|
[ 新書 ]
|
テロリズムの罠 右巻 忍び寄るファシズムの魅力 (角川oneテーマ21)
・佐藤 優
【角川学芸出版】
発売日: 2009-02-10
参考価格: 760 円(税込)
販売価格: 760 円(税込)
|
・佐藤 優
|
カスタマー平均評価: 4
内の論理によって生じる外への影響 第1部では、ロシア・中国に内在するロジックを解説し、第2部では、資本主義の欠陥を他者の論考を通じて明らかにし、新自由主義に対する反動から生じるかもしれない、ファシズムへの兆候を示している。さすがにロシアについては専門領域なので様々に分析されているが、第2部は基本的に引用が多く、ワクワク感は控えめのように思う。
後半では、絶対的貧困の現状と、過去にファシズムが台頭した時代の状況を比較することで、今後に起きるかもしれない変化を推測している。特に、雇い止めなどの問題について経団連などが取り組むことを提案しているのだが、それだけでは問題は解決しないのではないかと思う。なぜなら、企業に国籍は必要ないので、市場を日本に限定する理由がないからだ。
日本での製造経費が高くなれば他国に拠点を移すだけで済むし、日本市場が縮小する以上に外国市場が拡大すれば、企業が得る利益はむしろ増える。だから、派遣をやめて正規雇用を義務付けるというような対策は、かえって逆効果になるかも知れない。
派遣の問題は、大企業との雇用関係よりも、派遣会社との雇用関係に根本的な原因がある気がする。結局、派遣会社という中間業者による搾取と、派遣社員に対する教育の機会が与えられないということが、貧困の負の連鎖を生み出すことになるのだろう。
だから例えば、派遣会社の業界団体を設立して事業規模に比例して出資させ研修センターをいくつか作るのはどうだろう。派遣会社に就職した人は必ずそこで一定期間研修を受けることを義務づけることにより、社会人としての基礎的なスキルも身につけられるから、仮に派遣切りにあっても、どこかで再雇用される確率は高まると思うし、正社員として雇用されるチャンスも高まるだろう。
補助金や社会保障を積み増せば、一時的には救われるかもしれないが、その子供たちに貧困が継承されてしまうかもしれない。ならば、そのお金をスキルアップの仕組み作りとそれを指導する人の確保に使ったほうが、後々よいかもしれない。
難解な新書であることは確か。 本書のテーマは 120頁の以下に尽きると読んだ。
「ファシズムは『絶対悪である』という手垢がついた言葉なので 今度 出現するファシズムが ファシズムという名称を取らないことだけは確実だ」
本書の副題である「忍び寄る ファシズムの魅力」の「魅力」という言葉には 上記佐藤の説明の通り 抵抗を感じることが普通だ。従い 次の魅力的なファシズムが出てきた場合には昔の名前ではなく 新しい看板をつけてくるに違いない。それを気をつけなくてはいけないという事が佐藤の主張である。
実際 現代の日本の 格差問題が 貧困問題に発展していく中で そこから立ち上がるファシズムの可能性という指摘には 正直目から鱗が落ちた。貧困問題を国家論に繋げる鮮やかな手さばきが本書の白眉である。
本書は 佐藤の著作の中では 難解な部類に入る。佐藤が時代を読み解くのに使うテキストが難解だからだ。但し そういうテキスト、例えば 宇野弘蔵や滝沢克己などを知る機会を得られるのも 佐藤の著作の魅力である。佐藤の博覧強記ぶりは 本書でも際立つ。こういう論者が 突如として現れたこと自体に 時代を読みとる鍵があるのではないかとすら 僕は思うほどだ。
なかなか鋭い予測 最初は筆者の過去のヨミであることが理解できず戸惑いましたが、時制を理解すれば外れていてもなかなかの慧眼だと思いました。少ない情報でもパターンを読み取ることで確度の高い予測ができるという著者の思考回路は勉強になります。
途中でマルクスの話が出てきて難解になりますが、結局のところ、サブタイトルの「忍び寄るファシズムの魅力」という警鐘に薄ら寒いものを感じながら、著者の示してくれた日本人のあり方に納得した次第です。
現在、「左巻」を読んでいますが、その初めには「右巻」の内容を上手くまとめているので、復習にもなりました。最初迷いましたが、右巻から読みはじめて正解だったようです。
続『国家論』 この左右巻両著は前回NHKブックスから出ていた『国家論』の延長に当たるもので、前回の国家論からさらに踏み込んで「現実情勢」の文脈にどのような思想をもって当たるか?という意図をもって書かれたものである。
右巻の方が思想色が強く、左巻の方が現実情勢分析が強いが、圧巻は右巻の 恐慌と不安とファシズム の項である。
この項は滝沢克己の論考を基にそれを現実情勢の文脈に佐藤優が甦らせたものであるが、「不安」という事を根幹に据えて資本主義の存在の中にそれ自身を破壊してしまう恐慌を内包しているという矛盾、そういう存在であるとうことをファシズム、テロ、自殺に逃げる前にしっかりと見つめ、その作業の中で「人間が疎外された労働」から逆説的に「"労働"の本来の姿」を見出していくという、逆転の希望を訴えたものである。
少し哲学的思考力が求められるものではあるが、それだけ読み解けたときには実りあるものになる。
(基本知識はやはり『国家論』に描かれた国家観 と 労働力商品化の本質を把握していると読み解き易い)
最後はダメ押しとして、本来は合理化からくる不条理を強いられた人々の異議申し立て運動であるはずのファシズムが、その結実として新たなる合理化への再結合をもたらすという弁証法的関係をハーバーマスの論考から述べて、ファシズムのもつ本質に警鐘を鳴らす。
思想書のように歯ごたえある著作 この本は、洋書の思想書を読んでいるときのような歯ごたえがあった。
ここに登場するテーマについて、1つ1つ噛みしめながら、自分自身の思索をめぐらせて読めば、自身のみならずより多くの人々にも有益な発想が思い浮かぶのではないだろうか。
佐藤優氏の知性の切れ味が光る書。この本は、もしかすると数十年後に、思想関係の書として歴史に残った本のうちの1冊になっているかもしれない。
|
|
[ 文庫 ]
|
人と企業の真の価値を高めるヒント (中公文庫)
・大久保 寛司
【中央公論新社】
発売日: 2006-09
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
|
・大久保 寛司
|
カスタマー平均評価: 4
企業価値を高める方策とは 元日本IBMで顧客満足を担当していた著者が企業としての価値を書いた本
著者は「顧客中心」の経営についてなぜ顧客中心かを市場の
変化を元に説明しています。顧客中心の経営を行うために
実践すべきリーダーシップ(2章)組織(3章)モチベーション(4章)
を説明し、最後に顧客中心の考え方を企業文化にすること(5章)により
企業と企業の人を「顧客中心」にすることを説いています.
当たり前のことを「正しく実行できる」ヒントを著者の経験から
書いてありとても示唆に富んでいます。ただ残念ながら体系だった
方策が述べてあるわけではなく実施するにあたってはまた
何かを考える必要があります。
この本に載ってあるヒントはどの企業にも当てはまることばかりであり
どの経営者でも有益な内容があるのではないかと考える。
|
|
[ 文庫 ]
|
敬天愛人―私の経営を支えたもの (PHP文庫)
・稲盛 和夫
【PHP研究所】
発売日: 2006-03
参考価格: 460 円(税込)
販売価格: 460 円(税込)
|
・稲盛 和夫
|
カスタマー平均評価: 5
《敬天愛人》。 私が最も尊敬する人物は、《マザー・テレサ》である。そして、その次に尊敬する人物は、この《稲盛和夫》氏である。本書は、稲盛氏のビジネス哲学をコンパクトにまとめた、非常に優れたビジネス書である。稲盛氏のビジネス哲学の基本にあるのは、あの西郷隆盛の残した言葉、《敬天愛人》である。マザー・テレサの根本思想と、完全に一致している所が、非常に面白いです。
稲盛さんが尊敬する故郷の英雄 西郷隆盛の好きだった言葉に相応しい内容。 本書では、これまで他の著書でも述べられてきた稲盛氏の人生哲学や人間観や創業時以来の苦労などの経営の軌道などを知ることができる。
稲盛氏の本の内容で最も素晴らしいところは、どんな苦難に直面しても前向きなスタンス持ち続けるところである。また、どうするか迷った時には、@私心がないか、A動機は善であるか、という原理原則に立ち帰って決断する、といった姿勢が氏を成功へ導いたのであろう。
読めば勇気とやる気とさわやかな読後感を得られる一冊である。。
生きていく上で大事なこと 利他の心とは相手に尽くそうという心であり、人間として最も美しい心であり、それはビジネスの世界においても一番大切であると本書では書かれており、それは人間として一番大事なことであると思われる。
本書は経営のことだけではなく、生きていく上で何が大事かを学べる数少ない一冊である。
稲盛氏の経営哲学をより深く知りたい方へ この書に書かれていることは、「PASSION」や「稲盛和夫の経営哲学」等別の著書と重なっている所もある。
しかし、この本を読むとやはり氏の『愚直なまでに心高めること』を基軸としている人生哲学・経営哲学を改めて確認出来る。
氏の経営哲学をより深く知りたい方には是非読んで欲しい一冊である。
寝ても覚めても、真正面から真摯に 「苦しんで苦しんで切羽詰った状況で、今まで見過ごしていた現象を見つけ、一挙に問題解決が進む場合がある。神のささやく啓示とも呼ぶべきこの瞬間こそ、真の創造に至る道であろう。・・・」(本文より)
某週刊ビジネス誌での稲盛名誉会長の連載を読んだ時と同様の感動を覚える本でした。仕事とは何か、経営とは何かについて、実現されたひとつの答えがあります。
(尚、この本の内容は上述の某ビジネス誌連載とは異なります)
|
|
[ 文庫 ]
|
ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)
・J.K. ガルブレイス
【岩波書店】
発売日: 2006-10
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
|
・J.K. ガルブレイス ・John Kenneth Galbraith
|
カスタマー平均評価: 5
社会的バランス論の今日的重要性 ゆたかな社会では、喫緊の必要はほぼ満たされているために、それでもなお消費支出を増やすよりは、不測の事態に備えて貯蓄することになるだろう。つまり、財布のヒモが堅くなる。そのため、堅くなった財布の紐を緩めさせるための、あの手この手の誘惑=広告の重要性が増す。あってもなくてもよいような需要に人々を引き付けるためのあの手この手の工夫が凝らされるのと対照的に、医療や教育など、より基本的な必要がみたされていない人が放置される。このアンバランスさをアンバランスさとして問題視するのが、ガルブレイスの「社会的バランス論」だ。
そこで、課税と喫緊の必要をみたさねばならない人への補助を通じたバランスの回復が目指されることになる。実際、北欧の福祉国家形成にも影響を与えたそうで、今日、社民的なものを考える上でも大変重要な古典だと思います。
マル経でもなく、近経でもなく・・・・ ガルブレイスの経済学上の立場は、「有閑階級の論理」でおなじみのヴェブレンと同じく制度派に属することになるのだろう。その著作は、階級闘争見え見えのマルクス経済学でもなく、数学マニア志向の近代経済学でもなく、さりとて両陣営をまったく無視するわけでもないということで、心地よい経済読み物になっている。この本も当たり障りのない「文明批評本」になっている。
同じ民主党系経済学者の情けからか、サムエルソンの「経済学」には、「拮抗力」というガルブレイスの「経済学」上の数少ない学問上の貢献が述べられていたことを思い出す。しかし、これだけ。ガルブレイスは、純粋学問としての経済学と直接関係のないこの「ゆたかな社会」とか「バブル経済」といった経済評論本ないしは、文明批評の領域で有名になってしまった。
60?70年代に学生時代を送った我々にとっては、「ゆたかな社会」を読んでいるということは、高度経済社会に対する一種のアンチテーゼを提示しているようで、「かっこよさ」の証しでもあった。過激な学生運動に突っ走る気もないノンポリ学生にとっては、特に!
今こうしてこの本が岩波文庫に入った「決定版」を再読してみると、ケインズ「一般理論」同様、妙に懐かしさを感じるものである。
ゆたかな社会に潜む罠 ガルブレイスの主著だが、決して難解ではなく読みやすい。
どちらかというと経済学の書というより、経済読み物に近い気がする。
前半では、スミス、リカード、マルサスからマルクス、ヴェブレン、ケインズまで経済思想史が面白く書かれている。
さらに深く経済思想を知りたい人は『入門経済思想史 世俗の思想家たち』を読むといいだろう。
後半では、ゆたかな社会に対して既存の経済学が失敗していることを指摘する。
まず、経済学が、物資の生産の優位、すなわちものをいっぱい作れること、能率が最大になること、が最良の状態であること、を前提としていることを指摘する。
しかしそれでは社会の失業と貧困は不可避のものとなってしまう。
また、インフレ対策として既存の経済学は公定歩合の引き上げを提示するが、それではインフレは収まらず、逆にその対策だと貧困層や中小企業がますます苦しくなるのだ。
インフレ対策には、限定的な統制が必要なのだ。
今のゆたかな社会では、市場を通す財に比べ公共財が著しく軽視されている。
物的資本にのみ注目が集まるため、人的資本は軽んじられる。
また、貧困層が少数派になってしまったので、貧困が無視できてしまう。
しかし、ゆたかな社会に必要なのは、これ以上の物資ではなく、幸福なのだ。
今日の格差社会を念頭に置いて読んでみると、彼の指摘がまったく古びていないことがわかる。
読みやすく今日性もあり、もっと多くの人に読んでいただきたい本である。
ロックフェラー(リアル)とガルブレイス(ロマン) ジョン・D・ロックフェラー
「大企業の発達は適者生存にほかならない。……美しく香り高いアメリカン・ビューティ種のバラが作られて、
みる人の喝采を博するのは、そのまわりにできた若芽を犠牲にしてはじめてできることなのだ。」
「これは経済におけるわるい傾向ではない。それは自然の法則と神の法則の作用にほかならない。」
ガルブレイス
「ゆたかな社会に欠陥がないわけではない。しかし、ゆたかな社会は、
それ自身のもつ有害な傾向ないしは破壊的な傾向から救うだけの価値は十分にあるのだ。」
「ゆたかな社会のおける貧困の除去を社会的・政治的な日程に強力に載せようではないか。」
豊かさを支えるものは貧しさである。それを広言したロックフェラーに対し、自覚するに止めることで不可能を夢見たガルブレイス。
ガルブレイス(ロマン)を学ぶことの難しさは、ロックフェラー(リアル)を忘れがちになることにある。
一つの時代にとらわれない広範な視野 生産性の向上を目指して組み立てられた経済理論をもとに作り上げられた社会が、豊かになった今、どんな課題を抱えているのか。初版から40年後に改定された第5版。
前半部分では、社会と経済理論の発展をたどることから、経済理論の入門書としても適当。
生産性向上を至上の価値とする現代社会への疑問に、経済理論の面から応えるという正統で納得のいく一冊。
|
|
[ 文庫 ]
|
つまりこういうことだ!ブランドの授業 (日経ビジネス人文庫)
・阪本 啓一
【日本経済新聞出版社】
発売日: 2008-10
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
|
・阪本 啓一
|
カスタマー平均評価: 5
物事を“賢く”見ることができるようになる これは掛け値なしに素晴らしい本です。
ブランディングの基本的な考え方をとてもよく理解できました。
生徒と講師の講義形式で話は進み、
具体例がふんだんに盛り込んであるため、
自社に置き換えたら?と、
想像力を膨らませながら読み進めることができました。
この本でブランドにおける「パッケージ」という考え方を知ってから、
カフェやレストラン、デパート、オフィスなど、
あらゆる場所を見る目が変わりました。
以来、物事を“賢く”見ることができるようになった気がします。
“検索”時代のビジネスに不可欠な「とんがり」養成講座 私がブランディングについて考えるとき、必ず読み返す本があります。
阪本啓一さんの「もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」」です。
あなたの会社、商品、そして自分自身をとんがらせるために、
ぜひ!ご一読を。
|
|
[ 新書 ]
|
オバマ現象のカラクリ 共感の戦略コミュニケーション(アスキー新書)
・田中 愼一 ・本田 哲也
【アスキー・メディアワークス】
発売日: 2009-02-11
参考価格: 780 円(税込)
販売価格: 780 円(税込)
|
・田中 愼一 ・本田 哲也
|
カスタマー平均評価: 4
いくら系統だってコミュニケーションを分析してみても・・・ オバマはこれまでのアメリカ大統領選挙のイメージを一変させた。誰もが注目した選挙だった。「なぜ?」「どうして?」「どのように?」そう問いたくなるのは自然だ。しかし、本書のように、いくら系統だって彼のコミュニケーションの秘密を解き明かそうとしても、意地悪な見方をすれば、「後知恵」の域を出ないのである。オバマが起こした旋風を、理屈に合うようになぞっているだけじゃないか、という問いを追い払うことは最後まで出来なかった。例えば、本書の内容を理解した上で、オバマのような「Change」を誰かが起こせるだろうか。答えは「否」である。オバマが何かを語るとき、聴衆は彼の「人柄」を感じながら聞き入るのであり、そこに共感する「何か」を感じ得なければ、説得されはしないのだ。
本書の最後にあるオバマのスピーチ全文は役に立った。
オバマの選挙戦を例に、著者のコミュニケーション・広報戦略を解説した本 民主党の選挙コンサルタントをして一躍有名になったPR会社フライシュマン・ヒラードの田中社長と、日本のインターネット系PRの第一人者で大ヒットした「戦略PR」の著者でもある本田さんが、オバマの勝利のプロセスの内幕や仕組みを解説するのかと、大変期待して読んだが、少し期待とは違った。内容的には「オバマの勝利プロセスの解説」ではなく、「オバマの選挙戦を例に、著者のコミュニケーション・広報戦略を解説」した本。
内容的に、コミュニケーションン戦略の一般的な参考になる箇所は多くある。途中のコラムにある「小泉流メッセージ力学の本流」は、小泉現象をメッセージという視点で解説していた面白い内容だし、第5章の「戦略コミュニケーションの発想」は、社内・社外を問わず、メッセージをより多くの相手に、またはより効果的に伝えたいと願う人には意義がある内容だと思う。実際、「自分が発信したものではなく、相手に伝わったものがメッセージである」などの基本だが忘れられがちな内容には、誰もが反省させられるものと思う。
しかし、全239ページ中、オバマのコミュニケーションの内容等に割かれているのは全体の約4分の1の61ページでしかなく、そこで解説されているオバマの選挙活動の内容も、たいていは一般的に公開されている内容であり、「オバマ・モバイル」という住所録をアドレスでソートできるソフトや、オバマ・ドットコムでのSMO(Social Media Optimization)も、初めて聞く人には新鮮かもしれないが、既にインターネット・マーケティングという観点からアメリカ大統領選を見てきた人には、決して目新しくはない。
というわけで、コミュニケーションやインターネット・マーケティング初心者向けのの、あまり深くないケーススタディとしては価値があるが、オバマの戦術を詳しく述べた本ではない(タイトルと中身が不一致?)という理由で、星は3つのみだが、巻末のオバマのスピーチの対訳は保存版なので、特別に4つ星。
なんでオバマが騒がれているのかやっと理解できました。 こんな人におすすめ:
・なんでこんなにオバマが騒がれているのか知りたい人
・アメリカの選挙戦の仕組みについて軽く勉強したい人
オバマの就任演説を生放送で見ましたが、観衆の規模が半端なかったです。
「なんでこれほどまでに注目を浴びているのだろう・・黒人だからだろうか・・。」
と、その時はオバマに対してそんな程度の印象しか持っていませんでした。
そこでこの本のタイトルをどこかで見かけ、
「え、カラクリなんてあったの!?どんなもんじゃい。」
と興味を持ったのがきっかけです。
いやぁ、勉強になりました。
アメリカの未来に、希望を抱きたくなりました。
初めて、政治を応援したい気持ちになりました。
今後のオバマの行動には注目しておきたいと思います。
しかし日本は「アメリカの犬」とよく言われてますが、オバマが大統領になったからには
思う存分彼を見習って真似てほしいものです。
そういえば去年、木村拓哉がひょんなことから首相に任命されちゃう『CHANGE』という
ドラマがありましたよね。
オバマと共通するところが多くて、なんだか偶然とは思えないですな。
ちなみにこの本、オバマの演説が3つ全文収録されてます(英日対訳):
・2004年民主党大会基調講演 全文 The Audacity of Hope
・2008年大統領選勝利演説 全文 Change Has Come to America
・2009年大統領就任演説 全文 Barack Obama's Inaugural Address
これは保存モノですよ。
プレゼンからマーケティングまで タイトルに“カラクリ”とあるのは、従来型の二元対立軸の提示による波風の?となるのか(笑)。まとにかく、オバマ陣営の選挙戦略をわかりやすく解き明かしたもので、けして否定的に捉えているわけではない。
オバマのスピーチの特徴は説得型というよりコミュニケーション型というべきで、共感を呼び込むスタイルはアメリカでは従来例が無く、むしろ日本的である。もちろんただ優しいだけではなくて、自己の弱点を武器にシフトさせる緻密な計算がある。24時間、2年間に渡ってそれをアクティブに維持し続けたのは、著者たち腕利きの選挙コンサルであるとする。
若干宣伝臭いが、事象化による意味づけ、小泉手法との違い解説まで、非常にお得な一冊だ。マーケティングにも役立つ面があるだろう。
サブタイトルが「共感の戦略コミュニケーション」となってますが・・・
オバマのキャンペーンの全貌が、
わかりやすいです。
しかし・・・
サブタイトルにある「戦略コミュニケーション」っていう言葉に、
(R)がついている・・・
なんとまあ、一体全体、どこが(R)とったのだろう(著者の会社でしょうか?)
こんな一般的に聞こえる言葉に。
(きっと、色々と意味をこめているのでしょうが、なんと嘆かわしい)
そこが、妙にひっかかり星2つです。
|
|
[ 文庫 ]
|
リスト化仕事術 毎日使えて一生役立つ
・堀内浩二
【ゴマブックス】
発売日: 2009-03-02
参考価格: 700 円(税込)
販売価格: 700 円(税込)
|
・堀内浩二
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 文庫 ]
|
男は女で修行する。 ~ビジネス運を上げる60の法則~ (だいわ文庫)
・中谷 彰宏
【大和書房】
発売日: 2009-06-10
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
|
・中谷 彰宏
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 文庫 ]
|
[新装版]人を活かす経営
・松下 幸之助
【PHP研究所】
発売日: 2006-10-26
参考価格: 1,000 円(税込)
販売価格: 1,000 円(税込)
|
・松下 幸之助
|
カスタマー平均評価: 5
迷った時の経営の指針に 現在、アメリカ発の金融危機により、日本も未曾有の不況に見舞われつつある。
経営者の方々は、毎日眠れぬ日々が続いているであろう。
そんな中、本書は明確な指針と、経営者に自信を与えてくれるであろう良書である。
「真の経営者というものは、不景気の時に、むしろ向上発展の基礎を固めるものです。」
現在の状況下においては、経営者を勇気付ける、まさに名言と言っていいだろう。
これって、同じじゃん 使命・目的・目標は明確ですか 「実は私は、先年、福田(赳夫)さんが首相をされていた時分に、・・・
日本の人材を育成していくにはどうしたらいいか、という趣旨の懇談会に
出席したことがある。その席上で私は求められるままに次のような意見を述べた。
それは“人材育成ということは、きわめて大事なことだし、
それを考えることは大変結構なことである。
しかし、人材の育成といっても、私は、どんな人材を育成するのかという
目標がなかったら不可能だと思う。
つまり、日本の国家経営にはこういう目標があるのだ、そしてこの目標を達成するためには
こういう人が必要なのだ、ということがハッキリしているのであれば、
そういう養成の仕方をすればいいということになる。
しかし、今日の日本にはそういう目標がないように思う。
だから、人材の育成をしようといっても育成のしようがないのではないか”
といったことであった。」P14
氏の言葉が何ともなくうれしい、何か自分にもできそうな気がしてくる。
いわゆるその気になってくる。
「人間はだれもが、磨けばそれぞれに光る、さまざまな素晴らしい素質をもっている。」
国家であろうと、大企業であろうと、中小企業であろうと、家庭であろうと、
また自分自身であろうと「経営者」はしっかりしなければならない。
経営のテキストを超えて 経営学を語るにおいて、ピータードラッカーが西の横綱なら松下幸之助は東の横綱と思えるほどのすぐれた出来栄えの良書だと思う。時間を忘れて集中して読める本であり、私自身最近になく魅力的な本に出会った。内容は経営のテキストを超えた哲学といってもよいであろう。松下幸之助は生い立ちからいってもどちらかといえば不遇な環境にあったにも関わらず決してめげることなく病苦を始めとするピンチを乗り切って世界の松下の頂点に立った。確かに素質や才能はあったかもしれないが、それは経験の中で蓄積されうるものであり、まずは人物としての松下が素晴らしかったからこそ今の松下があるといっても過言ではあるまい。経営学の教科書的なところはまったくなく、だからこそ共感を呼ぶところがたくさんある。信念、情熱があれば大抵のことはできるような気もしてくる。勇気を与えられ、指針となるべき1冊だと思う。同時にこの本の初版が1979年というのも、この本の内容がいかに普遍的なものかを物語っている。経営だけでなく人生訓の書としても非常に参考になる。
全てのマネージャーのバイブル 一度でもマネージャーをやられた方であれば、分かるかと思うが、いかに人を活かすことができるかが、マネージャーに求められる能力の中でも、一番大切なものである。経営において、「人」をどう考え、どう接し、そしてその前提としての、「人」としての自分がどうあるべきか、それぞれ深く考え抜いた幸之助さんのLegacyの一端を垣間見ることができる。人間関係がこじれたときの、処方本として、常備している。
|
|
[ 文庫 ]
|
できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
・高橋 伸夫
【日本経済新聞社】
発売日: 2002-07
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
|
・高橋 伸夫
|
カスタマー平均評価: 4.5
常識と思われていたことが覆る 虚妄の成果主義など、経済学者の視点から物事を書いている
著者による、社員の分析結果とその考察
内容はそんなに固い内容ではなくて、できる社員とは
「やり過ごす」社員であることを統計結果から述べています。
ならば、やり過ごされた内容は、係長などが、「尻ぬぐい」や
「泥をかぶって」行っています。
仕事の満足度と、退職志望は、「見通し」という説明変数で
解説できることを述べています。がらっと変わって
囚人のジレンマを持ち出し、実社会での囚人のジレンマは
協調行動が生き残るためのKeyであることを述べています。
最後の章は、経営者と経営ということでまとめています。
最後の章は別として、良くできた本です。多くの事項が
頭の中で考えたことと実際の乖離について、うまく説明を
つけています。
ぜひ、MBAなどで頭でっかちになりがちな人も含めて
読んでみる価値のある本ではないかとおもいます。
成果主義をぶっつぶして日本文化の会社を取り戻そう できる社員は「やり過ごす」、、、。ふざけた題名だ。しかし読んでみると大変良くできた本だ。軽い本かと思って油断して読み始めると、最終的には意外にアカデミックな内容だと気づく。
できる社員は「やり過ごす」。それは会社を支える中間管理職が、出版当時は係長を指しているが、今で言うとリーダーとかマネージャとかの肩書きの人たちが、部長クラスの上司からの無理難題を適当に優先度を付けて受け流しているからこそ、会社がうまく回っていることを指している。それが上手くできる社員が優秀と見なされて昇進していく日本式年功制度が日本には一番似合っているとのことだ。
成果主義や年俸制なんていずれ崩壊する。日本人は欧米人の経済理論なんてなじまない。未来を信じて、部下や職場のために助け合って尻ぬぐいをする係長や、経営理論なんて知らずに現場や客先を走り回る経営陣が日本企業の強さなんだと1996年に出版し、ほら当たっただろうと2002年に文庫化している。同じようなことを言っている人がいたなあと当たってみたら、「虚妄の成果主義」を書いた人だったのね。どうりで。
「世の中は変わってしまった」では済まされない 「やり過ごす」ということは現実問題としてある意味大切なことです.上司や企画部門から降ってくるオーダーを一々まじめに対応していては体が一つでは足りないという話はよくあります.そしてその「やり過ごし」を尻ぬぐいする人がいるというのもまた現実です.
本書では,この「尻ぬぐい」をする人がいるからこそ会社が回っていくとしています.そして,未来への見通しがあるからこそ尻ぬぐいのような役目も社員はやっていけるのだと.言っていることは間違ってはいないと思いますが,本書の理論のとおりだとするとこれからの日本の企業はあぶないですね.経済や会社の発展はなかなか見込みにくく,年功序列の仕組みが崩れた今,自分の将来すら見通せない状況です.また,成果主義や目標管理評価によって「尻ぬぐい」をすることの本当の価値が見失われているのではないでしょうか.
「世の中は変わってしまった」の一言では片付けられないものがあるということを改めて感じます.
面白いが、日本礼賛癖が玉にキズ この本の長所
1.日本企業の本当の強さを、「やり過ごし」「尻拭い」などをキーワードとして分析しているところ。
2.その議論の展開が、結構意外で面白いところ。
この本の短所
著者は相当な日本礼賛癖をお持ちの方のようだ。たとえば、(1)「上司が部下にこなしきれないほどの量の仕事を与える」(p39)ことが長時間労働や過労死・自殺の原因ではないのか。なぜ批判しないのか。(2)本当に、欧米人が「未来は現在ほどに重要でないと思って」おり、日本人は未来を重要視しているのか(根拠を示してほしい。著者の印象論ではダメ)。
結論
長所星5つ、短所で星1つ減らして、星4つ。
尻拭い・やり過ごしができる社員とはどんな考え方をしているのか? 書名からもわかるとおり、できる社員は上司からの無理な注文にも優先順位をつけ、うまく処理し、必要のないことはそのままにして先に進んでいきます。
これができない社員はいやになって会社を辞めるか、うまくサボることばかりが身についていつも不平・不満だらけの社員になってしまうのではないかと思います。
仕事ができるヤツはうらやましいなぁ、と思うこともあるが、それだけでは何も変わらない。
では、なぜできる社員はうまくやり過ごすことができるのだろうか?
彼らはどんな考え方をしているのか?
それをアンケート調査を活用して探っていくと、ある答えに到達します。
未来の見通しを明確に持てるかどうか。
これです。
しかし、話はここからさらに発展していきます。
経営とは何か?
戦略よりも重要なものとは?
そして、仕事をする意義とは何なのか?
個人的には後半部分のほうが、意義深いものであった。
あなたにとって仕事をする意義とは一体なんですか?
もし、この答えに詰まるようでしたら、ぜひこの本を手に取り読んでみてください。そして、本と対話してみてください。今まで気がつかなかったことに気がつける機会が得られるかも知れません。
|
|