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豊かさとは何か (岩波新書) アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図 (講談社現代新書) 右翼と左翼 (幻冬舎新書) アメリカ外交50年 (岩波現代文庫) 友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書) 社会学の根本概念 (岩波文庫) 憲法への招待 (岩波新書) オレ様化する子どもたち (中公新書ラクレ) オタク学入門 (新潮文庫 (お-71-1)) 気流の鳴る音―交響するコミューン (ちくま学芸文庫)
豊かさとは何か (岩波新書) アラブとイスラエル―パレスチナ.. 右翼と左翼 (幻冬舎新書) アメリカ外交50年 (岩波現代.. 友だち幻想―人と人の“つながり.. 社会学の根本概念 (岩波文庫) 憲法への招待 (岩波新書) オレ様化する子どもたち (中公.. オタク学入門 (新潮文庫 (お.. 気流の鳴る音―交響するコミュー..

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豊かさとは何か (岩波新書)

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豊かさとは何か (岩波新書)

・暉峻 淑子
【岩波書店】
発売日: 1989-09
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 819 円(税込)
豊かさとは何か (岩波新書)
暉峻 淑子
カスタマー平均評価:  3.5
バブル期の本と言うことを差し引いて読むべき
バブルに浮かれる日本人を警告するための本と言えばいいだろうか。 戦後日本を引っ張ってきたの効率優先のシステムが、世界でも指折りの豊かな国となったバブル期に歪みが生じていることを指摘している。 要するに著者は、物質的豊かさが先進国と呼ばれる水準に達するまでは、経済的に豊かになることが人々の”豊かさ”とつながっていたのだが、いったん世界最高水準の経済レベルまでのし上がってしまうと、もはや経済的観点だけからは豊かさを語ることは出来ないのだと言っている。 人間性と経済的効率は別物なのに、日本人は教育と企業システムによって経済的効率を人間性に当てはめてしまったために、人々は心が貧しいのであるらしい。 ここらへんの切り口は非常に面白いと思う。 ちなみに著者は、経済の発展について反対意見は言ってないし、物質的な幸福さは豊かさとは無縁とも言っていない。 例えば、住宅政策が整っている西ドイツや北欧の人々は簡単に言えば精神的に豊さを享受できる一方で、日本の住宅事情の悪さは人間性を貧しくすると言っているのだ。 言い換えれば、住宅という物質的豊かさは精神的な豊かさにつながるとしているのである。 また、経済優先の政策で政府の財政状況が圧迫するよりも(財政出動で国債発行しまくるよりも)、今で言うセーフティネットや教育に金をかけた方が国民は貧しい思いをしなくて良いと言っている。 国家の財政状況なんかは話題にしていない。 他にも、国民の格差を無くすことが”豊かさ”につながるとも言っているが、決して経済的豊かさが悪だとは書いていない。 おそらく、この本は一部の人が親の敵のように毛嫌いする”サヨク的(リベラル)”な考えで書かれているので、論説が気にくわなかったのだと思われる。 だから、右翼左翼の区別が好きな人や、リベラルと呼ばれる考えが大嫌いな人、著者が1920年代生まれでバブルに書かれた本であることを頭に入れられない人(話が古いことを分からない人)は読まない方がよろしい。 魔女狩りよろしく、読了後は火にかけたくなるはずだ。
8/31にて、読書感想文最終対抗手段
この本は夏休みの8/31にて、全く手をつけていない読書感想文を1時間程度で終わらすことができます。本を指定されていないときは、この本を選びましょう。 まず、本の中身は1行も読まないで構いません。原稿用紙には、あなたが思う「豊かさとは何か」を書いてください。それで、読書感想文としてはかなり形にはなると思います。なお、この通りにして、先生から怒られたり、低い評価を受けても私は責任とりません。夏休みはやりたいことを思いきりやればいいのです。と、私は思います。私の場合は中途半端に勉強を頑張り、社会人になってから、全然使い道が無かったという……。もし、子供ができたら、勉強やれ、とか一言も言わないと思います。多分、友達ともっと遊べと言うと思います。
貧困とは財の少ないことではない
タイトルは、とあるポストモダン系の哲学者の言葉です。 この本の主題は、この言葉を「豊かさとは財の多い事ではない」と言い換えたものであると言えましょう。 しかし、この本は、中流のサラリーマン、つまりお金を稼ぐために仕方なく働いている人たちが日本の労働力の全てであることを大前提として書かれた本のように思えてなりません。 しかし、世の中は著者が考えているより遥かに広い。借金を抱え職も無い人々や、見たことも無いほどの大金を求めている人々、さらには自営業の人々もいるわけです。 そういった人々を全て捨象し、「人間の豊かさとは○○である」と断定し社会設計を行おうとしている著者は、思想的にかなり危険であると言わざるを得ない。 こういう手合いは、物質的な豊かさが人々を救わない(それ自身は真実であるし、物質的な豊かさは呪いにもなり得るのだが)事を強調しすぎて、つい「豊かさとは何か」を人に押し付けたがる傾向にあると思われる。 現実の世界においては、「豊かさとは何か」についてのコンセンサスを得る事は不可能であるから、それを画一化し人に押し付けることは、全体主義への退行を意味する。 タイトルにもなっている某哲学者の言葉については、某学者が「New Speakニュースピーク」と断じている。 ニュースピークとは、オーウェルが「1984年」にて提唱した言葉であり、「言葉の意味を歪曲乃至転倒し使用された新言語」のことである。主に全体主義国で使用される言語である。 まさに冒頭の言葉も、この著書の意図も、まさにニュースピークではないだろうか。
物質的な豊さに嫌気がさしている人にお勧め。
私は流行語の勝ち組、負け組と言う言葉が大嫌いである。弱者にいたわりのない米国型の冷たい国、という印象を受けるからだ。日本は拝金主義が横行し、万事が金もうけに費やされる国である。子供は出世コースを歩むために幼いころより塾通い、会社に入れば今度は不毛な決して勝者のない競争社会である。本書ではこの原因は明治維新にまで遡るという。要するに富国強兵の精神が未だに根付いており、企業内では個人の人権はなく、憲法は企業の門前まで、と書かれている。著者はこの解決には時短、人権意識の改革が必要と唱える。まさにその通りであって、未だに週40時間労働が守られている会社はほとんどない状況である。今でこそ、ワークシェアリングと言われ出しているが、これも実現にはほど遠い現状である。読んでいて、土地の異常な高騰を招き、環境破壊が繰り返され る日本という国の将来を暗く感じる。
なんで豊かさを感じないのか
なんで豊かさを感じないのか。そんなことを再認識させてくれる本である。 20年近く前に書かれ、数字的には古いものもかなり多いのが難点。 (西ドイツはもうドイツだし) それでも、20年前と、日本のあり方がちっとも変わっていないのには驚く。 そんな意味で相変わらずの豊かさ感のない実生活が、恨めしく思える一冊である。

アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図 (講談社現代新書)

[ 新書 ]
アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図 (講談社現代新書)

・高橋 和夫
【講談社】
発売日: 1992-01
参考価格: 735 円(税込)
販売価格: 735 円(税込)
アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図 (講談社現代新書)
高橋 和夫
カスタマー平均評価:  4.5
平易な言葉で読みやすい
パレスチナ関連の著書は他も読みましたが、これが一番理解しやすかったです。 中立的観点から述べておられるので好感も持てます。 この著書を機にイスラエルへの見方が変わりました、というか理解できました。 ただ、1992年1月20日発行なので最近の情勢を見ることができません。 よって星4つとしました。
絶賛
日本人にはわかり難い民族問題。とりわけ、宗教が出てくるとチンプンカンプンになる中東問題。 わかり難い中東の歴史、問題点をここまでまとめた作品はないだろう。 中東地域の宗教について、民族問題と領土問題は同じなのか、水を巡る闘いの本質とは、なぜ中東にアメリカが出てくるのか、そもそもイスラエルとは・・・など、 フィールドワークで鍛えた人の書く文面は説得力があり、旅行を兼ねた訪問で見てきた人たちとは水準が異なる。 やや古い本だが、中東の歴史はそれ以上に古いので、現状でも十分対応できる。 9.11以降、日本でも中東情勢に関心を持つ人が増えたが、これはそのガイダンスとして大きく役立つ。 北米、ヨーロッパを研究している人、興味ある人にもぜひ勧めたい1冊。
これはいい。
授業の内容を深め、ややこしい紛争の内容を整理するために買った。なるべく平等な視点で書かれてあるらしい。パレスチナ問題の本ではかなりいい部類に入るのではないだろうか。国と国でどういう策略や、やりとりがあったか、そのときのリーダーの戦略はなんだったのか、教科書のようにしっかり書かれてある。イスラエルの核の意味、その周辺国との対立、エジプト、アメリカ、レバノン、シリア、ソ連、冷戦、正直はまる。 後ろには索引ついてるし、話が湾岸戦争で終わっていてせっかくいい本なのに、もったいないと思った。
パレスチナ問題に関する最良の入門書
パレスチナ問題に関する最良の入門書ではないだろうか。旧ソ連の中東政策が、スターリン時代とフルシチョフ時代で大きく変化して居る事、アイゼンハワーが、イスラエルに対して強硬な政策を採ったにも関はらず、ユダヤ系アメリカ人の40パーセントから支持されて居た事、旧ソ連からのユダヤ人出国問題が、パレスチナ問題にいかに大きな影響を与えて居たか、など、この本を読んで初めて正しく、正確に認識した歴史的事実も多かった。イスラエル、パレスチナのどちらに対しても感情的偏りを持たない、冷静な記述に徹した本である。 (西岡昌紀・内科医/『マルコポーロ』廃刊事件から13年目の日に)
あと一歩で合格というレベルの本
パレスティナにユダヤ国家を作る工作をイギリス外務省に対して行ったシオニストのスポンサー、ロスチャイルド銀行総裁エドマン・ロスチャイルドの書簡の中に「中東に白人の国を作っておくとあの地域に影響力を行使しやすい」という文言があります。つまり世界最大の産業資本が、有望な油田が次々に掘られアジアと欧州をつなぐ回廊であるオリエントに、白人国家を作るべしという意思を持っていた。オスマントルコ亡き後の中東をアラブ国家が支配することにノーと言ったのである。世界最大の産業資本は当然世界中の工業資本とつながりがあり、それらの利害を一部代表している。
これは国家レベルの話ではない。このような意志が働き、中東分割とパレスティナの悲劇が生み出されている。中世以来資本の活動は国家に完全に収斂しない。本書の問題点は、世界政治が主権国家同士のせめぎあいだけで成り立っているかのごとき論点にたっていると言うことである。
政治評論は、産業資本の生態と国家の生態、主権国家を形成しない集団の生態を組み合わせなければ嘘っぱちになる。アメリカがとかイギリスがといった記述のみが出てくる本は完成度が低い。簡潔な書き方が人気を呼んでいるが、簡潔にしすぎ。省いてはいけないことを省いている。
他の面で本書は多くの優れた点を持っている。基本事項をわかりやすく述べており、また著者の意見は非常にフェアである。読んだほうがいい本であることはまちがいない。星三つと言うのは低すぎるか。

右翼と左翼 (幻冬舎新書)

[ 新書 ]
右翼と左翼 (幻冬舎新書)

・浅羽 通明
【幻冬舎】
発売日: 2006-11
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
右翼と左翼 (幻冬舎新書)
浅羽 通明
カスタマー平均評価:  4.5
近代国家と「右翼」と「左翼」
この本は、理解されているようで、実際は、あまり理解されていない、右翼と左翼を、分かりやすく解説した本です。 右翼、左翼の言葉の元になった、フランス議会の説明から、後半は、明治維新からの日本の右翼、左翼を説明していき、読みやすい本だと思います。 ただ、左翼の説明はともかく、右翼の説明は分かりやすすぎて、少し中途半端な説明になっているような気がします。右翼の場合は左翼を批判する時は、左翼の水準(近代主義)に、合わせざるを得ず、左翼から見れば、凡庸な現実主義者に見えるかもしれませんが、右翼の本質は、ある意味、「反近代主義」であり、近代主義者とは違う、価値観や人間観を持った人を言うわけで、その点を説明しないと、右翼の本質は理解できないのではないでしょうか。
いや、ふつうに面白かったです
まずこの本の成立過程が面白い。筆者は最初のほうで、自分が教えている学生から右翼とは 何か?、左翼とは何か?というのが聞かれたことがきっかけとなったことを明かしている。 わかるわかる。 というのも、僕も教師には聞かなかったが、それでも大学に入ってから気になってウィキなどで 調べたものである。しかし、そこでも右と左の根本的な違いはわからなかった。 でもわからないのは当然で、そもそも「私右です」と名乗っているやつはいないわけである。誰 かが人やものを右だ左だと分けていき、いつしかその「右翼」「左翼」という言葉が現実に先行 していく、いわゆる“言説”の典型的な例だといえる。 だからして、その言説化が促進された現代においては、「だれそれは右翼か?左翼か?」とい う問題設定は成り立たない。「右翼って何(誰)??」、「左翼って何(誰)??」という、あたかも それらが先天的にあったものとして、自明なものとして前景化してきているのだ。 本書は、そんな右翼、左翼に関する疑問という名の「需要」にどストレートに答えた好著。 内容はといえば、フランス革命前夜の第三部会や議会が、右と左に分かれて座ったという きっかけから、オーソドックスに時代を下り、その対立の変容をたどっていく。 この本を読むとわかるのは、右翼、左翼を知るということは、世界と日本の近、現代史を知るこ とにもなるということなのだ。 内容もさることながら、右にも左にも肩入れしない、どちらをも突き放すような筆者のスタンス もよい。ソ連が崩壊したことで、結果的に右と左という対立の意味が限りなく希薄になってしま った、いわゆるポストモダンの時代が到来したのだが、筆者はそれ以降の右も左も単なるアイデ ンティティと化してしまい、生ぬるいと切り捨てる。 皮肉なことに、今一番激しいのは、右でも左でもない、どちらをも炊きつけようとしているかの ようなこの筆者のスタンスの人なのかもしれない。
右翼と左翼の始まりと終わり
一般人にはなかなか理解しがたい"右翼"と"左翼"。 フランスでの誕生から現在までの約200年の歴史をなぞることで理解を深めるためのガイドです。 どの時代、どの国の出来事についても左右両陣営の立場、思想が検証され、客観的な視点で解説がなされています。 雨宮 処凛著"右翼と左翼はどうちがう?"を先に読んで、近現代の日本の右翼・左翼の知識を得ておくと、各場面ごとに比較することができて、理解がより深まると思います。 歴史や思想の変遷も分かりやすく、ガイドとしては非常に良い出来です。 どちらも時代や為政者、対立陣営へのリアクションとしての思想という色合いが強いために、取り得る立場にズレが生じ、時には180度転換しているなど注目すべき点が多くあります。 個人的には、右翼と左翼という立場はイデオロギーの魅力を失い、人々の共感を得ることが出来なくなっており、宗教が人々の理想を叶える機関として取って代わろうとしている、という著者の総括に頷かされました。
こんな本を待っていた
「右」と「左」のそもそものいわれから解き明かし、戦前と戦後の日本の右翼・左翼の消長を解り易く解説する。 フランス革命の深化に従って、当初の「左」がだんだん「右」に寄ってきて、もともとの「右」が押し出され、もっと「左」が出現する過程や、ヘーゲルとマルクスの「自由」の違いが、非常に平易に手っ取り早くわかる。 いわゆる自虐史観についても、そもそも「左」の敵である天皇制・軍国主義・資本主義を悪く書くのは当然で、逆に安藤昌益・秩父困民党・百姓一揆は礼賛しているのだから、自虐どころかむしろ自尊史観だという。 「左」の理想が崩壊したあと、理想の建て直しに取り組むという大変な作業を避け、やり易い旧悪暴きにのめり込んだなれの果てで、つまり「左」の自尊史観の残骸だという解説には大いに納得。 著者は左派に位置すると思われるが、アプローチは中立で好感もてる。 実にオモシロイ、広くお勧めします。
分かりやすく面白い
「右」「左」の概念を分かりやすく解説した、という意味では右に出るもののない名著。 文章はこの手の本には珍しく読みやすいので、 「思想史や思想の勢力などに興味を持ったが、難しいことはよく分からない、」 という若者でも比較的平易に左右の歴史や相違点を知ることができる。 やや現在の左翼に厳しいスタンスでありながらも、ほぼ中立の立場をとっているのも、 入門者にとってはありがたいところだろう。

アメリカ外交50年 (岩波現代文庫)

[ 文庫 ]
アメリカ外交50年 (岩波現代文庫)

・ジョージ・F. ケナン
【岩波書店】
発売日: 2000-10
参考価格: 1,155 円(税込)
販売価格: 1,155 円(税込)
アメリカ外交50年 (岩波現代文庫)
ジョージ・F. ケナン
George F. Kennan
カスタマー平均評価:  5
現在にも通用する、冷徹な視点
米西戦争からベトナム戦争まで、主に戦争におけるアメリカ外交を批判した本。著者は長く外交官を務め、まさにアメリカ外交の第一線に立ってきた人物。「ソ連封じ込め政策」の提唱者として知られる。翻訳はやや堅いが、文章はとてもクリアである。複雑きわまりない国際関係を分析する力には感嘆させられる。 第一章の米西戦争の分析からして、引き込まれる。キューバを巡るスペインとアメリカの対立。しかし当時のアメリカ大統領マッキンレーは戦争を始めるつもりはなかった。しかし膨張主義者たちの様々な思惑により、アメリカは戦争へ向かう。そして、この戦争に乗じたフィリピン領有。これらの動きが、いかにアメリカの国益をよく検討せずに、時流に流されるように起こっていったか。素晴らしく冷静な筆致で描かれている。読むにつれ引き込まれていく分析である。 第二章以降は、アメリカ外交の特質をなす、ある一点を巡る。それは「法律家的=道徳家的(legalistic-moralistic)アプローチ」と著者が呼ぶものだ。これは、ある原理的な法的規則によって、各国の野放図な野心を押さえ込もうとするアプローチを言う。例えば、民族自決主義、中国の門戸解放主義、自由と人権などである。このアプローチは、規則によって規制しようとするために、各国の利害の詳細な分析が軽視される。個々の状況に応じた柔軟な対応ができなくなるのだ。またこのアプローチは、国際政治に法的善悪を持ち込むことになる。この規則を守るアメリカは、守らない無法者に対して道徳的優越感を得る。さらにこの無法者は法的規則に反しているのであり、したがって「罰せられる」べきなのだ、という帰結となる。かくしてここには妥協はない。すなわち、戦争を無くそうとする誇り高きこの道徳心に基づく戦争は結局、無法者が法的規則を承認し全面降伏するまで終わらない。妥協による早期決着は望めない。皮肉な結果だ。 著者を有名にした「ソ連封じ込め政策」もこの観点に基づくもの。ソ連はアメリカとはまったく違う政治体制にある。ソ連の社会主義思想は、資本主義は必然的に崩壊して社会主義に至る、と考える。社会主義にとって、資本主義は定義上、敵なのだ。資本主義と社会主義は共通の目的を持ち得ない。アメリカに必要なのは、高邁な思想でソ連を変えようとすることではない。その膨張を押さえ、ただソ連の体制の崩壊を待つことである。ここには原理原則を離れ、実際の国際関係を見つめようとする視点がある。 本書を読んで驚かされるのは、この分析が現在のアメリカ外交にも通用するように思われることだ。高き道徳的規則を掲げ、他国にそれを遵守することをただ求める。守らない国は無法者として、徹底的に打ちのめすことを目指す。各国の利益に基づく詳細な分析や交渉ではない。無法者とは交渉しない。例えば近年のアフガニスタン、イラン、イラク、北朝鮮に対するアメリカ外交のある側面ではないだろうか。もちろん、著者も言うようにこれはアメリカ外交の一側面でしかない。さらにこのアプローチは、アメリカ西部、アラスカやハワイのアメリカ併合の経験に基づく。これら州は道徳的規則に同意することをもって編入されてきた。道徳的規則に対する、個々の州の個的同意、自由を尊重することの裏面なのだ。だが、それが国際関係で通用するとは限らない、と著者は何度も訴える。 本書は現在にまで通じる視点をもった素晴らしい本である。分析は明晰だし、文章もクリア。歴史的興味で終わるものではなく、現在のアメリカを考える点でも重要な事柄を教えてくれる名著だ。
知者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ
 アメリカの伝説的外交官、ジョージ・ケナンの手による本書は三部構成。  第一部は、1950年にシカゴ大学で行われた、全六回の連続講演。 「1900年にわれわれは、アメリカの地位の安全を誇張しすぎ、かつアメリカの実力と 問題を解決する能力に対して過大な自信をもっていたのに対して、今日では逆にアメリカの 当面する危険を誇大視し、かつ実際以上にアメリカ自身の能力を低く評価する傾向を もっている」。この状況はいかなる要因に従って引き起こされたのか。米西戦争から第二次 世界大戦に至る50年間のアメリカ外交政策を再考することで、この問いへの答えを導く。  第二部は、Foreign Affairsに発表された、対ソヴェト政策をめぐる論文2点。 わけても、「ソヴェトの行動の源泉」は「封じ込め政策」の必要を説いた重要論文。  第三部は、第一部における連続講演を後に自ら振り返ったもの。軍事一元論的な視野狭窄を 批判し、外交におけるソフトパワーの重要性を論じる箇所は圧巻。 「もし、われわれが自らの過誤から教訓を学ばないとしたならば、一体何からわれわれはそれを 学びとることができようか」。  結果論と歴史分析の区別さえもつかぬままに学びを否定し、場当たり的な対応を繰り返し、 その挙句、「いつか来た道」を辿り続ける官民問わず愚劣凡庸な自称エスタブリッシュメントとは およそ対照的な、あまりに誠実かつ情熱的な語り口は今なお非常に鮮烈な響きを持つ。  原文そのものがフォーマルな文体であろうことは想像に難くないが、翻訳は確かに生硬で、 もう少しシンプルな言い回しで語れぬものかとは思う。  しかし、研究者や専門家に限らず、アメリカ外交について知りたい、語りたいと願う人間ならば、 一度は目を通しておかねばならないだろう一冊。
アメリカ側から検証した太平洋政策の失敗
 個人的に、本書の興味深い点は、門戸開放以降のアメリカの太平洋政策を、アメリカの観点から、しかもその失敗について、勢力範囲というコンセプトの元、解説している点である。東アジア情勢(日本から見れば大陸政策)について、日本人による日本人の観点から、軍部の独走と大東亜戦争の失敗について解説している書物は多く見かけるが、アメリカの側からアメリカの失敗について述べている書物は(少なくても日本では)珍しいと思う。  門戸開放という道徳的なスローガンの下、本来東アジアの平和は日本、ロシア、中国の勢力を均衡されることにより成り立つのにも関らず、道徳の名の下に、日本を過剰に敵視し、中国を過剰に遇し、後のことを考えずに、日本を屈服させたことにより、自ら東アジアで中国、ロシアに対抗する勢力とならざるを得なくなった、アメリカの浅はかさを批判している。  また、有名なX論文「ソヴィエト行動の源泉」も収録されている。本論文は、当時アメリカで主張されていた、アメリカの攻撃的な行動によってソ連を非妥協的な行動に押しやったのではないか、という論議に対し、そういった自虐的な認識を否定し、ソ連の行動は、アメリカの行動の結果によるものではなく、アメリカの民主主義とは根本的に異なる、ソ連の根本的な性質に依存するものである為、ソ連の善意に対する幻想を捨て、長期的に対抗していくべき、と主張している。この考えに基いて、冷戦の中心となる封じ込め(適切な訳ではない、という批判が多い)政策が遂行されるに至った。一方、指導者がその競争者から地位を勝ち取る為に、将来大衆まで降りてくることが考えられるが、それは党の規律を破壊し、ソ連国家自体を破壊する結果となる、とゴルバチョフ以降のソ連を性格に予測している。  ケナンの著書は、後付け的な理屈を超え、歴史的洞察に裏打ちされた予言の書である、とさえ感じる。昔の本だからこそ、その後の歴史の展望を知っている我々が、その洞察がいかに適切であったか分かり、時代に関係のない普遍的な歴史的洞察を感じることが出来る。  よく言われるように、翻訳はやはり読みにくいように感じる。第3部の「ウォルグリーン講演の回想」が、前半部分のまとめ(要約)のようになっており、ここを読んでから第1部を読んだ方がイメージがわきやすいかもしれない。
アメリカ外交の在り方
 本書がアメリカ外交論を学ぶ上で必読の書である最たる理由は、初版から50年以上経った現在でも古さを感じさせない点であろう。ケナンはアメリカ外交の性格について次のように特徴付けている。 「われわれとして、(他国に対して)忠告しようが、哀訴しようが、邪魔をしようが、当惑させようが、それは全く勝手だというのである。もし他の国がわれわれのいうことを聞かなければ、われわれは世界の世論の面前で、かれらのぶざまな様子をあばくだけである。他方、われわれの主張を容れたにしても、それはかれら自身の責任においてしたことであり、われわれとして、その結果生ずる問題についてかれらを助けてやる義務はない。―それはかれら自身処理すべき問題なのだ」(70頁)  このようなアメリカの身勝手な外交姿勢をケナンは批判しており、基本的に他国に対しては、不干渉主義を採ることが望ましいとしている。しかし、「不干渉主義」は「モンロー主義」ではない。ケナンはこうも述べている。 「われわれが国民として対外態度により多くの謙虚さをもつことを、一つの政治団体としてのわが国の限界をより現実的に認識し、それによって、これまで数十年間わが国の海岸から遠く離れた地域の複雑な状況に介入した際にわれわれが示してきた以上の、より大きな抑制をもって行動することを、要請する」(272頁)  ケナンのこうした姿勢は、「現実離れしている」と非難されたようだが、アメリカのパワーを過大評価も過小評価もしていないこの姿勢こそ、最も「現実的である」と評者は考える。  本書第二部に収められた「X論文」は言うまでもなく、アメリカを取り巻く情勢に関し、これほど鋭く分析した人物はケナン以外にいたのだろうか。ケナンは昨年惜しくも他界したが、ケナンの外交官の経験とその後の研究生活によって裏打ちされた教訓は今後もアメリカ外交を考える上で欠かせない要素となるだろう。
過去と未来への確かな視線
著者の次の言葉を読むに至るだけでも本書の価値はある。 「どの間違いもある意味ではその以前に行なわれたすべての  間違いの産物である。それゆえどの間違いもその後のでき  ごとのどれについても単独で責任を問われないのである。  そして、これと同時に、どの間違いもある意味では将来の  すべての間違いの一つの要因となるのであり、それゆえに、  どの間違いもその後のできごとにすべてについて何らかの  責任は免れない」 1950年時点のアメリカの国民意識を支配していた「安全 についての不安感」の背景となる19世紀末以来のアメリカ 外交における「間違い」を冷静に見つめる。これから半世紀 過ぎてなおアメリカは不安の中にいる。

友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)

[ 新書 ]
友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)

・菅野 仁
【筑摩書房】
発売日: 2008-03
参考価格: 756 円(税込)
販売価格: 756 円(税込)
友だち幻想―人と人の“つながり”を考える (ちくまプリマー新書)
菅野 仁
カスタマー平均評価:  4.5
現代人の抱える心理的距離についての問題点を,高校生にもわかりやすい文章で説明している。
 著者は教育者でもあり,やはり若い世代の人々へのメッセージの伝え方が上手いなと感心させられた。しかし,内容的には全般的に一般論の域を出ておらず,私個人としてはそこまで読み応えのある本ではなかった。そんな中でいくつか「なるほど」と感じたことがある。まず第一に「”人を殺さない,人から盗まない”というルールは,”人に殺されない,人から盗まれない”ことを保障するために必要なものだ(p.90)」ということ。確かに。第二に「先生というのは基本的には生徒の記憶に残ることを求めすぎると,過剰な精神的関与や自分の信念の押しつけに走ってしまう恐れがある(P.98)」という文。これは少し唸った。自分が相手に対して価値観を提供することは,無意識的に相手の記憶に残りたいという願望があるからではないかという指摘。それは,そうかもしれない。そう言われても仕方がないかもしれない。こういう良い指摘をしておきながら,「だって,担任になったとしても,たかが一年か二年のことです(P.105)」と一般論で締めくくっている。そこが残念。では,高校生は誰から価値観を学べば良いのか。結論が述べられていない。第三に「このところ,自分を表現していくことに対して,すごく恐れのある人が多くなっているのではないかと思うのです(P.128)」という文。自分はこの文に大いに共感する。これは以前読んだ本「キャラ化するニッポン(相原 博之著)」にも共通する文だ。以上の三点が私がこの本から学んだこと。私にとってはやや期待はずれではあったが,高校生が気軽に読む本には良いだろう。
友達は百人もいらないし作れない人へ
「いちねんせいになったら、ともだち100人できるかな」という歌に嘘臭さを感じたことのある人ならば、この本に深く共感するのではないかと思います。 なぜ、いまどきの友情、ひいては人間関係は息苦しいか、がこの本の主題です。 子供の親として、彼らの「オールオアナッシング」的な友情(友達ならこうして欲しい、してくれないなら友達じゃない)に前から不安を覚えていました。 この本は、いまどきの友情関係や、教師や親の考え方の、何が間違っているかを非常にわかりやすく解説しています。 「みんな仲良くは幻想」「誰でも負の感情を持っている」など、作者はけっこう直球ストレートに、厳しい言葉を使っていますが、その視線はあくまで優しく、暖かいです。 決して癒し系の本ではなく、記述内容は論理的で、学術的ですらあるのですが、読み終わって心がすっと軽くなります。 子供にも大人にも読んで欲しい本です。
大人が読んでも納得!
 「この国で大人になるということ」(苅谷剛彦編)で筆者の名前をはじめて知り、その後偶然に子どもが学校で配布された「エコリ」という雑誌記事でも見かけたことがありました。  この本は、中高生を対象に書かれているらしく、大変読みやすかったのですが、読み進めると学者さんらしい知性?が意外に散りばめられていて、内容は中高生だけではなく、大人の私が読んでも大変ためになるものでした。  「同調圧力」「ネオ共同性」「並存性」などのキーワードとともに、「みんな仲良く」だけでは真の親しさを築けない、「やりすごす」という発想の大切さや人によって心地よい距離感がちがうことの指摘など、共感できる箇所がいくつもありました。第8章で取り上げられている「コミュニケーション阻害語」については、それらが知らず知らずのうちに異質な他者と向き合うことを避ける<逃げのアイテム>になることがとてもよくわかり、文章の一部分をわが子に読み聞かせしておきたいと思うような内容でした。箸井地図さんの挿画を見るだけでも十分に楽しめます。

社会学の根本概念 (岩波文庫)

[ 文庫 ]
社会学の根本概念 (岩波文庫)

・マックス ヴェーバー
【岩波書店】
発売日: 1972-01
参考価格: 420 円(税込)
販売価格: 420 円(税込)
社会学の根本概念 (岩波文庫)
マックス ヴェーバー
Max Weber
カスタマー平均評価:  4
ひとまず読んでおきたい書
たまたま見つけた古本屋で1976年度版(第7刷、当時100円)を手に入れました。 社会学とは「社会的行為を解釈によって理解するという方法で社会的行為の過程および結果を因果的に説明しようとする科学」と、はじめにとりあえず述べられているが、「根本概念」というタイトルが示すとおり、「意味」「理解する」「動機」「秩序」とは何かといった、社会学に著者が必要とする言葉の意味を定義することから始まる。そしてひとつの言葉を取り上げるにしても、そこからどれだけ人間の意思や行動は客観的に分類できるのかという話が、事細かに進んでいく。はっきりいってページ数の割りに読み進めるに根気を強いられる書であるが、説明の後の各々の具体例がわかりやすいのが救いといったところ。有名な国家の概念の説明も後半にでてくる。 際限のない枠を持つ社会学の基礎を学べる書はほかにたくさん出版されているが、著者が著者なだけにやはりまずはとっかかりとして内容を押さえておきたい。社会学に興味はなくとも、「目的合理的行為」や「価値合理的行為」といった言葉とその意味は、自分や他者の行動を見直すうえできっと参考になるはずです。
社会学用語の定義
マックス・ウェーバーの著作である『経済と社会』の巻頭に収められている 論文。社会学にて用いられる概念を、あらためて適切なかたちでウェーバー が定義し直している。 社会学を「社会的行為を解釈によって理解するという方法で社会的行為の 過程および結果を因果的に説明しようとする科学」(p.8)と定義するところ から始まり、「社会的行為」「社会的関係」「正当なる秩序」「権力と支配」など について考察している。 良書であるが、読むべきその優先順位はそれほど高くない。まず、『プロテスタ ンティズムの倫理と資本主義の精神』に比べると、社会的かつ学問的に重要 な概念を提起しているわけではない。また『職業としての学問』や『職業として の政治』のように、一般の教養として読まれる程の通俗性を備えているわけ でもない。 社会科学を学んでいる人は、ウェーバーの言説を理解するためにも、一度は触 れておきたい。だが、ここで彼が提唱した概念が社会学における通説となって いるわけでもないので、やはり『プロ倫』などに比べると重要度は低いだろう。
小冊子だが広汎な内容
本書は、100ページに満たない小冊子だが、内容が凄い。文字通り「根本(基礎)概念」の展開であり、この概念を考察せずに、社会理論は不可能と思えるものばかりだ。一行一句のレヴェルで、いちいち考えながら読んでいかねばならず、密度の濃いこと話のほかだ。だが、一方で、新カント派的な緻密さはともかく、どこか視野狭窄的な無理なスタンスにこれで良いのだろうか、と言う疑問が浮かんでくる。とはいえ、厳密に検討する本書のスタイルは不可避であることには違いは無い。気になるのは「目的合理的行為」で、いろいろ想念が浮かぶ。電車に遅れずに最短の道のりで急ぐことは或る意味で目的に対して合理的だが、走ることは合理的か。走るぐらいなら少し早く起床して家を出ることが合理的かもしれない。しかし、走らないことには間に合わない状況なら走るという選択肢は合理性の度合いが高くなる、逆に走っても走らなくても余り関係がないなら、走ることは「感情的」行為になる、等々。結局、目的合理的かどうかを決定するのは、「状況」についての情報量と相関的な関係にあることが分かる。「合理性」については、ハーバーマスの「コミュのケイション的行為の理論」の第1章が参照されるべきだ。歴史上の「意味」とその「理解」について話を進めると、フーコーの方法論と大いに対立する論点がある。歴史の問題に本書を援用すると、「証拠」の問題が抜けていることが分かるが、コリングウッドの歴史哲学との対比が参考になる。
難解だが
難解だが実に奥の深い内容である。社会学とはいわず、社会科学を志す人は必ず読んで欲しい。
走り書きで あるそうだが、必読の文献 目的合理的行為、価値合
薄い本だが 内容が濃い。とりあえず 分かった気になるが、さらに 考えながらよむと 読めば読むほど 分からなくなる 考えさせる 内容が含まれていて 面白い。ウェーバーの専門家も よく分かっていない らしい 目的合理的行為、価値合理的行為 などの 社会的行為が分類、説明されている。39から42ページだけでも ぜひ 。

憲法への招待 (岩波新書)

[ 新書 ]
憲法への招待 (岩波新書)

・渋谷 秀樹
【岩波書店】
発売日: 2001-11
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
憲法への招待 (岩波新書)
渋谷 秀樹
カスタマー平均評価:  4.5
この招待には応じるべき。
本書は日本国憲法のについての入門書です。 特色としては、憲法の体系に沿っていわゆる論点を24個ピックアップし、 読み切り形式で解説していることが挙げられます。 各論点につき、判例や基本原理、 さらには日本法のベースである欧米の憲法・法思想にも目配りして解説がなされています。 全般的にオーソドックスな記述なのですが、 ところどころに渋谷教授独自の見解がちりばめられており、 現在憲法の講義を聴いている人には大いに参考になると思います。 なお、あとがきの、憲法論議の過剰と過少という話は、 まさに昨今の憲法をめぐる状況を的確に言い表していると感じました。
最適!
本書は芦部「憲法」の副読本として使うのが一番です。

憲法の入門書として書かれてはいるのですが、内容は大学の法学部で学ぶ憲法の授業を噛み砕いてわかりやすく説明しようというものです。
一般の方が憲法について触れようというよりも、法学部の学生や資格受験生が憲法の理解を深めるのに役立ちます。

もともと憲法は抽象的でわかったようでいまいち理解しきれない科目です。
本書は、いわば身近な具体例を通じて憲法の体系書では理解しきれないところを具体的に考える材料を提供してくれています。
深いがあっさり読める入門書
タイトルから明らかなように入門レベルの本である。高卒程度の読書力があれば誰でも読めるだろう。
憲法の通説体系を、靖国参拝問題・ポルノ問題等の具体例を通じ説明する。きちんとした学者が書いたオーソドクスな入門書であり記述に信用がおけること、媒体が岩波新書であり入手しやすいことが本書の特徴。ありがちな誤解をただしていたり、一部高度な議論も含まれていたりと、個人的にもお勧めである。
単体の入門書としても利用できるが、お勧めなのは、芦部『憲法』等一般的教科書の副読本として使うことだ。本書は、通説の背景となる考え方を、具体例を通じデスマス体で平易に記述しており、教科書の抽象的な記述を補うのにうってつけだ。法学部の生徒であれば、大学一年の夏くらいまでに読んでおくと学問的理解がすすむだろう。
こういう入門書が欲しかった。
現司法試験考査委員が執筆した入門書。本来、一般向けの教養書として書かれているので、とても分かり易い。この手の本は、「憲法総論」や「基本的人権」中心に書かれたものが多く、「統治機構」まで満遍なく書かれている本書は希少だ。気楽に読んでみよう。
なかなかいいのでは
2004年に第二版が出版された『憲法1人権』『憲法2統治』(有斐閣アルマ)は主要な判例・学説にも幅広く目配りしながら体系的に叙述された質の高いテキストだと思うが、その共著者の一人が執筆したのがこれ。
「一般市民に憲法の本質を正確に伝えて、憲法問題を考える手がかりを基礎から解く入門書が不足している」(あとがき)という問題意識から書き上げられたということだが、それにとりあえず十分応じられたのではないか。24のQ&Aの中に現在の憲法学説のスタンダードな知見が簡明にまとめられている。
もっとも個人的には異論もある。例えば、著者は現行憲法が「帝国議会における自由で闊達な審議と裁決を経て」成立している、と説く(p29)。憲法学者にはこういう言い方をする人が多い気がするが、当時の占領行政の実相を考えると少し一面的な記述ではないだろうか。
ともあれ、現行憲法(とその理解・運用のありよう)を肯定するにせよ否定するにせよ、まずはその中身をよく吟味しなければ始まらない。
改憲が現実味を帯びて政治日程に上っている今、多くの人が一読して損はない一冊だと思います。


オレ様化する子どもたち (中公新書ラクレ)

[ 新書 ]
オレ様化する子どもたち (中公新書ラクレ)

・諏訪 哲二
【中央公論新社】
発売日: 2005-03
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
オレ様化する子どもたち (中公新書ラクレ)
諏訪 哲二
カスタマー平均評価:  3.5
「近代」 を強調しても問題の解決にはならない !?
学力低下をはじめ,学校ではさまざまなことが問題にされている. 著者は,教師がかわったわけではなくて,1980 年代にはいって,こどものありようがおおきくかわったことがその原因にあるという. ジャーナリズムでは 「こどもが変だ!」 という表現はタブーになっているため,教育問題はいつも学校,教師,文科省などのせいにされるのだという. NHK スペシャルでとりあげられた,おおくのこどもが 「人間は死んでも生き返る」 と信じているということがとりあげられているが,著者は 「学校で教えられる近代の知識とは,むしろこどもたちの感覚とは衝突するものが多い. そして現代のこどもたちは,客観的な事実 (科学) よりも 「この私」 の感覚のほうを大事にする.」 と書いている. そして,著者はこどもに 「近代」 をおしえることの重要性を説いている. しかし,学校教育というものがはじまって以来つづいてきたはずの近代をおしえることで問題が解決するのなら,もうとっくに解決されているはずではないだろうか? これはむしろ時代錯誤であるようにおもえる.
オレ様化した教師たち
要するに「ベテラン教師」による学校弁護&親子批判の本。 この手の本は決まって特徴がある。 学校の内部から社会を見て、それをわかった気になっていること。 子どもよりも自分たちが行っている教育こそが大事なのだと考えていること。 教育の混乱は柔軟性の欠けた学校制度を中心にしてしか子ども・社会を見ることが出来ない教育者たちと、学校に入れておけばまともな大人にしてくれるのだ、と思い込んだ自称常識的な大人たちによってつくられてきた歪みである。
オレ様化しているのはだれだろう
オレ様化しているのは子ども達だろうか? 子ども達に大勢の中の「私」という認識は無く,唯一の「この私」という認識に生きている。これが著者の言う「オレ様化」である。そこでは「この私」を批判する,「この私」相対化し共同体の中での生きかたを教える教師の指導など受けるはずが無いというのが著者の主張である。 しかし子ども達は本当に「オレ様化」しているのだろうか。私はしていないと思う。子ども達は,「この私」などすでに相対化しており,共同体をも相対化している。子ども達にとって,共同体は自身の生活を規定すると同時に変革の対象でもあるのだ。 著者は,共同体の中で生きるということは,「この私」を俯瞰的に捉え,自分以外の「この私」が存在することを認めることであると主張している。この主張には異論は無い。だが共同体の中でより良く生きるためには,共同体を俯瞰し,共同体をも相対化し,共同体の問題点を改良する必要がある。著者にそれができているとは読み取れない。むしろ,共同体と「この私」を同一視することによって,「この私」を相対化できていないように感じた。そのような著者にとって共同体を相対化した子ども達の存在は,著者の「この私」に相対化を迫るものである。著者はこのような子ども達の存在を容認することができず,共同体,つまり著者自身の「この私」に従うことを要求する。これは,村上龍氏が中学時代に納得できない規則に反論した行為を,「軟弱な文学青年」「屁理屈」と述べている点からも読み取れる。このような視点で著者の主張を捉えると,本書の子どもに対する批判の多くが著者にも当てはまるのである。 「この私」を相対化できずオレ様化しているのは一体だれであろうか。
等価交換の衝撃
子どもが変わった・・・ 昨今よく言われる言葉である。ではどのように変わったのか、いつ頃から変わったのか。 そしてもっとの重要なことはどのように対応していくのか。 プロ教師の会代表として、長年現場で子どもたちを見てきた著者が豊富な経験と深い見識を基に教育の実情を分析し、あるべき姿を追求しているの本書である。 子どもたちが変わった最大の要因。 それは消費主体としての個を確立していることである。消費の主体としての個は金銭と商品を等価交換する。同じ額の金銭であれば誰が持っていようと同じ価値を持つ。たとえ子どもであっても。そのようにして個を確立した子どもたちは学校においても等価交換の原理で望む。 しかし、等価交換には重要な問題がある。 交換するには価値を知ることが必要なのである。価値を知らなければ交換の代償を計り得ない。そして教育というものはそもそもその時点でで価値がわからないから意味があるとも言える営為である。そこで子どもが代償として提示できるものは不快感だけである。自分の時間と労力の代償として不快感を表出するという分析は衝撃的であった。 教育の持つ贈与という前近代的な部分が消費社会とは相容れないのである。 では教育はどこへゆくべきなのか。 これだけ教育を巡る混沌が深まる現在、教育の再定義が要請されているように思える。 本書にはその処方箋の一つが記されているように感じた。
学校共同体の再生
まずは一節を引用する。 「よく教師の指導力や質が低下したと語られる。だが、いつの時代でも教師の力とは絶対的なものではない。教師の権威や指導力というものは一人ひとりの教師が独自に所有しているものではなく、子ども(生徒)の「学ぼう」「従おう」「自己を高めよう」という姿勢や意欲に支えられ、反応しあって発揮されるものなのである。そして教師と子ども(生徒)の教育的な信頼関係も教師のAさんと生徒のB君との個別的な関係によって成り立つというよりは、まず第一は子ども(生徒)たちが社会をどのように信頼しているか、第二に親をふくむ大人たちが教育や学校をどう認知し、位置づけているか、それがどのように子どもたちに伝わっているかにかかっている。」(15頁) 内田樹『下流志向』で、肯定的に引用されているので読んでみた。本書の指摘でおもしろいと思ったのは、教師と生徒の関係を一対一の関係として捉えるのではなく、生徒の背景にある共同体をふくみ込んで理解しようとしている点である。親が教師をばかにしていたら、その家の子どもが教師に対して敬意を持つはずがない。親と同様に、どこか教師をばかにした姿勢を持ってしまうことだろう。このような視点から、個人の利害がむき出しに主張されるような場(学校)ではなく、敬意と協力関係の生きた場(学校)の再生を著者は望んでいるようだ。その実現には多くの議論と実践が必要だろうが、この方向性には一票を投じたい。

オタク学入門 (新潮文庫 (お-71-1))

[ 文庫 ]
オタク学入門 (新潮文庫 (お-71-1))

・岡田斗司夫
【新潮社】
発売日: 2008-04-25
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
オタク学入門 (新潮文庫 (お-71-1))
岡田斗司夫
カスタマー平均評価:  4.5
君もオタクだ!
「オタクはもう死んでいる」は新書版で薄くて読みやすそうだったので先に読んだのだが、順番を間違えた。オタクとは何かを知る前に、そのオタクが死んでしまった現代のことを読んでもちっともおもしろくない。 この「オタク学入門」は実におもしろい。著者は東大でオタク学の講義をしている(いた?)というだけあって、狭い分野に偏ったオタクではない。レオナルドダビンチ的なオタクだ。何がいいたいかというと、万能オタクだということ。 僕はオタクというと、「萌え?」とか言って身もだえる、ロリコンの暗い引きこもりを言うのだと思っていた。しかし、本来のオタクは違う。「粋の目」「匠の目」「通の目」をもってクリエーターを鍛え、またクリエーターと切磋琢磨する、江戸時代から連なる教養人のことだ。 日本人の、根気が続き且つ興味の幅が広い男は大体オタクの資格があると思う。オタクというあり方こそが、21世紀をより平和で且つ豊かにする尖端的な生き方だと思う。その意味では僕もオタクだし、君のオタクだ!日本人に生まれたことを僕らは感謝しなくちゃいけない。
オタクを知る
キャラクターやアニメについて調べ物をしているとき、ふと、手に取った一冊です。 オタクの定義を良く知らなかった私にとっては、なかなか面白い本でした。 ・オタクという言葉の誕生について・ 「オタク」という言葉は慶応義塾幼稚舎出身のおぼっちゃまたちが使い始めたというのが、オタク業界での一応の定説。 熱烈なSFファンでその中の何人かが「スタジオぬえ」というオタク系アニメ会社に就職してオタク受けナンバー1アニメ「超時空要塞マクロス」を作って大ヒットを飛ばした・1982年の出来事。 「おたく、そういう人?」というのが、ヒロイン ミンメイが主人公輝を誘う言葉。 この「マクロス」きっかけでおたくという言葉が流行った。 その後オタクということばが、「あいつらオタクだから」と十把一絡げに差別する言い方も生まれた。だから、82年夏ごろにはすでにSFファン同士はお互いを「オタク」と呼ぶのを止めていた。 このことばは、まず、オタク自身の中で差別用語になったのだ。 なんて、知らなかったデス。 ほかにもオタクの定義づけやオタクの3つの目など、オタクについて解説されています。 オタクとは一つの分野においての専門知識を持っているだけでなく、 クロスオーバーなジャンルについて、専門知識だけでなく、提案・提言まで出来てしまう人、 という、博学者的な印象を持ちました。 週間漫画の発行部数年表やアニメX映画の影響の相関図、映画のストーリーの分数毎の分析 など、インプットしておくと、普段なにげなく見過ごしていた裏側を”オタク”的視点で見ることが出来、楽しいです。

気流の鳴る音―交響するコミューン (ちくま学芸文庫)

[ 文庫 ]
気流の鳴る音―交響するコミューン (ちくま学芸文庫)

・真木 悠介
【筑摩書房】
発売日: 2003-03
参考価格: 945 円(税込)
販売価格: 945 円(税込)
気流の鳴る音―交響するコミューン (ちくま学芸文庫)
真木 悠介
カスタマー平均評価:  5
ラディカルとはこういうことだ、と教えてくれる本です
 「建て前」と「本音」を上手に使い分けることができる人を、私たちの国では「大人」と呼んで評価します。青臭い正論を唱える割には仕事の手際の悪い人は、「子ども」として疎ましがられます。  どっぷりと現実に沈殿してしまうのではなく、地に足の着かない理屈を振り回すのでもない生き方は可能なのか、という難問をこの本は解こうと試みています。「あとがき」には、「生活のうちに内化し、しかしけっして溶解してしまうのではなく、生き方にたえずあらたな霊感を与え続けるような具体的な生成力をもった骨髄としての思想…」を追求したと書かれています。確実に生き方に変革を迫られる本です。
今,この時を生きつくす
3部からなっているこの書の,第1部の「気流の鳴る音」,第2部の「旅のノートから」も不思議な感覚にとらわれながら,ともかく面白く読んだ.しかし何といっても第3部の「交響するコミューン」の随所にちりばめられている死生観には圧倒された.これほどまで強く,はっきりした言葉で,現代における我々の生き方(死に方)を指し示してくれる書は読んだことがない.宗教に頼って安息の錯覚を得るのではなく,我々全てが明日執行官がドアを叩くかもしれない死刑囚であることを受容し,今日一日の刹那を生きつくす,そんな勇気を与えてくれる.
カルロス・カスタネダとあわせて読みました
これは、カルロス・カスタネダに夢中になっていた私をみて、 ある大学の先生がすすめてくれた本です。 カルロス・カスタネダや中沢新一先生、細野晴臣さんの対談集や タオの自然学なんかにはまりにはまっていたときに読みました。 これらの系統が好きな方にはお勧めです。 暑苦しくなく、つぼどころをきちんと書いて教えてくださいます。
目的のない人生は無意味だろうか?
アメリカ文化にどっぷり浸かった現代の日本では、
目的のない人生は無意味、とばっさり切り捨てられる。
でも、本当にそうなんだろうか?
一日一日、あるいはその時々が充実していればそれでいいのでは?
と思った人は大正解。
人生の目的を見つけられない人、目的を探しあぐねている人、

そんなものはいらないと思っている人、みんなに読んでもらいたい本。
ドン・ファンの説く「心ある道」は
目的強迫観念にとらわれたすべての人を解放してくれるに違いない。


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 更新日 2009年7月8日(水)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク