならない。 当時の英訳らしきものも発見されている今日、歴史的にこの文書をどう位置 づけるかは、やはり難問のように思える。 それにしても巻末の対論で面白かったのは、論拠を明示しながらこの文書が GHQ対策ではなかったのかと推測する歴史学者・秦氏に対して、理由もなく 「忖度だ」と切って捨てる児島氏が、やはり作家だなぁと痛感したことだった。
政治家・国家元首・大元帥、そして、ひとりの人間。天皇裕仁の苦悩と限界。
■■武力・経済力・文化力を兼ね備えた米英が牛耳る弱肉強食の世界の中で、日本はどう生き残ればよいのか。 立憲君主制を掲げる日本の政治の中で、昭和天皇はどう考え、どう行動し、どんな限界に直面したのか。 ■■占領下、天皇とマッカーサーとの通訳を担当した外交官寺崎秀成による天皇の発言の記録。 ◆次いで、寺崎氏の娘でこの文書を保管していたマリコ・寺崎・ミラー女史の、両親への回顧。 ◆最後に、解説に代えて、伊藤隆氏、児島襄氏、秦郁彦氏、半藤一利氏による座談会。
読み物としては面白いのでは。
内容がすべて真実ではないでしょう。 ただ年配の方と話をしていると時折感じる誇張感、あー話を膨らませてるなーというあの感じが、この本での昭和天皇の発言にもあり(あくまで私の感想ですが)、その人間臭さの部分は真実であって欲しいな、と思いました。
どう受け止めるか。そして調べるか。
当然この独白録は政治的な意味合いが大きいものであろう。 だから、ここに書かれた昭和天皇の発言がそのまま真実、もしくは昭和天皇が思っていた事と受け止めるわけにはいかない。 一次資料にはなる。しかし、書かれた経緯、その当時の政治状況等を調べ、他の人間の資料に当たってから判断すべきだと思う。 ゆめゆめ、全て肯定も否定もしない事だとおもう。 私が読み、少し調べただけでもおかしな点はたくさんある。 その理由は既に関係者が死亡している以上はわからない。しかし、推測はできる。 やはり、この当時の天皇はマッカーサーに言ったといわれる「自分はどうなっても良いから・・・」という発言からは、 もっと先に進んで自分が天皇の位におり、三種の神器を守ることが役目だと思っていたように思える。 そのためには、不遜な言葉だが、切れる者は切るという姿勢になったように思える。 いずれにしても評価は困難を極める。現在のところは星3つ。
やや、気になる問題点
 昭和天皇が、側近に終戦後語った本音として、発売当時、大きな反響を呼んだものである。  ただ、私は、これは、信憑性があるのか、否か、判断しかねている。  まず、著者である。寺崎氏は、外交官で、アメリカ人と結婚し、二人の間に生まれた「マリコ」さんの数奇な運命を描いた「マリコ「は別途ベストセラーになっている。これはこれで、いい話である。  他方、寺崎氏は、太平洋戦争の海戦の宣戦布告を行なう際の駐米大使館員であり、その前日のパーティーなどで翻訳が遅れ、「リメンバー・パールハーバー」の原因を作った重大な犯罪者の一人でもある。  こうした二つの側面を持つ寺崎氏が、戦後天皇陛下の側近となったことの理由などは必ずしもよく分からないが、上記のような立場にある人物の聞き取りがどこまで信頼できるかは、「マリコ」で戦争によって引き裂かれた親子の主人公の父親の方で見るか、真珠湾攻撃をだまし討ちさせた責任者の一人と見るかで、(心情的に)異なるだろう。  そういう前提で、昭和天皇のお考えのいったんであることは明らかであろうから、心して読んで置くべきだと思う。  昭和天皇の誕生日に

呉子 (中公文庫BIBLIO)

[ 文庫 ]
呉子 (中公文庫BIBLIO)

【中央公論新社】
発売日: 2005-09
参考価格: 760 円(税込)
販売価格: 760 円(税込)
呉子 (中公文庫BIBLIO)
 
カスタマー平均評価:  4.5
「孫呉」と孫子と並び称される呉子の兵法書
「孫呉」と孫子と並び称される楚の呉起の記したとされる兵法書である。 (本書は楚の前に使えた魏の文候との問答。) 孫子が国家についての記述が多くあるのに比べると、 呉子はより実戦に即した内容が多くを占めており、カバーする範囲はやや狭い感はある。 とはいえ、現代においても読む価値は高い。 信賞必罰や兵馬の環境にについて書かれている箇所や、相手の状況を把握と対策の重要性が 書かれており、現代で言えばまさにモチベーションや就業環境(衛生要因)、従業員満足、 マーケティングなどにつながるようなことも記載されている。 組織を動かすこと、人心を掴むことは古今を問わず変わらないものであることを改めて感じ させられる内容である。
読む価値あり。
『孫子』と並ぶ、中国兵法書の古典。これを、どう応用するかは、各人各様だろうが、読む価値は十分あります。こういう考え方があるということを知るだけでも、十分、価値があります。現代にも通用する《実学の書》として、押さえておきたい一冊です。
戦争反対
 薄い本ながら いくつかの言葉が心に残った。

「戦って勝つのはやさしいが守って勝つのはむずかしい」

「五度勝ち続けた国は かえって禍を招き、四度勝利した国は疲弊し
三度勝った国は覇者となり 二度勝ったものは王者。一度買ったものは覇者」

 最近 孫子、三略、六韜等の兵法書を読む機会が多いが 兎に角 彼らは基本的に まずは 戦争を避けようという姿勢が強い。上記呉子の言葉の 後者は その最たるものである。

 それにしても 経営者が中国古典の兵法書を好む姿にも面白いものがあると思っている。会社の経営は やはり一種の戦争なのだろうか。ただ 上記言葉を味わっていると これは非営利団体でも サークルでも 家庭でも どこにでも適用できるから面白くなる。要は 人間のやることは 変わらないのだと思わざるを得ない。

 夫婦喧嘩でも 5回連勝したら・・・ 確かに大いに禍を呼ぶわな。


イスタンブール―世界の都市の物語 (文春文庫)

[ 文庫 ]
イスタンブール―世界の都市の物語 (文春文庫)

・陳 舜臣
【文藝春秋】
発売日: 1998-09
参考価格: 500 円(税込)
販売価格: 500 円(税込)
イスタンブール―世界の都市の物語 (文春文庫)
陳 舜臣
カスタマー平均評価:  4
都市を主人公に歴史を語る。
ビザンチン帝国の首都コンスタンティノープルをイスタンブールに変えた男、 メフメット二世の銅像のことから書き起こされ、 ビザンチンの歴史にふれられ、 オスマントルコのことが述べられ、 最後、トルコの近代化を進めたアタチュルクの逝去で終わる。 なにかひとつの事象や、人物を主軸にするのではなく 都市を主人公にしたシリーズ本の一冊。 著者は自由に、悠然と、長い歴史の中を泳ぎ、 この土地の上を流れていった様々な事象をつむいでいく。 その時代に一瞬自分がいるのではないかと思えるような 歴史好きにはうれしい瞬間を味あわせてくれる良書。 安野光雅さんの表紙もしっとりといい味です。
トルコに関心ある方皆様へ
本書は、イスタンブールを様々な角度から迫った作品です。 もともとは世界の都市シリーズの一環として出版されたものの内の一冊でした。 時代範囲はローマ時代末期の遷都、ビザンツ帝国時代、オスマン帝国時代を扱っています。首都の地位を失ったあとの展開についての記述がないのは残念です。 しかしながら、時系列をもとに各地区の歴史、文化書く観光名所についてのあれこれなどなどを楽しく紹介してくれます。 読んでいて引き込ませるものになっているのは、まさに陳舜臣氏の手腕なのだと感じさせます。ビザンツ帝国、オスマン帝国時代、イスタンブールは首都でその国そのものと思わせてくれます。これらの国家の歴史がイスタンブールと密接に結びついています。 トルコに旅行する人、トルコについて関心を持っている人、トルコ旅行して後で確認をしたい人・・・トルコに多少なりとも興味を持っている人は読んで損はないと思います。 面白いのは陳氏ならではの中国との結び付け方です。144ページ以降のトプカプ宮殿を北京の紫禁城の構造と似ていることを指摘しています。興味深い発想です。 最後に用語について。最近の学会ではオスマン・トルコは「オスマン帝国」、スレイマンはスレイマン大帝となっています。著者の陳氏はこのことには恐らく注意を払っていたはずなのですが、以前からある呼称を使っています。意図があるのかもしれませんが、今現在の用法としては必ずしも正しくありません。
トルコの今を知るために予備知識として良書。
トルコは、本書が記す時代においても、また近現代においても歴史的に重要な国である。コンスタンチノープルやヴェネツィアのハナシも面白いが、現代に生きる我々は、現代に生きるトルコの人々を考えるのも面白い。EU加入問題に加えて、トルコは最近、デノミを行った。トルコという国は、昔も今も興奮させてくれる国である。そうした現代のトルコの来歴を知るうえで、本書は参考になる本。
旅に出る前に
東西文明の十字路と呼ばれる都市イスタンブル。
主にメフメット2世がコンスタンティノープルを攻め落とし、イスタンブルとなり、ケマル・アタチュルクがトルコ共和国を建てるまでの歴史や文化が簡潔、かつ分かりやすく書かれている。
イスタンブルの観光地を、歴史を絡めてその由来などを紹介しているので、とても興味深い。

トルコに旅行に行くことが決まったら、読んでおくと良いと思う。
トルコの歴史を楽しく読む
↑タイトルの通り、歴史を楽しく読める本です。イスタンブールの有名なモスクや建物のことを中心におきつつ、それにまつわる歴史、面白いエピソード、雑学(?)が語られます。歴史書のように、時候列的に堅いお話だけしてオワリというわけでもなく、ガイドブックのようにサラーッと流して終わりというのでもなく、とっても楽しんで読めて、さらにちゃんと後に残る財産があるという、なかなか得がたいイスタンブール紹介であります。


オリエンタリズム〈下〉 (平凡社ライブラリー)

[ 新書 ]
オリエンタリズム〈下〉 (平凡社ライブラリー)

・エドワード・W. サイード
【平凡社】
発売日: 1993-06
参考価格: 1,631 円(税込)
販売価格: 1,631 円(税込)
オリエンタリズム〈下〉 (平凡社ライブラリー)
エドワード・W. サイード
Edward W. Said
カスタマー平均評価:  4.5
イギリス・フランス・アメリカ、それぞれのオリエンタリズム、そして本編発表後の余波
 下巻は、上巻でオリエンタリズムの問題領域の提示、19世紀にオリエンタリズムが制度化されていく様子が第一章・第二章として記述されたのをうけ、19世紀末から第一次世界大戦までの間に、オリエンタリズムにイギリス的・フランス的という違いが大きく現れたこと、第一次世界大戦後から第二次世界大戦までの間にオリエンタリズムの担い手がアメリカに移ったこととオリエンタリズム自体の変質を扱った第三章、本編発表の7年後に発表されたオリエンタリズムに関する再説、日本人研究者の杉田英明氏の解説、訳者解説と上下巻共通の原注・索引が収録されている。  オリエント、特に本書で論じられている西アジア・エジプト・インドで実際に植民地を統治していたイギリスでは、オリエントに対する認識が行政的・経済的・軍事的な操作手法へと変わり、その変化に応じてオリエンタリズムもより現実的になった。頻繁に用いられたのは「我々と彼ら」という区別=差別の図式と骨相学・人類学による人種類型を政治・文化の領域に拡大して適用する手口など、そんな手法でブリティッシュ・オリエンタリズムは植民地支配を正当化するどころかオリエントへの恩恵とさえ表象した。対してフランスでは当該地域にもはや植民地をほとんど持てなかったのでオリエントを自分たちの幻想・異国への象徴として観念し、オリエンタリズムもそれに応じて混乱と暴力と性的奔放さ、というイメージを流通させた。もちろんどちらのオリエンタリズムも実際のオリエントの存在を無視していたことに変わりがない。  そんななか第一次世界大戦後に国際政治のヘゲモニーを確立したアメリカは、それまでの覇権国家だったイギリス・フランスからオリエンタリズムの使用権を継承することになった。この事実だけでもオリエンタリズムという学問分野が科学というより政治技術であることが示されているが、以下、著者はアメリカでのオリエンタリズムの特質を指摘する。それは、アメリカニズムをプロパガンダする前提としてオリエンタリズムの学習制度を作り上げたことと、アメリカン・オリエンタリズムが強く性行為を含意するようになったこと(男としてのアメリカがか弱い乙女としてのオリエントを組み伏せる)の二つだ。より消費イデオロギーを広げていくアメリカニズムが同時にオリエンタリズムも使いこなすことへの強い疑義と共に、全三章の論述は幕を閉じる。  1985年に書かれた再説は、本編発表後に起こった著者本人の認識の深まりと、周辺で巻き起こった論争、彼の問題意識を受けた数多くの研究の紹介がされている。  この著作が発表されたことで、明らかになったことは数多いようだ。そんな意味でこの本は世界を変えた一冊だと思う。内容に賛成するにしても反対するにしても、この著作自体にオリエンタリズムを働かせない限り、この1冊の業績は失われないだろう。
「知識人とは何か」を二重の意味で問う本
 オリエンタリズムの再生産装置となったアカデミズムがいかに政治的に機能しているか、そして米国の大学機関とメディアが「中東生まれのオリエンタリスト」をいかに再生産しているかを告発している本著は、現在の世界情勢を鑑みると発刊当初(30年前!)よりもむしろリアリティが増してきているように思う。  この上下巻を通読すると、メディアや情報の影響を受けずに他者を知ることがどれ程難しいかを通感させられる。インターネットで膨大な情報にアクセスできるようになった現在、社会的先入観の陥穽に落ちる危険性を我々の生活はむしろ高めており、そう簡単に新たなビジョンを見つけることは誰にだって難しいだろう。  この手の人文書に対するありがちな批判が訳者あとがきにもあり、要は「オリエンタリズムに代わるビジョンがない」という批判なのだが、そんなものまでサイード1人に期待するのは酷であって、それは読者1人1人が「自分の場所」で考えなくてはならない問題だろう。サイード自身はパレスチナ国民議会議員も勤めながら積極的にベタな政治活動を行った人物であり、むしろ彼の生き方の中では、行動することで次のビジョンを模索しつつバランスを取っていたんだと思う。読んで文句だけ言ってる奴が一番卑怯なんじゃないか。(「知識人とは何か」はそういう問題意識で書いたんだろうね。)  あと、オーウェル好きの僕にとっては少し納得のいかない妙な引用があった。他にも引用の精度は当時問題になったようだ。「知識人」なのにツメが甘いというのもご愛嬌というかアメリカっぽいというか(笑)。
日本の役割
 「オリエンタリズム」という語には表面的意味合い―東洋学、東方趣味―とは一線を画す、潜在的観念―西洋の東洋に対する支配の様式―が込められている。本書は、私たちが漠然と使用している言説について(善い意味で)釘を打ってくれる一著である。本著書についてのレヴューは枚挙に暇がないので、私は少し違った観点から考えたいと思う。  訳者の今沢氏は「あとがき」で、日本の特異なオリエンタリズム構造を次のように指摘している。日本は西洋から観て地理的・文化的に客体=観られる側である。それにも関わらず、日本は19世紀末葉以降、欧米列強を模範とし、西洋側の視点―オリエンタリズムの主体=観る側―へと変容した。確かにその点では、本書は日本に対しても警鐘を鳴らす肝要な著作である、といって差し支えないだろう。しかし、(著者が特別視しているイスラーム世界に関して言えば)日本こそが「オリエンタリズム」を打破できる、西洋に打って変われる存在なはずなのである。日本とイスラームは地理的・歴史的にこれまで疎遠であったが、それこそがパラドックスとして、「オリエンタリズム」がこれまで表象してきたものとは違ったアプローチからイスラーム世界を概観し得る要素なのである。  そして、故サイード氏は末尾で次のように語る。「専門分野の境界線をいっそう大きく踏み越え、クロス・ディシプリナリー(学際的・横断的)な」視点を持て、と。この言辞は学者(学生)のみならず、現代に生きる一般の我々にも問うている重要な一句なはずだ。  「オリエンタリズム」という概念以上に、様々な事柄を教授してくれる。決して容易な著書ではないが、是非ともお薦めしたい。
またひとり…。
先日(二十四日)、E.サイードが亡くなった。
享年六十七才、死因は白血病だったという。

本書は「オリエンタリズム」という言葉に含まれた、
多分に西洋的なものへの批判文だ。
その思想史上の偉大さは、今さら私が語るまでもあるまい。
我々からして既にこの本を西洋的な目で見ている――。
そのことに気付いた時、必ずや得るものが有るだろう。

言い方は悪くなってしまうが、これを機会に一読をお勧めする。

それにしても惜しいひとを亡くしたものだ…。
オリエントという他者
 オリエントは東方の他者として存在するのではなく、オクシデント(西洋)の中にこそ存在する。オリエントとは、支配者と従属者、この力関係の中でオリエンタルなものとされた、現実と完全に符合することの無い他者イメージであった。本書ではいわゆる西洋と東洋の認識の中で書かれているが、様々なシーンに適用可能な、例えば日韓関係を考える上でも重要となる感覚がちりばめられている。我々の認識する他者とは、我々自身に内在する他者であり、決して現実の他者そのものではない。歴史、政治、思想、哲学、地域研究、あらゆる分野に携わる上で、必読の書であろう。


琉球王国 (岩波新書)

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琉球王国 (岩波新書)

・高良 倉吉
【岩波書店】
発売日: 1993-01
参考価格: 735 円(税込)
販売価格: 735 円(税込)
琉球王国 (岩波新書)
高良 倉吉
カスタマー平均評価:  4
琉球王国の史実と、辞令書を通した王国機構の研究、そして琉球史の意義
 アイヌや北東北についても共通するが、琉球・沖縄は本州の畿内および関東から見ると辺境に属しているので、日本史の語るストーリーからすれば挿話的に扱われがちで、全体像をつかむのは簡単ではない。それでも前々から琉球・沖縄には興味があったが、今回本書を読んでみて、琉球王国についてはある程度の輪郭を描くことができた。  本書の構成は序章、第一章、第二章、以下第五章までと、終章の全七章に分かれているが、それぞれの章によって記述の方向が違っているので注意が必要だ。序章では琉球王国についての本書を書こうと思った動機を、第一章では沖縄研究の草分けとして伊波普猷と河上肇の二人を挙げてその研究姿勢を明らかにし、その問題意識をついで後続の第二章で古琉球、文明のあけぼのから17世紀初頭の島津氏による首里城占領までの歴史を纏めていく。第三章では、琉球王国が明の冊封体制に組み込まれることで東アジア、東南アジア、南アジアにまで広がる貿易ネットワークを一身に担った事実を鮮明にする。  そして、第四章と第五章、この二つの章が独特な記述になっていて、歴史家である著者の、辞令書解析を通じた琉球王国内部の組織形態を探る論考がここに充てられている。以前の四章分の記述とはタッチが違うので戸惑ったが、ここはそういう性質の章だと思えば興味深く読める。終章では、琉球史自体の意義と、日本史から見た琉球史の意義、琉球史から見た日本史の意義について触れられている。  史実としての琉球王国の存在は、その地域自体にとっての意義もさることながら、王国の誕生の経緯から見ても、その後の王国の推移から見ても、中継すること・つなげることが王国を隆盛に導き、衰退にも追い込んだことを教えてくれる。現在の日本の目線で言えば西南の果てという捉え方になるかもしれないが、本来は本州と中国、中国と東南アジア諸国などを結ぶハブとしての機能を受け持っていたこと、うっすらと聞いていたそんな説明を具体的な構図として理解することができた。王国の機構も、そんな王国のあり方に規定されて出来上がっていたことも。  次は北東北やアイヌについての著作を読みたくなってくる、日本のイメージをまた新たにしてくれる一冊。
古琉球
1429年に成立し、1879年に沖縄県として明治政府に併合されるまで、450年にわたって続いた琉球王国。著者はその歴史の専門家で、ほかにも多くの著作がある。  琉球王国についていくつかの側面から書き散らしたのが本書。アジア史の中での位置づけだとか、役人の制度だとか、そこそこ面白い話も含まれているのだが、いかんせんまとまりがなくて読みにくい。  岩波新書としては失敗の一冊ではないか。
戦前の歴史を知るのも大切!
沖縄は注目されても、沖縄史って全くといっていいほどクローズアップされたことがありませんでした。 それを知ることのできる本だったと思います。 大学時代から、沖縄の友人が多くいました。 そのたびに、「沖縄は外国だよね!!」と言っていましたが、この本を読んで、たった100年前まで琉球王国だったという事実を再認識しました。 江戸時代の島津侵入後も王国は存続し、明治時代に廃藩置県で沖縄県となるまで、そこには国王がいたんですって。 場所によって文化や言葉が違うことはあっても、そこを外国だと認識することってないですが、独自の国王がいたということは、やっぱり外国だったといって過言ではないと思います。 廃藩置県の際、琉球と中国が反発したのをみても、そこは独立した場所だったんだな?と思います。 王国を築きながらも、江戸時代に薩摩藩に侵入され、明治時代には勝手に県とされ、戦後にはアメリカの統治下に置かれた琉球。 そんな歴史ばかりでなく、そこにも独自の歴史があったことを再発見した本でした。
伊波普猷の時代
この本によると、伊波普猷は東大に言語学科一期生として入学している(二期生は金田一京助)。
当時の助教授は「広辞苑」の編纂で有名な新村出、教授の上田万年はバジル・ホール・チェンバレンの弟子であったという。
バジル・ホール・チェンバレンと言えば、琉球を探検したバジル・ホール艦長の孫である。

なんとも贅沢な面々である。おそらくこの学生生活は刺激に富んだものだったであろう。
ところで本書の内容は、歴史学者の著者により、沖縄の歴史を200ページあまりで概観できるようになっている。
しかし、沖縄の歴史に関する本としては初心者向きではないかも知れない。


謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)

[ 文庫 ]
謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)

・矢田 喜美雄
【祥伝社】
発売日: 2009-06-12
参考価格: 750 円(税込)
販売価格: 750 円(税込)
謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)
矢田 喜美雄
カスタマー平均評価:   0

太平洋戦争 日本の敗因〈4〉責任なき戦場 インパール (角川文庫)

[ 文庫 ]
太平洋戦争 日本の敗因〈4〉責任なき戦場 インパール (角川文庫)

【角川書店】
発売日: 1995-07
参考価格: 504 円(税込)
販売価格: 504 円(税込)
太平洋戦争 日本の敗因〈4〉責任なき戦場 インパール (角川文庫)
 
カスタマー平均評価:  4
「あの戦争」を具体的に知ることの出来る1冊
今回、再読した。前回とやや異なる印象を受けたのは、報道という本書の性格からだろうがミャンマー(ビルマ)の軍事政権に対する見方が極めて甘い。 本質的じゃないと思われるかも知れぬが、政治が軍隊によっている国は極めて多い。これもまた「軍隊」の大きな本質的性格だと思う。自衛隊も「省」に昇格しペルシャ湾など旧日本軍も及ばなかった地に赴くに至ったし、わが国の政治は劣化が余りに激しい。危惧の念が少しずつ増している私だ。 その一方、靖国問題に見られるように日本人の多くが「戦争」というものに「正当な拒否感」を失いつつあるように思う。本書は量が少なすぎるけど、旧日本軍の兵士たちが如何に無残な死を遂げたかが、相当程度に具体的に書かれている。 これをお読みになれば、「日本を守るために犠牲になった英霊」なんて表現はとてもじゃないが素直には使えなくなるはずだ。 インパールに限らない。ガダルカナル、レイテ、沖縄・・・。戦争指導者のためにあまりに無残な死を強いられた「昭和の戦争」の実態をどれかひとつでいいから、特に若い人に是非知っていただきたいと思う。それなくしての抽象的な「国を守るために死ねるか」といった議論は空虚そのものである。 そして出来ればイラクをはじめ現在行われている「戦争」についても是非、具体的な実態を知って欲しいと思う(この点でも日本のジャーナリズムはあまりに非力だが…)。 冒頭に述べたこととあいまって「憲法9条」を考える上で大きな参考になると思うし、「9条」を生んだ背景を考えない改憲議論はこれまた空虚だ。 最後に「責任」について一言。 インパール作戦に限らず軍の指導部の「無責任」は明白であり、それを指弾することは容易である。 じゃ、「責任ある行動」とは何を意味するのだろうか? とりあえず「事後責任」に限ろう。牟田口中将が自決していたらいいのか? 今日の日本にも当てはまる大問題である。是非、考えていただきたい。
嗚呼、大本営、南方軍、方面軍司令官・・・。
ある部隊は最初は120名、最終的に72名が死亡。その内に戦闘で死亡した兵はわずか4名、あとは病死と餓死。壊滅状態のインパール作戦、参加した日本軍は10万以上、その内で戦死者は3万人、傷病兵は4万人。白骨街道は見るも無残、まだ生きていても栄養失調でガリガリ、服を着ている兵はまだ良く、殆ど素っ裸になってしまった兵もいるという正に地獄。日露戦争以来の伝統である、補給をあてにしない短期決戦主義で、食料・弾薬の兵站を切り捨てた現実離れした計画。3000m級の山岳地帯を兵は40?50kgを背負い、牛の背に兵器や機材や食料を載せて・・・その苦労とこの地獄絵。昭和12年7月盧溝橋事件の悪名高き支那駐屯軍歩兵第一連隊長の牟田口大佐、これが昭和16年4月第十八師団長、その後インパール作戦の第十五軍司令官牟田口廉也中将でまたまた登場。その後責任も取らず予科士官学校の校長に。張本人の一人のビルマ方面軍の河辺中将はその後何と大将に。本シリーズ(1)で不愉快だった大本営作戦課長服部卓四郎がまだいた。、作戦部長だった田中新一が第十八師団長、中将でまたここに出てきた。強気一辺倒で精神論、楽観主義で考えもない、責任は取らずに更に出世、羨ましい。こういう連中に翻弄された犬死の兵は・・・何とも言いようがない。
無謀な作戦
補給を軽視した無謀な作戦と言われる、インパール作戦について、分析した本です。この本を読むと、無責任だった当時の日本陸軍の組織的体質がわかります。誰も責任を負わず、人ごとのように作戦計画をし、無駄に損害を増やしてしまう過程が明らかになっています。信じがたいことに、この教訓があまり生かされておらず、現代の日本の組織にもその体質が見いだされることです。過去の教訓が生かされない体質です。っこの本を読んで過去の教訓を学ぶべきと思います。特に人の上に立つ人は読んだ方が良いと思います。
(象と牛)対(飛行機)
「ジンギスカン作戦」呆れてものも言えない作戦、こんなものを本当にやったのも信じれんですが、そこそこやった日本兵に敬意を表したいと思います。但し、指導者へではないですよ。指導者はもっと糾弾されてしかるべきであったはずですが、相変わらず軍部身内のなれあいで「不問に付す」という例のアレで皆さんのうのうと生き続けて終戦を迎えたはります。異国で屍になった怨霊をものともせずえらいもんです。「象と牛」で山越え河越え攻めようとする日本軍、アメリカの支援を受けて空輸でバンバン物資を送って万全の体制で迎え撃つイギリス軍、なんでこんな戦いをやったのでしょうかね?またまたため息です。このシリーズ読みやすかったですが、日本人であることが憂鬱になってしまうやや疲れる本です。まあ仕方がないですね。正視して乗り越えないと。
分析は鋭いが後味は悪い
 NHKテレビ番組を録画してあったのでそれと併せて読んだ。無謀な作戦が、功を焦る軍司令官の強引なリードで、だれもが内心おかしいと思っているのに実行に移され、3万人の戦死者を出して終わるまでを描いている。

 軍における意思決定のいいかげんさ、否定的な意見は「消極的」として排除される不合理、精神主義ばかりで第一線の事情を推し量れない指揮官の身勝手、作戦が失敗しても責任を認めない彼らのエゴイズム。呆れかえってものも言えないというのが率直な感想だ。腐りきった組織の行き着く先を目の当たりにするようだ。

 しかし、このような組織の体質が今なお日本社会のあちこちにはびこっていて、戦後50年たっても日本は何も変わっていない、などと言われると、NHKの人間からそんなことを言われる覚えはない、と反論、いや抗議したくなる。硬直した組織の弊害を抱えているのは、ほかならないNHK自身だろう。このシリーズの著者・関係者が、自分自身が属する組織を詳細に検討し、自己批判したという話は聞いたことがない。

 NHKの報道は常に公正・中立だったろうか? 圧力団体の集団的抗議やら示威活動に屈して報道姿勢を変化させたことはなかっただろうか? 偏った視点から一方的に報道することはなかったか? すぐに思いつくのは従軍慰安婦の強制連行問題だ。NHKはこの問題を繰り返しスペシャルで報道して、戦後賠償すべきとあおっていた。「強制連行はなかったし、あったとしても組織的なものではなかった」という説が当時から既にあったのに、それを無視する視点から番組を作り続けていた。こういう偏向番組を平気で作り、しかも事後の検証をしないNHKこそ、当時の日本軍の体質と変わりないといえるだろう。彼らに自分を棚にあげて他を批判する資格があるのかどうか。なんとも後味の悪いことである。


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 更新日 2009年7月8日(水)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク