30年前に書かれた本であるが、スポーツ紙や夕刊紙の見出しを見ていると日本人はあまり変わっていないと感じる。例えば目立ちすぎるインターネットの寵児は、感情的にダメなら、悪玉に分類して排除しないと日本人は不安らしい。ディベートのような対立概念による多面的な捉え方は出てこない。著者はこのような自分達の思考の把握力の無さが、先の大戦の敗戦原因の一つと考えておられるようだが、今の日本を見てどう思われるだろう。
最近は憲法改正論議が喧しいが、これなどは日本人が「この著書の視点において」進化しているかどうか判断する一つの試金石だろう。この国のあり方を国民的レベルで煮詰め、国外に向けて説明してゆく能力が無ければ、憲法改正はできない。
終戦当時マッカーサーは「日本人は12歳」だといった。著者は戦後30年たって書いたこの本で日本人のナイーブさに再度警鐘を鳴らした。更に30年経った現在において、「日本人は14歳」くらいにはなっていることを世界に示すべきだ。 「日本人」を客観視日本人が古来あまり考えずに済んできた経緯が解り易く書いてあると思います。タイトル通り、他の諸文化と物の捉え方等を比較することで日本人の問題を浮き彫りにしているのですが、個人的には、それらを日常の中で漠然と感じても、日本人の抱える問題なのだという認識に至らないものばかりでした。改めて日本を考える際のいい糸口になりそうです。
ただ端的すぎて若干物足りなく感じられたので星は4つにしました。もう少し詳しい解説が欲しかったです。 深い、でも読みやすい昭和49年に行われた講義を本にしたもの。分かり易く読みやすい。
日本人はひとりよがりで、同情心がない。だから戦争に負けた、物質に負けたわけでなく、精神の問題だ・・という衝撃的なメッセージから始まる。日本の文化の依って来るところを、日本人は考えてこなかったために、相手に分かる言葉で日本人の感じ方を説明できない、という解釈である。
自分の考え方を、「ある時代のある文化圏のある考え方」と客観的に把握することができていない。
国際化といい、国際理解といっても、とかく皮相なものに終わりがちだが、その理由が明快に述べられている。数ある日本人論の中でも、これは出色の出来だ。そして深い。 表紙にはコーランの一句アラブ諸国と、日本文化を一部比較研究した著書。テロ発生後に再び読み返してみた。イスラム原理主義の発想が少し理解できたと思う。同時に日本がアメリカ民主主義に染まっていることがわかった。日本の文化を改めて理解する必要があるのかもしれないという影響を受けた本のひとつです。自分が若いからかもしれないのだけども、今の時代に必要な本だと思った。時代の変わり目に、判っておきたい文化の違いが書かれている。お薦めしたいです。
戦後、日本を救ったものは、政治と教育とマスコミで、今、日本を滅ぼそうとしているものも、政治と教育とマスコミであるといわれています。それを事実としてつきつけられる本です。
具体例を次々にあげながら読者を持論にひきずり込む語り口が絶妙で、著者は意見を押し付けているわけではないのに、読み終わったときには「この論が正解にちがいない」と思う読者が多いことでしょう。「ことばへの旅」と同様に、シリーズ化してほしいものです。