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理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫) 萌える男 (ちくま新書) 比較文化論の試み (講談社学術文庫 48) 日本の危機 (新潮文庫) ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書) 脳内汚染 (文春文庫) 「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス (光文社新書) 増補 サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の変容と現在 (ちくま文庫) 日本語 表と裏 (新潮文庫) 自分をどう表現するか―パフォーマンス学入門 (講談社現代新書)
理系白書 この国を静かに支える.. 萌える男 (ちくま新書) 比較文化論の試み (講談社学術.. 日本の危機 (新潮文庫) ほんとはこわい「やさしさ社会」.. 脳内汚染 (文春文庫) 「あたりまえ」を疑う社会学 質.. 増補 サブカルチャー神話解体―.. 日本語 表と裏 (新潮文庫) 自分をどう表現するか―パフォー..

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理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫)

[ 文庫 ]
理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫)

【講談社】
発売日: 2006-06-15
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社文庫)
 
カスタマー平均評価:  4
内容に偏り有り。本気で読まないように注意しましょう。
シリーズ3まですべて読みました。確かにあるひとつの理系人の状況を伝えるという目的のためには良書といえます。しかし、(仕方がないことかもしれませんが)取り上げられている内容が恣意的です。理系の現場で働いている人達の現状は世界的に似たようなものです。内容評価は1巻が☆3、2巻が☆2、3巻が☆1.5です。
多角的な視点で日本の理系を分析する
日本のいわゆる理系、特に研究職について、多角的な視点で調査を行い、現状や問題点を列挙し、様々な提言も試みている。 第1章が「文系の王国」。ある意味もっとも刺激的なデータが並ぶ章が最初に来ていてショックを受ける。次いで、「権利に目覚めた技術者たち」「博士ってなに?」「教育の現場から」「理系カルチャー」「女性研究者」「失敗に学ぶ」「変革を迫られる研究機関」「研究とカネ」「独創の方程式」「文理融合」という章立てが続く。 興味深い内容だった。特に、「トップ研究者に求められる資質は幅広い視野と、変化に対応できる柔軟性...(中略)...人材育成と並んで重要なのが、何が独創的かを見極める評価眼」というのは大いにうなずける。いわゆる漠然と語られる理系という言葉の意味と役割の重さを改めて考え直す機会になった。また、個人的には、ここで紹介される失敗も含めた様々な研究成果、例えばカーボンナノチューブで有名な飯島澄男研究員が実はフラーレンも先に見つけていたこととか、チューリングの波の仮説を40年ぶり生き返らせる研究を行った研究者の話とかが面白かった。また、いかにも日本らしい独自性を持った中小企業の「日本分光」「岡野工業」の話は、ちょっと胸を打たれた。 一方、本書で問題点と指摘されていることの中には、理系以前に文系も含めて日本全体の特性に由来するものも散見される。例えば、閉鎖的な面や縦割りな面は理系ということを離れたもっとマクロ的な視点でも考察すべきことだろう。また、本書には特にアメリカとの比較が頻繁に出てくるが、各国の研究における反面教師にすべき負の部分についてはあまり触れられてはいない。さらに、本書で扱う理系には、IT産業、特にソフトウェア産業はほとんど登場しない。多くの理系が従事している重要産業のひとつの筈なのに、このような本にも相手にされないところが日本がこの分野で弱い理由のひとつなのかもしれない。
技術立国日本のあやうさ
 私はいわゆる文系であり、これまでの職場でも周囲には文系の人が大半だったので、これまで、理系の人たちについて考えることが少なかった。しかし、この本を読んで、(1)文系と理系では昇進面で差があること、(2)発明しても金銭面で報われないこと、(3)博士となっても生活が安定しないことなどは、とても深刻な問題だと思った。こんなことでは、優秀な人が理系に進まなくなり、技術を支える人材がやせ細っていくと感じた。  また、話題としてはやや古いが、COEプログラム(トップ30)や研究費獲得の苦労など、大学に競争原理が持ち込まれてきていることの是非について改めて考えさせられた。他分野の成果主義でもそうだが、「目先の目標か、将来を見据えた高度な目標か」、「成果は誰が評価するのか、それは公正か」など難しい問題を内包している。  いずれにせよ、この本を読むと、技術立国日本などとは言っていられない危機感を感じる。技術や科学について、そしてそれを支える研究者・技術者について、もっと関心を持たなければならないと感じました。  後半はやや単調ですが、全体として読む価値のある良書と思います。
博士の悲惨な実態
私は小学生の頃からずっと科学者に憧れ、大学でも理系を選択した。大学院修士課程に進学して、博士課程のあまりの酷さに言葉を失った。博士課程に進学した多くの学生の進路が決まっていないのである。俗に言う、高学歴ワーキングプアと呼ばれる現象である。それだけでなく、理系研究者は成果の割にはあまり高く評価されないという現状が明らかになりつつあり、理系を志望する学生が著しく低下しているというのだ。理系白書は、報われない理系研究者の実態を実例を交えながら詳細に追っている。博士課程に進学したいと思う学生は絶対に目を通しておくべきであろう。それだけでなく、理系に進学するかどうか迷っている高校生にも読んでもらいたい一冊だ。科学技術立国日本の将来を思うとやるせなさが残った。 他にお勧めの書籍を紹介しておきます。 学歴ロンダリング (光文社ペーパーバックスBusiness) 高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書) 科学者たちの奇妙な日常 (日経プレミアシリーズ)
良質ジャーナリズムだが、「理学」よりかは「工学」へ偏り
手に職がつくという意味では、安定したキャリアを持てると思われる理系だが、日本社会の実権は、現在でも文系人間に握られている。この事実を前提に理系社会固有の問題に目を向ける、大変良質なジャーナリズムだ。 貢献度に応じた報酬を貰えないことに疑問を持ち始めた、企業の雇われエンジニアたち。テーマの細分化で、より狭い分野へ収まってしまう傾向にある、研究者たち。未だになくならない理不尽な女性差別。受験教育中心主義の弊害。独創性を育てるのに適さない、昇進や研究費などにまつわる制度上の問題。そして、「文理分け」を前提とした社会の無意味さ、などを表に出す。日本の理系社会の抱えるさまざまな問題点には、より効率的なシステムを持つ米国の例と対比して、本質をわかりやすく抉り出す。 ただ、理系といっても、基礎研究からより実用的な工学系と、一括りに出来ない面をもつ。この著書に出てくる人達は、なんらかの形で「成功」した例が多いが、理系の前提となる研究というものは、基本的に失敗することもすごく多いし、良くても結果がペースの遅い日進月歩的に収まるだけ、という側面もある。日本のノーベル賞受賞者が多く輩出された時世もあってか、きらびやかな成功にスポットを当てるのもよいが、地道に開拓を続ける、「普通」の研究者たちにも取材を向けたら、さらに典型的な理系の実状に迫れたのではないか、とも思う。 産学提携は、社会全体にメリットがあるので、工学や、熱い注目を浴びるバイオ的な分野に興味が偏るのはしかたがないとしても、典型的な理系とは何のことなのか、という座標軸が、この作品ではやや一定ではないことは確か。 理系の「今」を概観するために、おすすめ。続編の『「理系」という生き方』を併せて読むと、「文理分け」にこだわることの理不尽さが、より分かるようになる。

萌える男 (ちくま新書)

[ 新書 ]
萌える男 (ちくま新書)

・本田 透
【筑摩書房】
発売日: 2005-11-07
参考価格: 735 円(税込)
販売価格: 735 円(税込)
萌える男 (ちくま新書)
本田 透
カスタマー平均評価:  3.5
「萌え」原理主義者の信仰告白
このレビューを記している時点(2009年2月22日)で27のレビューがありました やや高い星数評価投票の傾向があると思いますが、1から5まで満遍なく評価があるようで賛否両論というところだと思います 強い共感も引き起こし、一方で強い批判も受けざる得ない、刺激的であくの強い書籍だと思います 私にとってはおもしろい書籍なのですが、星数で評価する段になると気持ちのまま「星5つ」と素直に投票できない事がつらいところです 以下にそれを述べたいと思います ☆☆☆☆☆ オタクとして非常に共感出来る節が多いです 具体的には、「もてる・もてない」という価値観に右往左往する人々に対する本田氏の批判や、オタクが持つ様々な疎外感、「萌え」として代表される「癒し」の存在は私も実感するからです とにかく、共感出来てしまう部分が多くて一人でニヤニヤしたり苦笑いしてしまいます ★★ 「萌え」という不可思議な現象を純粋に知りたいと思って読んでも答えは見つからないと思います 一方で星数を低くせざるを得ない要素も多いです 先行レビューにすでにありますが、おおよそ理論の完成度が低いです 「現代社会論とジェンダー論、そして実存の観点から答える」 との説明ですが「学術的」には、理論展開の飛躍や偏りが多すぎます 「ファミレスで若者が語る具体性の無い将来像」という感じでツッコミどころが多すぎです 「学術的」という基準は大げさな言い方ですが、独りよがりを無理やり「理論」として語ろうとするので無理が生じていています これでは、そもそも「オタク」や「萌え」にあまり縁がない人にとっては、述べられている事の意味が不明瞭ではないか、という恐れがあります ☆ それでも、この本が書籍としてISBNが登録され、(筑摩書房から)出版される事はとても刺激的な出来事です 本著「萌える男」は、「萌え」の信仰者(その中でも原理主義的と言える過激な一派)が、希望と絶望とエゴを切々と一般社会に告白した本なのです ここで文体として現れているものは「信仰」を伝えるための器でしかなく、伝わるべきものは信仰への情熱なのです 共感できる者にとっては「パッション」であり、そうでない人にとっては「電波(よくわからない不快感)」でしかないのです 私は「パッション」を感じてしまうし、著者の本田氏(と出版担当者の方々)には拍手を送りたい! (しかし、「萌え」の理想が実現してしまった社会に住みたいとは思いません。脳内と社会の狭間にあってこそ「萌え」は最大に効果を発揮すると愚考します) 「萌え」という現象は、偏見や嫌悪感または劣等感などに歪んだ虚像でなく、なんらかの具体的・社会的成果として実像を結ぶときが来るかもしれません その日まで荒野を歩き続ける本田氏の足跡を辿る事で「萌え」の一端が理解できる、かもしれません (「萌え」とは実像が結ばれるものでない、という結末かもしれません) 以上の複雑な内心を総合して 「☆5つ?★2つ=☆3つ。さらに、☆3つ+☆1つ=☆4つ。」 なので「星4つ」の評価とさせてもらいました
楽しめました
物事をオタク的視点から再解釈してみせる面白さでは、最近能力の衰えを感じさせる岡田斗司夫を上回っていました。 えっ?学術書じゃない? 当たり前でしょ!
本書は大手マスメディアに対するアンチテーゼである
人間長生きをするようになった。他人にあまり干渉しなくなった。家族や家制度、終身雇用が崩壊した。しかも持つべき宗教や哲学もない。その中で自分の想像力を駆使してオタク趣味に没頭できるのは素晴らしいと思う。恋愛や友情など他人との関係性が苦手な者は仮想現実などに喜びを求めるのは現実的な選択である。宗教だって現実には存在しない神を自分の頭の中に求めているだけなのだから。本書でも触れているがマスメディアは恋愛、友情、家族の素晴らしさ、地域社会の大切さ、仕事を通しての成長等他人との関係性を重視しすぎである。 それらを得られない人間は疎外感を持つだけではないか。本書はそのアンチテーゼであると思う。
恋愛からの逃走
オタクの出現理由を理論的に解説したなかなかの力作。ときどき勢い余って余計な ことを言ってしまっているが、内容は充分評価に値する。恋愛の否定という発想は かなり衝撃的である。 昔は結婚するのは自分の意思ではなく家や世間からの強制だったのだろう。それが 恋愛と結婚を結びつけることによって本人の自由意志で決められる時代になり、 恋愛結婚のシステムに変わった。そうなると結婚出来るかどうかは本人の恋愛能力に 依存することになり、もてる人ともてない人とに二極化することになった。そして 表面化したのが恋愛を拒否する人々である。以前から恋愛を嫌う人はいたはずだが 最近になって表沙汰になったのである。多くの人はまさか恋愛を嫌う人はいない だろうと考えるが、恋愛力に個人差がある以上それを忌避する人がいるのは当然である。 何もこういう忌避構造は恋愛に限ったことではなく、いろいろな場面で現れる。 酒・タバコ・ギャンブル・車・出世など、以前ではみんなが嗜好していたものから 当然のように逃走しだしている。個人の行動が本人の自由選択によるものであれば こうした構造は普遍的に見られるはずである。世間が好ましいと考える規範を嫌う人は 常に存在し、それが社会問題化することも多いだろう。自由選択は必ずマイノリティを 生み出す構造を示した点で本書の意義は大きいと思う。
意欲作である事は否定しないが
「萌え」という言葉が一世を風靡し、現在もそれは廃れることなく息づいている。 本書は「萌える男」自身である著者が書いた「萌える男」総論でもある。 「萌える男」とは、1980年代から1990年代前半のバブル景気(著者は恋愛が商品化された時代と称する) においても異性から恋愛の対象とされなかった男たちが、概ねゲームやアニメなどの2次元の世界の 異性を恋愛対象として捉えている事に極めて肯定的な立場をとっている。 「純愛」という言葉が一つの重要なテーマとして持ち上げられているが、一夫一妻制が前提の社会において、 1人の人間が相手の理想に完全に答えられるはずがない事に「萌え」肯定の論拠を置き、 2次元の異性を恋愛対象とすれば脳内補完した上で自らにとって最も理想的な対象が存在する為、 妥協して軽々しい付き合いを行なう事のできない「純愛」を重んじる男たちにとって、 「萌え」は当然の恋愛表現であるという事になる。 ゲーム・アニメ等の具体的な作品を挙げ、図解によって読者に分かりやすく表現している事には共感がもてる。 ただ、後半になるといささか論理の飛躍が見られ、大多数の男が「萌える」事による 新たな社会形態が構築されるかのような表現には首を傾げる。 全体的には良くまとめた本であると思う。 しかし、作品一つ一つに対して「萌える」対象を求めるのは「純愛」なのだろうか。 電源を切ればリセットされる関係であるならば、あまりにも現実を知らないと言わざるをえない。

比較文化論の試み (講談社学術文庫 48)

[ 文庫 ]
比較文化論の試み (講談社学術文庫 48)

・山本 七平
【講談社】
発売日: 1976-06
参考価格: 525 円(税込)
販売価格: 525 円(税込)
比較文化論の試み (講談社学術文庫 48)
山本 七平
カスタマー平均評価:  5
薄くて、濃い本
かなり薄い本である。 いろいろと考えさせられることが書いてあるが、セム系は何もかも言語にするが、日本は自然のままをよしとし、系統立てて、それを説明することをしないというのを読んで、根本的に日本文化が違うということを思わせられた。  その際、一つ思ったのは、新渡戸稲造の『武士道』である。新渡戸は、これを英語で書き、日本人の道徳規範を支えているものが武士道であることを外国人に説明した。だから、対象は、明らかに外国人であり、また彼らの言葉で説明している点で、日本の自然のままとは異なる。新渡戸がこれをどのような意図で書いたのかはよく知らないが、対象は、日本人ではなかった。しかし、最近は日本人が、この『武士道』を読む。おそらく、これは新渡戸が想定していなかった現象であろう。むしろ彼にとっては奇妙なことだと思う。かようなことは、山本氏の本を読んだことから浮かんだ一つの感想であるが、いろいろ考えさせられるいい本である。
日本人は14歳くらいにはなったのだろうか。
日本人は自分たちの伝統や考えを再把握し、相手の理解できる言葉で説明することができない。これは、日本人の物事の捉え方が独りよがりであったり、情緒的な善玉悪玉の決め付けなったりする性向に出ていると、著者は言う。「裸で付き合えば分かり合える」というのは日本人同士でしか通用しない、という強力なメッセージだ。

30年前に書かれた本であるが、スポーツ紙や夕刊紙の見出しを見ていると日本人はあまり変わっていないと感じる。例えば目立ちすぎるインターネットの寵児は、感情的にダメなら、悪玉に分類して排除しないと日本人は不安らしい。ディベートのような対立概念による多面的な捉え方は出てこない。著者はこのような自分達の思考の把握力の無さが、先の大戦の敗戦原因の一つと考えておられるようだが、今の日本を見てどう思われるだろう。

最近は憲法改正論議が喧しいが、これなどは日本人が「この著書の視点において」進化しているかどうか判断する一つの試金石だろう。この国のあり方を国民的レベルで煮詰め、国外に向けて説明してゆく能力が無ければ、憲法改正はできない。

終戦当時マッカーサーは「日本人は12歳」だといった。著者は戦後30年たって書いたこの本で日本人のナイーブさに再度警鐘を鳴らした。更に30年経った現在において、「日本人は14歳」くらいにはなっていることを世界に示すべきだ。
「日本人」を客観視
日本人が古来あまり考えずに済んできた経緯が解り易く書いてあると思います。
タイトル通り、他の諸文化と物の捉え方等を比較することで日本人の問題を浮き彫りにしているのですが、
個人的には、それらを日常の中で漠然と感じても、日本人の抱える問題なのだという認識に至らないものばかりでした。
改めて日本を考える際のいい糸口になりそうです。

ただ端的すぎて若干物足りなく感じられたので星は4つにしました。もう少し詳しい解説が欲しかったです。
深い、でも読みやすい
昭和49年に行われた講義を本にしたもの。分かり易く読みやすい。

日本人はひとりよがりで、同情心がない。だから戦争に負けた、物質に負けたわけでなく、精神の問題だ・・という衝撃的なメッセージから始まる。日本の文化の依って来るところを、日本人は考えてこなかったために、相手に分かる言葉で日本人の感じ方を説明できない、という解釈である。

自分の考え方を、「ある時代のある文化圏のある考え方」と客観的に把握することができていない。

国際化といい、国際理解といっても、とかく皮相なものに終わりがちだが、その理由が明快に述べられている。数ある日本人論の中でも、これは出色の出来だ。そして深い。
表紙にはコーランの一句
アラブ諸国と、日本文化を一部比較研究した著書。テロ発生後に再び読み返してみた。イスラム原理主義の発想が少し理解できたと思う。同時に日本がアメリカ民主主義に染まっていることがわかった。日本の文化を改めて理解する必要があるのかもしれないという影響を受けた本のひとつです。自分が若いからかもしれないのだけども、今の時代に必要な本だと思った。時代の変わり目に、判っておきたい文化の違いが書かれている。お薦めしたいです。


日本の危機 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
日本の危機 (新潮文庫)

・櫻井 よしこ
【新潮社】
発売日: 2000-03
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
日本の危機 (新潮文庫)
櫻井 よしこ
カスタマー平均評価:  4
先見性ある美貌
優れた先見性に富むエッセイ集だ。ここに論じられた問題の殆どが、まだ未解決なのである。むしろ顕在化・悪化している。本書を読んでの私の雑感。1、政治問題は「暴力」の問題に尽きる。最大最強の暴力集団の支配があってこそ秩序は保たれる。しかし暴力行使が不公正で恣意的なものだとその支配正統性は揺らぐ。だから最低限、被支配者の「承認」が必要だが、それには「分権」と「監視」が必須だ。そして監視には「情報公開」が必須だ。暴力とは軍と警察の問題だ。国民が国家の暴力サービス(というのも変な言葉だが警察力のこと)を、適時に受益できなければ国民主権とはいえない。そして民主主義とは結局は「シビリアン・コントロール」に尽きる。一国家内の最大暴力を国民が掌握していなければ民主主義でも国民主権でもない。民主主義の対語はファシズムではなく軍政だ。今の日本は暴力団主権、アメリカ主権になってしまった。2、財・サービスの供給には「競争」が不可欠。役所の中にも出世競争とノルマはあるが、役所間には予算分捕り合戦以外の競争は殆どないし、公的な特権が付与されると厚顔と非効率と腐敗の花が咲き乱れる。権威主義と弊習墨守の気風も生まれる。半公的な銀行が良い例だ。3、一般人と大企業の情報量がますます非対称状態になってきた。これでは弱者が「食い物」にされてしまう。4、マスコミ人は暴力に弱い。で、弱い者苛めは大好きだ。5,民主主義と人権尊重は大切。しかしどちらも「絶対だ。」と思い上がると腐敗する。といったもの。
うーん
下の評者も言っているが、リベラルな多元的価値の共存できる共同体=近代立憲主義 というシステムに、この人の主張は適用不可能なのだ。 特定の復古的価値のみに正当性を主張して、国民各人が各自の価値観により生を営む ことを許さないその寛容性の欠如には、どうあっても同意できかねる。 このような言論が戦後日本のレジームを叩き壊してしまうという効果も見逃せない。 ヴォルテールによる思想の自由市場論という言葉を著者は知っているのだろうか。
黒い目の外人、櫻井よしこ氏
櫻井氏の本を読んだことのない人ならば、あのおしとやかな顔で、あのお嬢様言葉で、「マトモな軍備を持て」とか「外国人に参政権など与えるな」とか言われたら、しばし絶句し「…どこか具合でも悪いんですか」とでも返すしかないだろう。 見た目と主義主張にギャップが有りすぎるのだ。 これは、いったいどういうことだろう。 と考えるに、櫻井氏は、帰国子女である。教育もほとんど日本で受けていない。 中身が外人、なのだ。 「日本人」になるには日本人の親から生まれればいいのかといえば、それは違って、日本人の親から生まれて「日本の国土」で育った場合にのみ、「日本人」に成る。この場合の「日本人」とは、島国根性や世間体をはじめとする、日本人のみが持つ属性を備えた人物、という意味である。 宇多田ヒカルや雅子妃が中身が外人になってしまったのは当然で、雅子妃などは「外人」だったからこそ皇室が何をするところかよく知らないから長男の嫁などになってしまったのだ。実情を知っている日本人の女は誰一人「諾」としなかったではないか。 そして櫻井氏もその言動からするに立派な外人、日本人のおしとやかな女性がこういうことを言っていると思うから驚くのであって、これがマーガレット・サッチャーのような金髪碧眼の白人女性が言っている、と思えば、しごく自然なことなのだ。 櫻井氏が主張しているのは要するに「国として屹立せよ」ということで、これは諸外国と比べてみた場合には当然の違和感なのである。外人である櫻井氏が、このような違和感を抱くのは当然であり、必ずしも土井たか子氏のような女性でなくともその言動についてはすこぶるマッチョでもOK、というのは、西洋の文化、なのである。そこに櫻井氏自身は気がついていないようだ。なにしろ外人だからなあ。(着物姿の写真をカバーにしてしまうあたりも、まさに外人感覚である) それにしても櫻井氏はその見た目で損をしている。
幅広い層の人に読んで欲しい啓蒙の書
著者は現代において信頼に値する発言をする数少ないジャーナリストである。私の見たところ、思想的に偏りがなく、特定の宗教に与することもなく、公正な立場で、綿密な取材と緻密な考察に基づく自らの意見を発信している。これは、当たり前のようでいて、なかなかできないことである。そして、真摯な姿勢で日本(人)を愛している。 本書は、日本を愛する著者が、それ故に日本を蝕む様々な問題について語った書。本書で槍玉に挙げられるのは、官僚(主義)、新聞を中心としたジャーナリズムの偏向と硬直化、脆弱な外交姿勢、少子化を含めた母性(家族)の問題など。我々日本人自身の姿勢についても問われている。 かつての日本は、効率的な官僚主導の政治、報道機関の公正さ、近所付き合いを含めた良好な家族関係等が美徳として考えられていた。それが今や崩壊しつつあり、まさしく日本の危機に直面していると警告されている。私心に捕われず、「日本の危機」を正面から見据えた良書。
良薬口に苦し。読んでください。
 国際的な視座を持つジャーナリスト、櫻井よし子さんが、綿密な取材と論理的な思考力と筆力で、日本社会のゆがんだ部分にメスを入れます。私たち日本人が見て見ないふりをしている暗い側面が浮き彫りにされ、政治家や官僚だけでなく、国民の私たちにとっても、読んで痛い本です。しかし、この痛みは、日本をよい国にするために、避けて通れない痛みではないでしょうか。問題を解決するためには、まず問題の存在を知る必要があります。この本を読めば、日本社会のシステムに対する漠然とした不安感、不信感が、怒りと強烈な危機感に変わるでしょう。そして、何がその危機を引き起こしているのか、そして何が変わらなければならないかも、見えてきます。

 戦後、日本を救ったものは、政治と教育とマスコミで、今、日本を滅ぼそうとしているものも、政治と教育とマスコミであるといわれています。それを事実としてつきつけられる本です。
 
 
 


ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)

[ 新書 ]
ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)

・森 真一
【筑摩書房】
発売日: 2008-01
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 798 円(税込)
ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書)
森 真一
カスタマー平均評価:  3
「現代日本人は、身分差のない武士」
 この本で鋭いな、と私が思うのは、「現代日本人は、身分差のない武士」(第四章より)の箇所です。  「武士」というのは、ちょっと侮辱されたと感じるや否や「無礼者!」と切捨御免してしまう、そのようなメンタリティーです。  筆者によると、「予防的やさしさを実践する現代日本人は、”恥をぜったいかきたくない” ”恥をかかせてはいけない”と強く考える点で、気位だけは武士みたいな存在です。」(p.115)  周りを見たり新聞記事などを読むにつけ、また私自身もその傾向があるので、「現代日本人は、身分差のない武士」という筆者の指摘はその通りだと思います。  私たちが身分差のない武士であるから優しい社会が必要となるのですが、そうすることの歪みもとても大きく、かえって厳しい社会になってしまう、このことを筆者は「やさしいきびしさ」としています。この言葉と「きびしいやさしさ」という言葉とが対置されます。  本書で書かれていることは理詰めではないのですが、社会に身を置いていて肌で実感していたこと、それが整理されて書かれている、そういう本です。昨今の新書ブームの中では「当たり」の本でした。
うーん
この方の専門分野の話は面白かったし、とてもためになりました。 他の方も書いていますが BSEと食人や武士の切り捨てご免など 明らかに事実と異なる記述が散見し それらのために専門分野の話さえ、嘘くさく感じます。 筆者本人も専門分野外のことはよくわからないとかいてらっしゃいますが 書籍にする段階で各種専門家に問い合わせるべきだったと思います。 これに関しては筆者だけでなくチェックを怠った編集者にも責任があります。 新書をうたうならば、もう少しきちんとして欲しいです。
やさしさはルールか
著者は現代社会では、「予防的やさしさ」が優勢であると述べる。どういうことか。著者によると、やさしさは大きく二通りある。「治療的やさしさ」と「予防的やさしさ」である。 前者は、人間は生きている以上傷つくことは避けられない、傷ついたときに治療をするのがやさしさである、という考えを前提とする。後者は、人間はいったん傷つくとなかなか治らない。だから、傷つかないように予防に配慮するのがやさしさである、とする。 さらに著者が言うには、やさしさというのは非公式だが実効性のある社会的ルールになっているそうだ。優先席付近で携帯電話の電源を切る、というのは「公式ルール」だが、実効性はあまりない。確かに「あなたって携帯の電源切らないわよね」って言われるより、「やさしくない」って言われる方がルール違反度高い気がする。 合点合点20へー。別にたいしたことは言っていないんだが、こういう整理で語れることがたくさんある。 「予防的やさしさ」を理想として目指すのはいいんだけど、これをルールとしてしまうのはよくないんだよね。このへんのレベルの混同が日本では多い気がする。環境問題とかもそうだし。これもそれも、戦後民主主義と日教組が悪いのか!?(ということは著者はぜんぜん言っていません)。
ほんとの「やさしさ」とは?
社会に蔓延し、全方位的かつ無条件に求められる「やさしさ」を、現代的なきびしい やさしさ(予防的:いま傷つけないように全力を尽くし、その傷つけない行為を やさしさとする)と旧来よりあった、やさしいきびしさ(治療的:やさしさに 基づき、基本的には相手にきびしく接し、傷つけたなら癒すことをやさしさとする)、 に分けて著者は考察しています。 予防的やさしさでは、「傷つくことはよくないこと。傷つけると治癒は容易ではない」 と考え、傷つくこと(傷つけること)が拡大して意識され、個々人の受け止め方で 異なる「傷」を事前に知ることは至難となり、結果、発言や行動が制限されます。 対して治療的やさしさには、将来を含め相手に良かれと思う行為を中心におこない、 その結果「思いがけず誰かを傷つけてしまったら、これを癒すのがやさしさだ」と 著者は主張します。 更には、現代では人格崇拝に基づく敬意を過大に評価しなければならず、その修復が 過小評価されていること、そして仲間うちでは対等性が保持されるべきであるという 2つの思想が根底にあることに解を求めます。 このような予防的やさしさが若い世代を中心に広がった背景を、日本社会の変遷を 辿りながら探り、「やさしさ社会」がもたらす現象、例えば、腫れものとしての 自己が拡大した「こわいひとびと」、楽しさ至上主義、ネットへの波及、能力開発への 情熱などを解きつつ、社会へ警鐘を鳴らします。 終章の「気楽なやさしさのすすめ」において著者は「やさしさ」のあるべき姿に 一応の方向性を示しますが、これは一義的に決められるものとは考えにくく、 社会や価値観の変化に伴って今後も「やさしさ」は変化を続けると思われます。 本書を通して、著者の主張を固める考察に全面的に同意できない部分はあるものの、 各個が何を次代へ受け継いでいくか、など意識すべき課題に多くの示唆を与えてくれる 書だと思います。
自分が傷つかないために、相手も傷つけない、「やさしさ」
 相手にも自分にも、予め傷つかないように気を遣う「やさしさ」の表側と裏側との落差とか、気を遣う範疇の人と外の人の落差が、わかる上に怖いなー、なんて思いました。

脳内汚染 (文春文庫)

[ 文庫 ]
脳内汚染 (文春文庫)

・岡田 尊司
【文藝春秋】
発売日: 2008-06-10
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
脳内汚染 (文春文庫)
岡田 尊司
カスタマー平均評価:  3
精神科医によるゲーム文化への対抗
 日本人の精神から生活まで、そして経済すら蝕んでいるのは明らかなのではないだろうか。私自身はゲームや携帯メールは享受するところゼロなのだが、対抗すべきはそれらのまるで新しいカルチャーとされ始めたものどもではないか、と現段階でも薄々感じている。何かがおかしい、その主因が、仮にそれにポップ・カルチャーの軽さを産業として人々に過度に強要する制度、文字通り強制的のものにあるのではないか、テレビからアニメ、ゲーム、そして携帯、ネットに至るまでに対抗する思想運動が必要なのではないか、産業という名に応しい第二次産業でさえあれだけの弊害があった、今それを環境問題と呼んでいる、全く同様に爆発的に世界中を巻き込みつつある第三次産業の産業主義的側面で生活の根底から直接人間の精神に及ぼすようになったこの精神の環境問題は、外部の自然への侵害以上に急激で最初から広範囲なものに及んだ上で豊かになるべきこの内部の自然を破壊しようとしているではないか。それは医師でなければ持ち込めない、飽くまで人間科学の客観的な視点をベースにしている。第三次産業というか、第四次とでも言うべきこの産業は中印経済においてさえ最初からその過半を占めているとも言える。産業主義にどんな問題があるか、くらいは何度も議論してきたのに、これらへの対抗(カウンターズ)措置が採られていないのは、逆に訝しがられてもいいことだ。実証以前に、自覚的に頭ごなしにゲーム自体を否定してみて自身の生活を見直してみてもいいのではないだろうか。
全肯定、全否定は間違い
まったく駄目な理論というものはない。かといってすべてが正しい理論とてない。 だから評価というのは肯定、否定が入り混じるべきです。 よい点、悪い点を考えてみて総合的に評価しなくてはいけないのではないでしょうか。 この本の悪い点は、確かに現代社会の病理の原因をすべてメディアにおきすぎている きらいがあります。  ところが、著者の他書を見ると決してメディアだけとは言っていません。 周りの大人の人間性の問題、過度に自由な社会の問題、学校、家庭などの教育環境の 問題、それに加えて大きい要因のひとつとしてメディアと述べられています。 著者は、執筆中熱くなりすぎて部分に偏った書き方をしてしまったんだと 思います。 私は、ゲームの害云々そのものより、その年齢で学ばなければならないことを、ゲームに 没頭して学ばずにいってしまうことが一番の問題だと思っています。  そのときに学ぶべきことを学べないと、本当に大変なことになります。
またゲーム批判本
こういう本を書く人間に限ってゲームなんかろくにやったことがなかったりする。著者自身がなにかしらのゲームをやりこんだ経験やファミコン時代からのゲームの歴史、さらには現在どんなジャンルのゲームがあり、なぜそれが流行っているかなどの知識がゼロの状態で書いている。つーか、著者自身がゲームが嫌い⇒全部ゲームのせいにしてしまえ、ということなんでしょう。なんでもゲームやアニメのせいにして真の原因をから目をそらし、それで終わりにしてしまうということが最も危険なことだと思います。つーか、ゲームがない時代から少年の凶悪犯罪なんていくらでもあっただろうに。こんな本読む時間があったら人生やることはいくらでもあると思います。
まだゲーム脳を主張する人がいたとは思ってもみませんでした。
もしゲーム脳なんて物がこの書物の通り科学的に正しいとするなら、今頃オタクに限らず若者はほぼ8割方人を殺していますね。現実と非現実の区別が付かないのは若しかしたら作者の方ではないでしょうか。 碌に接したこともないオタク全員を殺人鬼扱いする真似はやめるべきです。
なんつうか
恋空と同等かそれ以上に紙資源の無駄遣いだな(-o-;)。こんなチンケな本刷る暇があるならトイレットペーパー作ってくれ。 ゲーム云々以前に、親や周りにほったらかしにされる方がよっぽど心が病む原因だろうに…素人でも分かる事だ。こんな駄本書いてる奴らに限って、裏でWiiとかDSで遊んでハシャいでんだよな(笑)。

「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス (光文社新書)

[ 新書 ]
「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス (光文社新書)

・好井 裕明
【光文社】
発売日: 2006-02-16
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
「あたりまえ」を疑う社会学 質的調査のセンス (光文社新書)
好井 裕明
カスタマー平均評価:  4
自分でフィールドワークをする人向き
私は本書をタイトルから、今まで「あたりまえ」とされていたことに疑義を挟む、と言った内容のものと思っていたのだが、そうではない。フィールドワークの方法についての著作である。 著者おすすめの文献がいくつか登場し、そこからの引用が非常に多い。おかげで、その文献の内容は大ざっぱに理解できてしまうが、著者がそれで何を指摘したかったのかが整理されていない。 著作のフィールドワーク実体験も結構紹介されているが、これもどこがポイントなのかよく判らない。 最後の方になって、ようやくタイトルにある「あたりまえ」が出てきて、いかに主題と関係ないことを読まされてきたかがわかる。 少なくとも、自分でフィールドワークをしない人にとっては、読む価値のない著作である。
現場感覚をリアルに伝える良書
本書は質的調査を行なう者、社会学の質的調査を今現在学んでいる学生のみ ならず、マス・メディアなどの報道に関わる人間でもいいし、自分の興味か らいろいろと調べて歩くという趣味を持った人でもいい、またマーケティン グ調査などで実践的な関心から調査に取り組んでいる者も含めて、このよう な人にとって非常に参考となる1冊といえる。 本書「はじめに」の言葉を引用する。   「調査技法や方法論でもない。質的なデータの収集方法や加工法でもない。    (中略)<ひと>が生きていることへ向かう“まなざし”。それが何なのか    を考え、問い直し、自分なりの“まなざし”を創造できるような感覚。」 これを育てるあるいは鍛えるための助けとなるように本書は書かれている。 前半は「はいりこむ」「あるものになる」「聞き取る」「語りだす」といった 調査過程別(またはフィールドの性格別)に具体的な例を出しながら「調査者 とは」といった点に焦点が当たる。ここは、フィールドワークという実践を行 なう上で、調査者の困難や苦悩が描かれる。どのように被調査者に近づくか、 いかに被調査者と向き合うかといったことである。質的データの収集方法や加 工法、調査技法や方法論を解説している本ではなかなかみることのない内容で ある。質的調査の現場感覚をリアリティのある形で感じることができた。 そして、後半の「『あたりまえ』を疑う」「『普通である』ことに居直らない」 では、質的調査を行なう上でどのような点が「気付き」となりうるのか解説し てくれている。「気付き」というのは質的調査のなかで問題意識に「気付く」 ことを指し、既存の枠組みを当てはめるわけではない質的調査には欠くべから ざるものだ。様々な「気付き」の紹介を通して読者のセンスを刺激するという 狙いがあったように思う。 本書は体系的に質的調査を学ぶためのテキストとはいえない。しかし、質的調 査を学ぶものにとって大切な1冊であることは間違いない。「質的調査」のノ ウハウともいえる部分をなんとか伝えようとした実践の書である。 著者をはじめとする研究者が被調査者と関わっていくなかでどのような苦悩を 感じてきたのか、被調査者への共感や感情移入のなかでなぜ心を揺さぶられた のか、読んでいると引き込まれた。
フィールドワークのこころがまえやかんがえかた
社会学ではフィールドワークが欠かせないが,社会学や社会調査などの本は調査の技術にかたよりがちである.著者がこの本でつたえたいのは技術でなく,フィールドワークのこころがまえやかんがえかたである.社会学者でなくてもフィールドワークやアンケートなどの調査が必要になる機会があるだろう.そういうとき,この本が参考になるのではないだろうか.また,これは「おもてなし」のこころにも通じているようにおもう.
質的社会調査法のテキストではありません
もしも、「量的調査」とは異なる「質的調査」の手法について分かりやすく説明した社会学のテキストを求めているのであれば、他の文献を探した方が良いと思う。エスノメソドロジーという手法に関心を持ち、それに基づく調査の現場を知りたいというのであれば話は別だが。私は前者だったので、読んでいて少々辛かった。著者の文章は分かりやすく面白かったけど、結局内容をまとめると、著者にとっての「質的調査」というのは、「社会的少数派」に属する人々の言説をすくい上げるための手法なのだということなのかなと思う。
質的ということの困難
現在の社会学がどこまで科学なのかは私は知らない。 ただ、社会という複雑系を相手にしているだけに、かなりの困難が立ちはだかっているのだろう、という想像はつく。 「あるものになる」という切り口での質的調査の説明で大衆芸能の一座に入り込んだ調査事例を挙げているが、興味深く、共感し、またおかしくて吹き出してしまった。 社会というものに対する真摯な姿勢が感じられる良書です。

増補 サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の変容と現在 (ちくま文庫)

[ 文庫 ]
増補 サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の変容と現在 (ちくま文庫)

・宮台 真司 ・石原 英樹 ・大塚 明子
【筑摩書房】
発売日: 2007-02
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 1,260 円(税込)
増補 サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の変容と現在 (ちくま文庫)
宮台 真司
石原 英樹
大塚 明子
カスタマー平均評価:  4.5
ズバリ名作
名作ですね。 10年以上前に書かれた物ですが 確実に今に通じている。 そして今、宮台氏が何を語るのかが知りたいが この本を読んで「ミレニアム」を超えた 現在の解釈がより鮮明に見えた。 理論的で私的でない。 某人気哲学者の社会論とは別格。 非常に筋が通った書物で目から鱗。 感動した。 そして現在の「社会」に頭をもたげた。
知らぬが仏のこの時代に
サブカルチャーから見えてくる現実は本当に部分的なものでしかない。 みんながみんなサブカルチャーを享受できたわけでもないし、したわけでもない。だとしたら 本当に局所的な話になってしまう。そこらへんも宮台さんには言及して欲しかった。 これは自体的なものではなく、「何かについてのもの」を宮台が観察して、現実は実はこうなっていますよと分析する。 ここには過剰な分析しかない。?べき、?しろ、という当為命題めいた言葉もない。だから どうなんだよ、こんなガラクタを宮台が観察し分析し、それを俺等が享受したとして、でこれは何かの役に立つのかと合理性に偏った話で切り返されたら、恐らく返す言葉はないだろ。宮台さん的にはそういった言葉織り込みずみで、戦略のうちか・・いわずもがなのことを言ってすいませんby仲昌氏 概して非常に冷ややかな印象を受けた。「制服少女たちの選択」の後半部分のあのロボチックな語り口というか。あえて思考し体験する機械に徹したか。浅田彰の言葉を借りれば、シャープに抉ってくれました、宮台さん、という 感じ。
あまりに大胆、あまりに精緻
90年代が生んだ知性の1人。 好き嫌いを別に宮台真司が社会を題材に観念的にばかり語るようになって久しい。 「リベラリズム」だ「亜細亜主義」だ「意味から強度へ」「社会から世界へ」… やっぱり観念的だなぁそう思ってた。 多分現在の彼にアンチとシンパしかいないのは、具体的じゃないから理解しにくいためだろう。 昔は、女子高生、オウム、少年犯罪などを鮮やかなまでに斬っていた。 で、この著作の文庫化。80年代までのマンガと音楽と性。 好むサブカルチャーからの人間のコミュニケーションの傾向分析。 具体的で面白い。そして、キレ味が滅法鋭く大胆だ。 90年代に青春があった自分には上の世代のことだけど、残り香は解る。 90年代初頭はこの本のジャンル分けと人格分析の関係をみんな感覚的に了解してた。 それを見事なまでにえぐり出し分析してる。精緻なデータ、論考。 社会学者の力量はこの1冊に開花・凝縮されてる。 サブカルチャーから当時の社会が透き通るほど「見える」・「解る」良書中の良書。 なお、増補の前書き、後書き、他の文庫化された本などで、 サブカルチャー神話解体の続巻や、彼による社会学の入門・解説本が予告されている。 最近はポッドキャストの具体的な社会批評以外、全く面白くないと思っていたが、 (できればいずれまとめて社会学書の各論にでもしてほしい) 僕の青春と現在がある、90年代以降の具体事例を「期待水準」と「願望水準」のコードなどで 近いうちに再び鮮やかに斬ってくれると期待したい。

日本語 表と裏 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
日本語 表と裏 (新潮文庫)

・森本 哲郎
【新潮社】
発売日: 1988-03
参考価格: 420 円(税込)
販売価格: 420 円(税込)
日本語 表と裏 (新潮文庫)
森本 哲郎
カスタマー平均評価:  5
語り口の妙
「もったいない」とか「かたづける」とか、毎日一度は口にしたり読んだりしている日本語を考察した文章が24編収められています。  著者の代表作「ことばへの旅」が古今東西の名言から出発して考えを深めていくのと似たパターンですが、こちらは日常語が対象なので親しみやすく、すらすら読めます。

 具体例を次々にあげながら読者を持論にひきずり込む語り口が絶妙で、著者は意見を押し付けているわけではないのに、読み終わったときには「この論が正解にちがいない」と思う読者が多いことでしょう。「ことばへの旅」と同様に、シリーズ化してほしいものです。


自分をどう表現するか―パフォーマンス学入門 (講談社現代新書)

[ 新書 ]
自分をどう表現するか―パフォーマンス学入門 (講談社現代新書)

・佐藤 綾子
【講談社】
発売日: 1995-10
参考価格: 756 円(税込)
販売価格: 756 円(税込)
自分をどう表現するか―パフォーマンス学入門 (講談社現代新書)
佐藤 綾子
カスタマー平均評価:  4
わかりやすいです
佐藤先生のパフォーマンス学は日ごろから勉強になりますが、 この一冊はよくまとまっていると思いました。

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 更新日 2009年7月8日(水)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク